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海外の情報

肥満(体重管理)
Obesity (Weight Control)

本項目の説明・解説は、米国の医療制度に準じて記載されているため、日本に当てはまらない内容が含まれている場合があることをご承知ください。

体重管理
最新版(英語版オリジナルページ)はこちら
英語版改訂年月(翻訳時):2017年9月

「アメリカでは成人の3分の2以上および小児の3分の1が過体重もしくは肥満です。肥満症もしくは過体重であることは、2型糖尿病、心疾患およびある種のがんなど多くの健康問題のリスクを増加させる可能性があります。妊娠中は、過剰な体重増加があなたや子供に対して短期および長期間の健康問題を引き起こすかもしれません。健康的な体重を達成すること、健康的な食事をとること、体を動かすことは、過体重に起因する疾患の予防に役立つでしょう。

減量に取り組む中で、有害な副作用のおそれがある未確認の サプリメント(“脂肪燃焼剤”もしくは食欲抑制剤として販売されることがある)を始める人もいます。新しい減量プログラムの開始を検討している場合、あなたの体重および健康リスク(危険)を評価し、減量が必要かどうか判断し、効果的な減量プログラムに関して意思決定するのに役立つ情報を提供できるかかりつけの医療スタッフに相談しましょう。

要点は?

アサイーフーディアのような、迅速な減量のために販売される多くのサプリメントは、長期間の体重減少維持には効かず、危険なものもあります。例えば、体重減少サプリメントとして使用される、マオウは、障害もしくは疾患の不当なリスクがあるために禁止されました。

研究者らは、 オメガ3系脂肪酸および魚油、キトサン、甲殻類由来の食物繊維、; 緑茶抽出物、漢方薬、ダイダイ(Citrus aurantium)そしてなどの様々なサプリメントの減量効果についてを検討しました。減量のために有効性を示すことが立証されたものはなく、それらの各々に副作用がありました。

ヨガおよび瞑想、特に味わいながら食事をするなど心身へのアプローチが、他の減量介入を補完するものとして有用である可能性があることを示唆する新たに得られたエビデンスがいくつかあります。

安全性

米国食品医薬品局(U.S. Food and Drug Administration :FDA)は、心血管系合併症さらには死亡リスクのような重大な健康リスクのため、減量目的に販売された、マオウを含むサプリメントの販売を禁止しました。マオウは麻黄とも呼ばれます。

多くのマオウを含有しないサプリメントが現在販売されていますが、一部の成分の副作用が禁止された製品に似通っています。マオウを含有しないサプリメントには、多量のカフェインや、ガラナのようなカフェインを含有するハーブも含まれるものがあります。その製品は心拍数を上昇させ不整脈を引き起こすおそれがあります。

減量目的で販売された多くのサプリメント(“脂肪燃焼剤”もしくは食欲抑制剤として販売されたものを含む)は、安全性の試験をしていません。

表示されているものが、容器に入っていないかもしれません。ハーブ系を含むサプリメントの分析では、表示と実際の成分に差異がみられることがあります。また、FDAは処方薬成分の混ざった減量用製品を確認しました。

減量を目的としたサプリメントが、時には神経性食思不振症や神経性過食症のような摂食障害のある人に、体重減少もしくは嘔吐誘発の為に誤って使用されます。

減量目的のサプリメントを検討する場合、「天然」が必ずしも「安全」を意味しないことを思い出してください。

瞑想ヨガのような心身療法は、一般的に十分訓練を受けた指導者の指導の下で適切に実施することが、健康な人にとって安全と考えられています。何らかの基礎疾患がある場合、関心のある補完療法について医療スタッフに相談しましょう。

健康的な体重に達し維持する方法とその重要性の詳細については、米国国立心肺血液研究所(National Heart, Lung, and Blood Institute、NHLBI)の「Aim for a Healthy Weight Web site (健康的な体重を目指す)」(英語サイト)のウェブサイトをご覧ください。

追加の安全情報は、NCCIHのウェブサイトの「補完療法および関連製品を安全に使うために」(英語サイト)[eJIMサイト内日本語訳] および「情報に精通した消費者になりましょう」(英語サイト)[eJIMサイト内日本語訳]にあります。

関連するファクトシート

減量のためのステップ
最新版(英語版オリジナルページ)はこちら
英語版最終アクセス確認日:2025年10月

キーポイント

  • 減量したいのであれば、具体的な計画を立てることが役立ちます。
  • 健康的な減量には、健康的な食事パターン、定期的な運動、十分な睡眠、ストレス管理などのライフスタイルが含まれます。
  • 本ページの5つのステップを参考にしてください。

概要

良質な栄養、定期的な運動、ストレス管理、十分な睡眠などのライフスタイルが健康的な体重維持をサポートします。1週間に約1~2ポンド(0.45~0.9kg)という緩やかで安定したペースで体重を減らす人は、急激に体重を減らす人よりも、減らした体重を維持できる可能性が高いようです。

内服している薬、医学的状態、ストレス、遺伝子、ホルモン、環境、年齢といった要因も、体重管理に影響を与える可能性があります。

体重が気になったり、服用している薬について質問がある場合は、今かかっている医療機関※に相談してください。減量を始める準備ができたら、より健康的な体重へと導く、これら5つのステップを参考にしてください。

ステップ1:"なぜ "を理解すること

なぜ減量したいのか、その理由が家族に心疾患の既往があるためなのか、あるいはもっと体を動かせるようになりたいからなのか、考えてみましょう。その理由を書き出すことは、目標に集中し続ける助けになるでしょう。その変化を起こしたい理由を日々思い出すために、その理由を毎日目にするところに置きましょう。

わずかな減量でも役立ちます
もしあなたが健康的な体重でなかったとしても、わずかな減量でも、血圧、コレステロール、血糖値の改善に役立ちます。例えば、体重200ポンド(約90kg)の人が5%減量すると10ポンド(4.5kg)の減量に相当します。この変化は、心疾患、糖尿病予備群、2型糖尿病など、一部の慢性疾患のリスク(危険)を下げる可能性があります。

ステップ2:自分の状態を把握すること

現在の自分の状態を記録することは、健康をどのように改善したいかを特定するのに役立ちます。まずは栄養、身体活動、睡眠を記録することから始めましょう。手書きで書き留めるか、アプリを使って次のことを記録してください:

  • 栄養:数日間、食べ物と飲み物の日誌に、摂取したすべてのものを記録しましょう。そうすることで、自分の食生活が可視化され、小さな改善点を考えるきっかけになります。
  • 身体活動:運動の日誌に、時間帯、どのような活動をしたか、そして活動時間を記録しましょう。
  • 睡眠:睡眠時間も記録しましょう。年齢とともに必要な睡眠量は変化します。
  • ストレス:ストレスを健康的に軽減している方法を記録しましょう。
  • その他に記録できる健康(ウェルネス)要素には、飲食時や活動時の体調、生活上の課題などがあります。ライフスタイルの課題を記録するには、下の表にあるような質問を自分に投げかけてみましょう。もし「はい」と答えたら、それらの課題を克服する方法を検討してください。
ライフスタイルの課題

課題を克服するための考慮事項

仕事のスケジュールによって、体を動かすことが難しくなっていますか?
  • 徒歩通勤にするか、公共交通機関を利用しましょう。
  • 職場で散歩休憩を取りましょう。
  • 昼食時や仕事後に、同僚を散歩に誘ってみましょう。
子どものために買った甘いものがあるから、それを食べてしまいますか?
  • すぐに手に取れるように果物や野菜を用意しておきましょう。
  • 家族みんなで集まり、家庭全体でより健康的な変化を起こしましょう。
  • 食事を事前に計画しましょう。
同僚がお菓子を持ち寄って分け合いますか?
  • 同僚と分け合えるより健康的な軽食を持っていきましょう。
  • 職場でウェルネス委員会を立ち上げ、同僚の間でより健康的な食生活を奨励しましょう。
  • 人事部に相談し、職場でより健康的な選択肢を提供するよう話し合いましょう。
十分な睡眠が取れていないため、疲れを感じていますか?
  • 規則的な就寝時間と起床時間を設定しましょう。
  • 午後や夕方にはカフェインを避けましょう。
  • 寝る少なくとも30分前には電子機器の電源を切りましょう。

ステップ3:現実的な期間で達成可能な具体的な目標を設定すること

短期的な目標を設定し、その途中で自分の努力にご褒美をあげましょう。短期的目標には、甘い飲み物の代わりに水を飲むこと、夜に 15 分間の散歩をすること、あるいは夕食に野菜を一品追加することなどが含まれます。

一度に二つか三つの目標に集中しましょう。効果的な目標は具体的で現実的です。例えば、「もっと運動する」は具体的ではありません。しかし、「最初の1週間は、週に3日、15分間歩く」であれば、具体的で、より現実的である可能性があります。

2週間で20ポンド(約9kg)痩せるなど、非現実的な目標を設定すると、挫折感やフラストレーションを感じることになりかねません。

一時的な後退は起こるということを覚えておきましょう。これは想定内のことです。後退してしまったら、できるだけ早く元の軌道に戻りましょう。そして、今後同じような状況で挫折しないようにするにはどうしたらいいかを考えましょう。

人はそれぞれ異なります。他の誰かにとってうまくいっても、あなたには合わないかもしれません。例えば、もっと活動的になるために、ウォーキング、水泳、テニス、グループエクササイズなど、さまざまな種類の運動を試してみましょう。自分が一番楽しめ、生活に取り入れやすいものを見つけてください。こうした活動は、長期的に継続しやすくなります。

ステップ4:サポートを見つけること

減量の努力をサポートしてくれる家族や友人を見つけましょう。同じような目標を持つ同僚や隣人同士で、健康的なレシピを共有したり、グループで体を動かす活動を計画したりすることもできるでしょう。

減量プログラムに参加したり、栄養士や減量専門家などの医療専門家を訪ねたりすることも役立つかもしれません。体重の変化や関連する健康状態をモニタリングするために、フォローアップの予約を取りましょう。

また、今かかっている医療機関※に、健康的な体重を維持するためのリソースを尋ねることも可能です。

これには、管理栄養士への紹介、臨床プログラムやコミュニティプログラム、連邦政府が承認した医薬品や医療機器、または減量手術(肥満外科手術)への紹介が含まれるかもしれません。

健康的な選択肢が限られていると、健康的な習慣を確立するのは非常に困難です。フードパントリー(食料支援)、ファーマーズマーケット、公園やレクリエーション施設、遊歩道など、地域のコミュニティリソースを調べてみましょう。

食糧支援と食糧システムのリソース[英語サイト]

緊急時および災害時、ならびにその前、最中、後の日常的な状況における食糧支援のためのリソースです。これらのリソースは、個人および組織のためのものです。

ステップ5:進捗をモニタリングする

目標を定期的に見直し、進捗を評価しましょう。計画のどの部分がうまくいっているか、そしてどの部分を変更する必要があるかを判断してください。この情報をもとに、目標や計画を修正しましょう。

もしあなたが常に特定の目標を達成しているなら、成功への道を継続するために新しい目標を追加しましょう。

達成した自分へのご褒美!目標を達成していることを認識し、自分の進歩を誇りに思いましょう。生花の花束、友人とのスポーツ、リラックスできる入浴など、食べ物以外のご褒美を利用しましょう。ご褒美は、健康増進へのモチベーションを維持するのに役立ちます。

(※補足:原文では、healthcare provider。米国では主に医療サービス等のヘルスケアを提供している病院/医師を指す。また、健康保険会社や医療プログラムを提供する施設等も含む。)

リソース

Treatment for overweight and obesity(過体重と肥満の治療)[英語サイト]

医療専門家が、余分な体重を安全に減らし、長期にわたって体重を維持するのに役立つライフスタイルの変化を取り入れる手助けをすることができます。

Choosing a safe and successful weight-loss program(安全で効果的な減量プログラムの選び方)[英語サイト]

安全に減量し、長期的に体重を維持できるプログラムの選び方を提供しています。

Prescription medications to treat overweight and obesity(肥満および過体重の治療のための処方薬)[英語サイト]

生活習慣や行動の改善と併用することで、処方薬は一部の人々の減量と減量維持を助けます。

Bariatric surgery(肥満手術)[英語サイト]

減量手術は肥満手術とも呼ばれ、消化器系に変化を与える手術です。

Body image(ボディ・イメージ)[英語サイト]

健康的な食習慣を通して、ポジティブな身体イメージ作りを提供しています。

Strategies for success(成功のための戦略)[英語サイト]

安全かつ有効的に体重を減らしたり、増やしたりするためのリソースを提供しています。

Weight management for youth(青少年の体重管理)[英語サイト]

健康的なガイドライン、対話型ツールやスキルアップツールへのリンク、その他のリソースを用いて、小児や10代の若者の体重問題に取り組んでいます。

What you should know about popular diets(人気のダイエット法について知っておくべきこと)[英語サイト]

減量商品やダイエット法の謳い文句を評価する方法を提供しています。健康的で、有用、安全な減量法を選ぶための情報を提供しています。

更新日:2026年1月28日

監訳:時信亜希子(京都大学)、大野茜(国立国府台医療センター)、大野智(島根大学)

減量、ボディビル、性機能改善の目的で販売されるサプリメント
最新版(英語版オリジナルページ)はこちら
英語版改訂年月(翻訳時):2024年12月

貴方は患者に減量、ボディビル、性機能改善のためのサプリメントについて聞かれるかも知れません。スーパーマーケット、薬局、健康食品店、そしてインターネット上で入手可能なこれらの製品の「即効薬」の宣伝文句に患者たちは惹きつけられるでしょうが、ほとんどの製品は安全性や有効性が証明されていません。天然物に対する安全性の懸念には、医薬品相互作用、直接毒性、活性のある医薬品によるサプリメントの汚染の可能性があります。サプリメントに含まれる植物性由来の物質や従来からある物質は安全と見做すことができるという幅広い一般認識が存在していますが、これらの製品が他の薬理学的に活性のある化合物と同じ危険性を有していることは非常にはっきりしています。

科学的見解:
減量、ボディビル、性機能改善の目的で販売されるダイエタリーサプリメント[英語サイト]

研究の現状とまとめ

減量

アサイフーディアのような迅速に減量する目的で販売されるサプリメント(eJIMサイト内:一般向け医療関係者向け)の大部分は長期間の体重管理には効果がありませんし、中には重篤な安全上の懸念もあります。緑茶抽出成分、漢方薬、ダイダイ抽出物(エキス)などのさまざまなサプリメントの減量の可能性を研究者達は検討しましたがどれも減量には効果がなく、それぞれには副作用がありました。

減量についての詳細はこちら[英語サイト]

筋力強化(ボディビル)およびパフォーマンス向上

ボディビルダーやアスリートの中には筋肉のサイズを大きくし輪郭をはっきりさせるのに役立つサプリメントに専心する人がいます。しかし、サプリメントとして販売される多くのボディビル製品は有害なおそれのある他の成分を含有する事がわかっています。

ボディビルについての詳細はこちら[英語サイト]

性機能改善

補完的アプローチの性機能改善あるいは勃起不全(erectile dysfunction :ED)治療に対しての安全性や有効性は立証されていません。EDや性機能改善のためにプロモーション(宣伝・販売促進)されるダイエタリーサプリメント(栄養補助食品)については、安全性が重大な関心事となっています。

性機能改善についての詳細はこちら[英語サイト]

科学文献

患者のための情報

監訳:大野智、富塚啓貴(島根大学)

「デトックス」および「クレンズ」:知っておくべきこと
最新版(英語版オリジナルページ)はこちら
英語版最終アクセス確認日:2025年10月

「デトックス」と「クレンズ」とは?

さまざまな解毒(detoxification)のための食事、養生法(健康のための起床、就寝、運動、睡眠、衛生など生活習慣など)、治療法レジメン(治療計画)(時に「デトックス」や「クレンズ」と呼ばれることもある)が、体から毒素を取り除き、体重を減らし、健康を促進する方法として提案されています。

米国疾病予防管理センター(Centers for Disease Control and Prevention:CDC)は、特定の重篤な症例において、体から有毒な金属を除去するための化学的なデトックス処置の一種であるキレート療法を推奨しています。このファクトシートでは、そのようなデトックスについては触れていません。

「デトックス」プログラムには、さまざまなアプローチが含まれているかもしれません。これらには次のようなものがあります:

  • 断食
  • ジュースやそれに類する飲み物のみを摂取する
  • 特定の食品のみを摂取する
  • ダイエタリーサプリメント(栄養補助食品)(eJIMサイト内:一般向け医療関係者向け)やその他の市販品を使用する
  • ハーブを使用する
  • 「浣腸、下剤、または大腸ハイドロセラピー(「大腸洗浄」や「コロニクス」とも呼ばれる)を用いて、結腸(下部腸管)を洗浄する
  • 環境曝露を低減する
  • サウナを利用する

これらのプログラムは、商業的に宣伝されていたり、保健センターで提供されていたり、自然療法治療の一環として行われていたりするかもしれません。

一部の「デトックス」や「クレンズ」プログラムは、安全でない可能性があり、虚偽の広告がされていることがあります。安全性に関する詳細については、以下の「安全性は?」の項をご覧ください。

「デトックス」や「クレンズ」について研究でわかったことは?

人を対象とした「デトックス」プログラムに関する研究はわずかしかありません。「デトックス」プログラムの中には、体重や体脂肪の減少、インスリン抵抗性、血圧に対して肯定的な結果を示したものもありますが、それらの研究自体の質が低く、研究デザインの問題、参加者の少なさ、または査読(研究の質を保証するための他の専門家による評価)の不足といった問題があります。

2015年のレビューでは、「デトックス」ダイエットが体重管理や体内からの毒素排出に役立つことを裏付ける説得力のある研究はないと結論付けられました。2017年のレビューでは、ジュースや「デトックス」ダイエットは、カロリー摂取量が少ないため一時的な体重減少を引き起こす可能性があるものの、通常の食事に戻ると体重増加につながる傾向があると述べられています。「デトックス」プログラムの長期的効果に関する研究はありません。

安全性は?

  • 「米国食品医薬品局(U.S. Food and Drug Administration:FDA)と米国の連邦取引委員会(Federal Trade Commission:FTC)は、デトックス・クレンズ製品を販売する複数の企業に対し、以下の理由で措置を講じています。(1) 隠された成分が含まれており、重大な健康リスク(危険)をもたらすかもしれない。(2) 重篤な病気を治療できるという虚偽の主張を用いて宣伝されていた。(3) 結腸洗浄に使用される医療機器の場合、未承認の用途で宣伝されていた。
  • 結腸洗浄の有効性を示すクリニカル・エビデンス(臨床的な証拠)は限られており、処方された用途に関するエビデンス(科学的根拠)は不十分です。結腸洗浄は、副作用を伴うかもしれず、その中には深刻なものもあります。消化管疾患、結腸手術、重度の痔、腎疾患、または心疾患の既往がある人では、有害作用がより起こりやすくなります。
  • 「デトックス」や「クレンズ」で使われるジュースの中には、有害な細菌を殺すために低温殺菌(パスチャライズ)などの処理がされていないものがあり、これにより体調を崩す可能性があります。小児や高齢者、免疫機能免疫機能が低下している人は重症化する可能性があります。
  • 一部のジュースは、天然に存在する物質であるシュウ酸を多く含む食品から作られています。シュウ酸を多く含む食品の例には、葉物野菜やビーツなどがあります。腎臓結石ができやすい人は、これらの食品が健康上の脅威となり得るため、シュウ酸を多く含む食品の摂取を制限する必要があります。
  • 糖尿病患者は、自身の医療チームが推奨する食事計画に従う必要があります。糖尿病を患っている場合は、食生活に大きな変更を加える前に、必ず今かかっている医療機関※に相談してください。
  • カロリーや食べる食品の種類を厳しく制限するような食事は、通常、持続的な体重減少にはつながらず、体に必要なすべての栄養素を供給できないかもしれません。
  • 「デトックス」プログラムには、下剤が含まれていることがあり、下痢を引き起こすことがあります。急性の下痢は脱水や吸収不良を引き起こす可能性があります。
  • 何日も続けて水やハーブティーを大量に飲み、食事をとらないと、危険な電解質バランスの崩れにつながる可能性があります。

自分の健康を守るために、自分が行っている補完療法について今かかっている医療機関※に相談しましょう。これには、「デトックス」や「クレンズ」も含まれます。そうすることで、共に十分な情報を得た上で意思決定をすることができます。

すべての断食プログラムは「デトックス」や「クレンズ」とみなされますか?

断食プログラムの中には「デトックス」を謳って宣伝されているものもありますが、断続的断食(intermittent fasting)や定期的断食(periodic fasting)といった他の断食プログラムは、健康増進、病気の予防、老化の改善、そして場合によっては減量といった目的で研究が進められています。しかし、人の健康への影響については確固たる結論は出ていません。また、断食は頭痛、失神、脱力感、脱水症状を引き起こす可能性があります。

さらなる情報

■ NCCIH 情報センター

米国国立補完統合衛生センター(National Center for Complementary and Integrative Health:NCCIH)の情報センターは、NCCIHに関する情報、ならびに連邦政府が管理運営する科学・医学論文データベースから関連する文献や検索・調査などを含む補完・統合医療に関する情報を提供しています。情報センターでは、医学的なアドバイス、治療の推奨、補完代替療法の提供者の紹介はおこなっていません。

米国内の無料通話:1-888-644-6226
テレコム・リレー・サービス(Telecommunications relay service:TRS)7-1-1
ウェブサイト: https://www.nccih.nih.gov[英語サイト]
E-mail:info@nccih.nih.gov(メール送信用リンク)

■ 科学を知ろう

NCCIHと米国国立衛生研究所(National Institutes of Health:NIH)は、科学研究の基礎と用語を理解し、自分の健康について十分な情報を得た上で意思決定できるようにするためのツールを提供しています。「科学を知ろう」は、インタラクティブなモジュール、クイズ、動画などの多様な教材に加え、消費者が健康情報を理解できるように設計された連邦政府のリソースからさまざまな有益なコンテンツへのリンクを提供しています。

■ PubMed®

米国国立医学図書館(National Library of Medicine, PubMed®:NLM)が提供するPubMed®には、科学・医学雑誌の出版情報と論文の要約(ほとんどの場合)が掲載されています。NCCIHによるPubMed使用のガイダンスは、「補完・統合医療に関する情報をPubMed® で検索する方法」をご覧ください。

ウェブサイト:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov[英語サイト]

このサイトの情報は著作権で保護されておらず公開されています。複製も奨励されています。

米国国立補完統合衛生センター(National Center for Complementary and Integrative Health:NCCIH)は、個人の参考情報として、この資料を提供しています。この資料は、あなたが今かかっている医療機関※の医療従事者の医学専門知識やアドバイスに代わるものではありません。NCCIHは、治療やケアについてあらゆる意思決定をする際、今かかっている医療機関※に相談することをお勧めします。この資料に記載されている特定の製品、サービス、施術・療法のいずれも、NCCIHが推奨するものではありません。

(※補足:原文では、healthcare provider。米国では主に医療サービス等のヘルスケアを提供している病院/医師を指す。また、健康保険会社や医療プログラムを提供する施設等も含む。)

消費者向け

関連ファクトシート

体重管理

更新日:2026年1月28日

監訳:時信亜希子(京都大学)、大野茜(国立国府台医療センター)、大野智(島根大学)

成人の過体重と肥満について理解する:概要
最新版(英語版オリジナルページ)はこちら
英語版最終アクセス確認日:2025年10月

定義づけと実態:

「過体重」や「肥満」という用語は、特定の身長に対して健康的とされる体重を上回っている状態を指します。

体重と健康に影響する要因

多くの要因が体重に影響し、過体重や肥満につながる可能性があります。これらの要因の中には、体重が増えやすくなったり、減った体重が戻りやすくなったりするものもあります。

私は健康的な体重ですか?

体格指数(Body Mass Index:BMI)とウエストサイズを知ることで、健康的な体重か、過体重か、肥満かを知ることができます。腹部周辺に余分な脂肪がつくと、特定の健康問題のリスク(危険)が高まります。

健康リスク(危険)について

過体重や肥満は、糖尿病、心疾患、脳卒中、特定のがんなどの健康問題を引き起こすリスク(危険)を高めるかもしれません。

体重を減らす、または維持するための食事と身体活動

長期的に続けられる健康的な食事計画を選択することで、体重を減らすことができるかもしれません。体を動かすことで、より多くのカロリーを消費し、減量を維持することができるかもしれません。

治療

体重を減らすための一般的な治療法には、健康的な食事計画を取り入れること、体を動かすこと、その他生活習慣を変えることなどがあります。その他の治療法には、減量薬や代謝・肥満外科手術とも呼ばれる減量手術が含まれます。

臨床試験

米国国立糖尿病・消化器病・腎臓病研究所(National Institute of Diabetes and Digestive and Kidney Diseases:NIDDK)は、過体重や肥満を含む多くの疾患や症状における臨床試験を実施し、支援しています。臨床試験は、病気を予防、発見、治療し、生活の質を改善する新しい方法を見つけることを目的としています。

統計

肥満は、米国の成人の3人に1人以上に影響を与えています。米国では、2歳~19歳の子どもおよび青少年の約6人に1人が肥満であると見なされています。さらに、成人の3人に1人が過体重であると見なされています。最新の統計を見る[英語サイト]

子どもと青少年のための健康のヒント

成人のための健康のヒント

更新日:2026年1月28日

監訳:時信亜希子(京都大学)、大野茜(国立国府台医療センター)、大野智(島根大学)

成人の過体重と肥満について理解する:詳細
最新版(英語版オリジナルページ)はこちら
英語版最終アクセス確認日:2025年10月

定義づけと実態

過体重と肥満とは何か?

身長に対して健康とされる体重を超える体重を持つ人は、過体重または肥満であると表現されます。 1 過体重と肥満は、多くの健康問題のリスク(危険)を高める可能性があります。

体格指数(Body Mass Index:BMI)

過体重および肥満は、体格指数(Body Mass Index:BMI)により定義されています。BMIは、体重と身長を用いて過体重や肥満を推定する測定法です。下の表は、20歳以上の成人における過体重と肥満のBMIの範囲を示しています。

成人(20歳以上)のBMI
BMI カテゴリー
18.5~24.9 健康的な体重
25~29.9 過体重
30+ 肥満(重度の肥満を含む)
40+ 重度の肥満

このオンラインツール[英語サイト]でBMIを計算しましょう。

肥満や過体重はどれほど一般的ですか?

20歳以上の米国成人の間で、過体重および肥満が一般的になっています。2017年~2018年の米国国民健康栄養調査(National Health and Nutrition Examination Survey:NHANES)2 のデータに基づく推計によると:

  • 成人のほぼ3人に1人(30.7%)が過体重です。
  • 成人の5人に2人以上(42.4%)が肥満であり、そのうち重度の肥満は成人の11人に1人(9.2%)です。
  • 成人のほぼ4人に3人(73.1%)が過体重または肥満です。
性別

男性は女性よりも過体重や肥満になりやすい。20歳以上の成人では、男性の77.1%、女性の69.4%が過体重または肥満です。2 しかし、BMIが40を超える重度の肥満は、男性(6.9%)よりも女性(11.5%)に多く見られます。

人種と民族

過体重と肥満の割合は、人種や民族によっても異なります。2017年~2018年NHANESデータによると、肥満は以下のことに影響を及ぼします2

  • 非ヒスパニック系黒人の成人のほぼ2人に1人(49.6%)
  • ヒスパニック系成人の5人に2人以上(44.8%)
  • 非ヒスパニック系白人成人の5人に2人以上(42.2%)
  • 非ヒスパニック系アジア人の成人の6人に1人以上(17.4%)
その他のグループ
  • 過体重と肥満は他のグループによっても異なります。例えば、肥満は都市部に住む人よりも農村部に住む人の方が多い。3

体重と健康に影響する要因

体重には以下のような多くの要因が影響します。

生活習慣

日々の食生活や飲料、日常生活における活動レベルなどの生活習慣も体重に影響します。食事や飲み物から摂取するカロリーが、運動中や日常生活(家事や店への徒歩移動など)で消費するカロリーよりも多い場合、体はこれらの余分なカロリーの一部を脂肪として蓄えることがあります。体重増加につながるかもしれない生活習慣には、以下のようなものがあります。

  • カロリー、糖分、脂肪分の高い食品や飲料を大量に食べたり飲んだりすること
  • 砂糖などの添加糖が多く含まれる飲料を大量に飲むこと
  • 座っているか横になっている時間が長い

時間が経つにつれて、使うカロリーよりも摂取するカロリーの方が多くなり続ければ、体重が増える可能性が高くなります。

住む場所、働く場所、遊ぶ場所、礼拝する場所

住む場所、働く場所、遊ぶ場所、礼拝する場所も体重に影響を及ぼす可能性があります。次のような場合は、より健康的な生活習慣を選択しやすいかもしれません。

  • 果物や野菜を含む健康的で手頃な価格の食品を扱う食料品店の近くに住んでいる
  • 職場にキッチンがあり、自宅から持参した健康的な食事を保存し、調理することができる
  • 仕事が、長時間座っていることを必要としない場合
  • 近所に散歩やその他の運動をするのに安全な場所がある
  • 通っている礼拝堂は、特別な行事の際に健康的な食事のオプションを用意している

睡眠時間

18~64歳の成人は、夜7時間から9時間の睡眠をとる必要があります。

睡眠不足も体重増加につながります。専門家は、18~64歳の成人は一晩に7~9時間の睡眠をとることを推奨しています。65歳以上の成人は、夜7~8時間の睡眠をとる必要があります。4

睡眠不足になると、空腹感が増し、カロリー摂取量が増え、健康的な食品や飲料ではなく、不健康な食品や飲料を選びやすくなるかもしれません。5 十分な睡眠を確保することは、これらの問題の予防につながり、全体的なウェルビーイング(well-being)を向上させられるでしょう。

医薬品

一部の医薬品には、空腹感を感じさせたり、体のカロリー消費を少なくしたりして、エネルギーバランスに影響を与える可能性のあるものもあります。体重増加の原因となり得る医薬品には以下ものがあります。6

  • てんかん、うつ病、または精神病性障害(psychotic disorders)の治療に使用される一部の薬
  • 副腎皮質ステロイド
  • インスリンやスルホニル尿素薬など、一部の糖尿病治療薬(スルホニル尿素薬は、膵臓がインスリンを血中に放出するのに役立つ薬)
  • β遮断薬、α遮断薬、カルシウム拮抗薬など、高血圧の治療や体の血流を改善するために使用される一部の薬
  • アレルギー症状の治療に使用される一部の抗ヒスタミン薬

健康問題

健康問題の中には、肥満や体重増加につながるものもあります。以下のような例が挙げられます。6

  • 多嚢胞性卵巣症候群(Polycystic Ovary Syndrome:PCOS)、クッシング症候群、甲状腺機能低下症など、一部の内分泌疾患
  • 視床下部(脳の小さな領域で、下垂体の近くにある)への損傷
  • 抑うつ/うつ病
  • 長期にわたるストレス

過食症や神経性過食症など一部の摂食障害も、肥満や体重増加につながるかもしれません。どちらの症状も、自制心の喪失を感じながら大量に食べてしまいます。過食症の人は、体重増加を防ぐために、嘔吐したり、下剤を使用したりするなど、不健康な方法で体重増加を防ごうとします。

家族歴と遺伝子

両親のどちらか、あるいは両方が過体重または肥満症である場合、子ども本人も過体重または肥満症になる可能性が高くなります。7 妊娠中に母親が肥満であった子どもも、肥満になる可能性が高くなります。8 肥満の子どもや青少年は、成人後も肥満になる可能性が高くなります。

あなたの遺伝子は、体内に蓄積する脂肪の量と、余分な脂肪を体のどこに蓄えるかの両方に影響を与えるかもしれません。遺伝子はまた、あなたの食欲や活動量(どの程度体を動かすか)にも役割を果たしているかもしれません。

私は健康的な体重ですか?

健康的な体重かどうかを見分ける方法は?

体格指数(BMI)とウエストサイズの2つの測定値は、健康的な体重かどうかを把握するのに役立ちます。

体格指数

体格指数(BMI)とは、健康的な体重か過体重、または肥満かを推定する測定値です。過体重や肥満は、多くの健康問題のリスク(危険)を高める可能性があります。BMIを推定するには、BMI計算機[英語サイト]をご利用いただけます。

BMIは身長と体重に基づいて計算されます。体内の脂肪量を直接測定するものではありません。そのため、人によっては、過剰な体脂肪に関連する健康リスク(危険)を評価するのにBMI測定は最適な方法ではないかもしれません。例えば、

  • ボディビルダーのように筋肉質な人は、体脂肪が多くなくてもBMIが高いことがあります。
  • アジア人の祖先を持つ人の中には、腰の周りに余分な体脂肪を蓄える傾向があります。腹部、すなわちお腹の周りに余分な脂肪が蓄積されると、BMIが高くなくても、体重に関連する健康問題のリスク(危険)が高まる可能性があります。9
  • 高齢者は加齢とともに骨や筋肉が減少し、体脂肪が増加する傾向にあります。年をとるにつれて体脂肪が増えると、たとえBMIが変わらなくても、健康上の問題のリスク(危険)が高まる可能性があります。
ウエストサイズ

脂肪が身体のどこに蓄積されるのかは重要なことです。過体重または肥満の人は、上半身、特に腹部に余分な体脂肪がある場合、体重に関連する健康問題を抱える可能性が高くなります。10

以下のウエストサイズは、肥満に関連した健康問題のリスク(危険)を高めます。11

  • 女性:88.9cm以上
  • 男性:101.6cm以上

体重を減らす必要がありますか?

以下のいずれかに該当する場合、今かかっている医療機関※が減量を勧めることがあります。

  • 肥満、またはBMI30以上。
  • ウエストサイズが大きい
  • 心疾患または心疾患の家族歴がある
  • 過体重、すなわちBMIが25~29.9、さらに心疾患になる可能性を高める要因が1つ以上あるこれらの要因には以下が含まれます。
    • 糖尿病
    • 糖尿病予備群
    • 高血圧
    • 高LDLコレステロールレベル、低HDLコレステロールレベル、または高トリグリセリド(中性脂肪)レベル

過体重と肥満の健康リスク(危険)

このセクションの内容:

過体重や肥満は、多くの健康問題のリスク(危険)を高めるかもしれません。特に、余分な脂肪が腰の周りに蓄積されている場合はそのリスク(危険)が高まります。健康的な体重に到達し、それを維持することは、これらの問題を防ぎ、悪化するのを食い止め、あるいは解消させるのに役立ちます。

2型糖尿病

2型糖尿病は血中グルコース濃度、つまり血糖値が高すぎる状態になる疾患です。2型糖尿病患者の9割近くが、過体重または肥満です。12 血中グルコースが高い状態が続くと、心疾患、脳卒中、腎疾患、目の問題、神経障害、その他の健康の問題を引き起こす可能性があります。

2型糖尿病のリスク(危険)がある場合は、少なくとも開始時の体重の5~7%を減量することで、糖尿病を予防または遅らせることができるかもしれません。13,14 例えば、体重が200ポンド(90.7 kg)の場合は、10~14ポンド(約4.8~6.6kg)の減量を目標とします。

糖尿病リスク管理計算[英語サイト]

高血圧

過体重や肥満は高血圧のリスク(危険)を高めるかもしれません。

高血圧は、高血圧症とも呼ばれ、血管を流れる血液の圧力が通常よりも高い状態です。体格が大きいと、すべての細胞に血液を供給するために心臓がより強くポンプ作用する必要があるため、血圧が上昇するかもしれません。余分な脂肪は、血圧を調整する腎臓にもダメージを与えるかもしれません。

高血圧は、心臓に負担をかけ、血管を傷つけ、心臓発作、脳卒中、腎疾患、および死亡のリスク(危険)を高める可能性があります。10 健康的なBMIの範囲に到達できるだけの減量を達成することで、高い血圧を下げ、関連する健康問題を予防したり管理したりできるかもしれません。

心疾患

心疾患とは、心臓発作、心不全、狭心症、不整脈など、心臓に影響を及ぼすいくつかの健康問題を指す用語です。過体重や肥満は、高血圧、 高コレステロール血症、高血糖など、心疾患を引き起こす可能性のある状態を発症するリスク(危険)を高めます。さらに、過体重は心臓に負担をかけ、体内の細胞すべてに血液を送るために心臓がより激しく働くことを余儀なくさせるかもしれません。余分な体重を減らすことで、これらの心疾患の危険因子を減らすことができます。

脳卒中

脳卒中は、脳や首の血管が詰まったり破裂したりして、脳の一部への血流が遮断されることで起こります。脳卒中は脳組織を損傷し、話すことも体の一部を動かすこともできなくなる可能性があります。

過体重や肥満は血圧を上昇させることが知られており、高血圧は脳卒中の主な原因です。体重を減らすことで、血圧や高血糖、高コレステロール血症など、脳卒中のその他のリスク要因を低減するのに有用であるかもしれません。

メタボリックシンドローム

メタボリックシンドロームとは、心疾患、糖尿病、脳卒中になるリスク(危険)を高める一連の症状です。メタボリックシンドロームと診断されるには、以下のうち少なくとも3つの条件を満たす必要があります。

  • 大きなウエストサイズ
  • 血中のトリグリセリド(中性脂肪)レベルが高い
  • 高血圧
  • 空腹時の血中グルコースが高い
  • 血中のHDLコレステロール(「善玉」コレステロール)レベルが低い

メタボリックシンドロームは、過体重や肥満、運動不足と密接な関係があります。体重をコントロールする健康的な生活習慣の改善は、メタボリックシンドロームの予防と改善に役立つかもしれません。

脂肪肝疾患

脂肪肝疾患は、肝臓に脂肪が蓄積することで発症し、重篤な肝障害、肝硬変、さらには肝不全を引き起こす可能性があります。これらの疾患には、非アルコール性脂肪性肝疾患(nonalcoholic fatty liver disease:NAFLD)や非アルコール性脂肪肝炎(nonalcoholic steatohepatitis:NASH)が含まれます。

NAFLDとNASHは、過体重や肥満の人が罹患することが一般的です。インスリン抵抗性、不健康なレベルの血中脂肪、メタボリックシンドローム、2型糖尿病、特定の遺伝子を持つ人も、NAFLDおよびNASHを発症する可能性があります。

過体重や肥満がある場合は、体重の少なくとも3~5%を減らすと、肝臓の脂肪が減少するかもしれません。15

一部のがん

がんとは、関連した疾患の総称です。あらゆる種類のがんにおいて、体内の細胞の一部が異常増殖したり、制御不能になったりし始めます。がん細胞は時に体の他の部位に転移します。

過体重や肥満は、ある種のがんの発症リスク(危険)を高めるかもしれません。過体重または肥満の男性は、結腸、直腸、前立腺のがんを発症するリスク(危険)が高くなります。¹⁰過体重または肥満の女性では、乳房、子宮内膜(子宮の裏打ち)、胆嚢のがんがより一般的です。

高齢になるにつれて体重増加が少ない成人は、結腸がん、腎臓がん、乳がん、卵巣がんなど、多くの種類のがんのリスク(危険)が低いという結果が出ています。16

呼吸の問題

過体重や肥満は肺の働きに影響し、過体重は呼吸の問題に対するリスク(危険)を高める可能性があります。17

睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠時に起こりうる一般的な健康問題です。睡眠時無呼吸症候群になると、上気道がふさがり、呼吸が不規則になったり、短時間呼吸が完全に止まったりします。未治療の睡眠時無呼吸症候群は、心疾患や糖尿病を含む多くの健康問題の発症リスク(危険)を高めるかもしれません。

成人における睡眠時無呼吸症候群の一般的な原因のひとつに肥満があります。18 過体重や肥満の人は、首の周りに多くの脂肪が蓄積され、気道が狭くなっていることがあります。気道が狭いと呼吸が困難になったり、いびきの原因になったりします。過体重や肥満がある場合は、減量することで睡眠時無呼吸症候群が軽減されたり、解消されたりするかもしれません。

喘息

喘息は、肺の気道に影響を及ぼす慢性的な、あるいは長期的な疾患です。気道は、肺に空気を出し入れする管です。喘息の場合、気道が炎症を起こして狭くなることがあります。喘鳴や咳、胸のつかえを感じることがあります。

肥満は、喘息を発症するリスク(危険)を高め、症状を悪化させ、管理を困難にする可能性があります。19 減量することで、喘息の管理がより容易になる可能性があります。重度の肥満症を持つ人にとって、減量手術(代謝手術や肥満手術とも呼ばれる)は喘息症状の改善につながるかもしれません。17

変形性関節症

変形性関節症は、関節に痛み、腫れ、こわばり、そして可動域の減少を引き起こす、一般的で慢性的な(または長期間にわたる)健康問題です。肥満は、膝、股、足首の変形性関節症の主要な危険因子です。20

過体重や肥満は、関節や軟骨に余計な負担をかけるため、変形性関節症になるリスク(危険)を高めるかもしれません。体脂肪が過剰になると、炎症を引き起こす物質の血中濃度が高くなるかもしれません。炎症を起こした関節は、変形性関節症のリスク(危険)を高めるかもしれません。

過体重や肥満の場合、体重を減らすことで膝・股関節、腰への負担が減り、体内の炎症が軽減されるかもしれません。変形性関節症を患っている場合、体重を減らすことで症状が改善するかもしれません。研究によると、運動は変形性関節症の最良の治療法のひとつであることを示しています。運動は気分を改善し、痛みを軽減し、柔軟性を高めることが可能です。

痛風

痛風とは、関節に痛みや腫れを引き起こす関節炎の一種です。痛風は、尿酸という物質でできた結晶が関節に溜まって発症します。危険因子には、肥満であること、男性であること、高血圧であること、そしてプリン体が多く含まれる食品を摂取することが含まれます。21 これらの食品には、赤肉、レバー、アンチョビが挙げられます。

痛風は主に医薬品で治療します。体重を減らすことも痛風の予防と治療に役立つかもしれません。22

胆嚢および膵臓の疾患

過体重や肥満は、胆石症や胆嚢炎などの胆嚢疾患を発症するリスク(危険)を高めるかもしれません。肥満の人は胆汁中のコレステロールレベルが高くなり、これが胆石の原因となることがあります。また、機能不全を起こした肥大した胆嚢を持っている場合もあります。

ウエストまわりに脂肪が大量に蓄積されていると、胆石症を発症するリスク(危険)が高まるかもしれません。しかし、急激に体重を減らすこともリスク(危険)を高めるかもしれません。肥満である場合、安全に減量する方法について今かかっている医療機関※に相談しましょう。

肥満は膵臓にも影響を与える可能性があります。膵臓は、胃の後ろにある大きな腺臓器で、インスリンと食物の消化を助ける酵素を分泌します。肥満の人は、膵炎と呼ばれる膵臓の炎症を発症するリスク(危険)が高くなります。血中の脂肪レベルが高いと、膵炎になるリスク(危険)も高まる可能性があります。低脂肪の健康的な食事計画を続けることで、膵炎になる可能性を低くすることができます。

腎疾患

腎疾患とは、腎臓が損傷し、本来のように血液を正常にろ過できなくなる状態を指します。肥満は、糖尿病と高血圧を発症するリスク(危険)を高めますが、これらは慢性腎臓病(Chronic Kidney Disease:CKD)の最も一般的な原因です。糖尿病や高血圧でなくても、肥満があるとCKDの発症リスク(危険)が高くなり、進行が早まるかもしれません。23

過体重や肥満の人は、減量することでCKDを予防したり遅らせたりできるかもしれません。CKDの初期段階にある場合、健康的な食品や飲料を摂取し、活動的になり、余分な体重を減らすことで、病気の進行を遅らせ、腎臓をより健康な状態に保つことができるかもしれません。24

妊娠中の問題

過体重と肥満は、妊娠中に、妊娠と胎児の健康に影響を与える可能性のある健康問題を発症するリスク(危険)を高めます。肥満の妊婦は、以下のリスクが高くなる可能性があります:10

  • 妊娠糖尿病、すなわち妊娠中に発症する糖尿病を発症すること
  • 子癇前症(妊娠中の高血圧)になること。これは、治療せずに放置すると、妊婦と胎児に重篤な健康問題を引き起こす可能性があります。
  • 帝王切開が必要となり、その結果、出産後の回復により長い時間がかかること
  • 手術や麻酔による合併症を起こすこと。特に重度の肥満がある場合は(リスクが)高くなります。
  • 出産後も体重が増加したり、過体重や肥満が続いたりします。

妊娠中に肥満であったり、体重が大幅に増加したりすると、胎児の健康リスク(危険)も高まる可能性があります。25

  • 児の性別や妊娠期間によっては、予想よりも児が大きく生まれること
  • 成人なってから、2型糖尿病、肥満、心疾患、喘息などの慢性疾患を発症すること

以下については今かかっている医療機関※に以下のことを相談しましょう:

  • 妊娠前に健康的な体重になる
  • 妊娠中に適切な範囲で体重を増やす
  • 出産後に安全に体重を減らす

不妊の問題

肥満は不妊症を発症するリスク(危険)を高めます。女性の不妊症とは、1年間妊娠を試みても妊娠しない状態、あるいは妊娠しても妊娠を継続できない状態を指します。男性の不妊症とは、女性を妊娠させることができない状態を意味します。26

肥満は、男性においては精子数および精子の質の低下と関連しています。27 女性においては、肥満は月経周期や排卵に関する問題と関連しています。26 肥満はまた、特定の不妊治療や処置を利用して妊娠することをより困難にする可能性もあります。26

肥満の女性が体重を5%減らすと、月経が規則正しくなり、排卵し、妊娠する可能性が高まるかもしれません。28

性機能の問題

肥満はまた、性機能障害を発症するリスクを高める可能性があります。29 過体重や肥満は、勃起不全(erectile dysfunction:ED)を発症するリスク(危険)を増大させます。勃起不全とは、男性が満足のいく性交を行うのに十分な硬さの勃起を得たり、維持したりできない状態のことです。

肥満が性的欲求の喪失、興奮できない、あるいは興奮状態を維持できない、オーガズムに達することができない、セックスの際に痛みを感じるなどの問題を引き起こすことで、女性の性的機能にどのような影響を与えるかについて検証した研究はわずかです。30 しかし、健康的な食事、運動量の増加、減量は、肥満の人の性的機能の問題を軽減するかもしれないことが研究により示唆されています。29,30

メンタルヘルスの問題

肥満は身体的な健康問題の発症リスク(危険)を高めるだけでなく、精神的な健康にも影響を及ぼし、以下を発症するリスク(危険)を高める可能性があります。31

  • 長期にわたるストレス
  • ボディ・イメージの問題
  • 低い自己評価
  • うつ病
  • 摂食障害

研究によると、過体重や肥満の人は、学校や職場でも体重に関連した偏見に直面する可能性が高く、それが生活の質(Quality of life:QOL)に長期的な悪影響を及ぼすかもしれないことが分かっています。31 過剰な体重を減らすことで、ボディ・イメージや自尊心が改善し、うつ症状が軽減することが分かっています。32

体重を減らす、または維持するための食事と身体活動

健康的な食事計画と運動は、どのように減量や体重維持に役立つのでしょうか?

減量の鍵は、長期にわたって維持できる健康的な食事計画を選ぶことです。体を動かすことで、より多くのカロリーを消費し、減量を維持することができます。

健康的な食事計画に従う

2020年~2025年の「Dietary Guidelines for Americans(米国の食事指針)」[英語サイト]では、体重を減らしてそれを維持したい成人は、食品や飲料から摂取するカロリー数を減らす必要があると指摘しています。ガイドライン[英語サイト]は、以下のような健康的な食事計画を推奨しています。

  • 各種野菜
  • 果物、特にジュースよりも丸ごとの果物
  • 玄米、オーツ麦、全粒粉パンなどの全粒穀物
  • 無脂肪または低脂肪牛乳、ヨーグルト、チーズなどの乳製品、またはカルシウム(eJIM内:一般向け医療関係者向け)、ビタミンA(eJIM内:一般向け医療関係者向け)、ビタミンD(eJIM内:一般向け医療関係者向け)を添加した大豆飲料などの類似製品
  • 赤肉、鶏肉、卵、魚介類、豆類、エンドウ豆、レンズ豆、ナッツ類、種子類、大豆製品などの食品からのタンパク質
  • オリーブオイル、魚介類、ナッツ類、アボカドに含まれるオイルなど、特定のオイル

ガイドラインはまた、成人は以下を制限すべきであると指摘しています:

  • 添加糖を1日あたりのカロリーの10%未満にする
  • 飽和脂肪を1日のカロリーの10%未満にする
  • ナトリウム(塩分)を1日2,300ミリグラム未満にする
定期的に体を動かす

体を動かすことは、余分な体重を減らし、健康的な体重を維持するのに役立ちます。活動的であることは、他にも多くの健康上のベネフィット(有益性)につながります。定期的な有酸素運動は、高血圧や高血糖などの健康問題を予防し、軽減するのに役立つ可能性があります。有酸素運動は、メンタルヘルス(精神的な健康)も改善する可能性があります。32

「Physical Activity Guidelines for Americans, 2nd edition(米国人のための身体活動ガイドライン第2版)」(PDF、14.8 MB)[英語サイト]では、健康な成人が以下に参加することが推奨されています。

  • 中強度の有酸素運動、例えば早歩きやダンスなど、少なくとも週に150分以上。中強度の有酸素運動は、心拍数を上げ、呼吸を速くしますが、無理をするほどではありません。
  • 週に2日以上、すべての主要筋群を含む筋力強化活動を行う。

これらのガイドラインを満たせない慢性的な健康状態にある成人や障害のある人は、安全に行える定期的な身体活動に参加するとよいでしょう。心疾患、高血圧、糖尿病などの健康上の問題がある人は、定期的な運動を開始する前に、今かかっている医療機関※に相談しましょう。今かかっている医療機関※は、あなたが安全にできて、あなたに最も有益な活動を見つける手助けをしてくれます。

より健康的な習慣を身につけるには?

健康的な食事計画を採用し、毎日より多くの運動を行うことは難しいかもしれません。しかし、努力と定期的なサポート、そして忍耐があれば、減量と長期的な健康増進に役立つ変化を起こすことが可能です。

挫折はつきものなので、心の準備をしておきましょう

家族や職場の集まりで食べ過ぎてしまったなど、挫折した後は、できるだけ早く健康的な食事計画に戻るよう、気持ちを立て直して集中しましょう。食事はダイニングルームかキッチンのテーブルでするようにしましょう。スナック菓子やカロリーの高いものは、家の外に出すか、棚やパントリー(食品庫)にしまっておくようにしましょう。カウンターの上に置かないようにしましょう。職場では、おやつがありそうな場所を避けましょう。オンライントラッカーやスマートフォンのアプリを使って、食べたもの、運動量、体重を記録し、進捗状況を確認しましょう。これらのツールは、計画を守り、モチベーションを維持するのに役立つかもしれません。

目標を設定しましょう

具体的な目標を持つことで、軌道に乗り続けることができます。「もっとアクティブに」ではなく、月曜日と金曜日の出勤前や昼食時に15分から30分歩くことを目標にしましょう。月曜日にウォーキングをしなかった場合は、火曜日にウォーキングを再開しましょう。「Body Weight Planner(体重プランナー)」などのツールを使用することで、より現実的な目標を設定し、摂取カロリーを減らし、より活発に活動できるようになるかもしれません。

サポートを求めましょう

家族、友人、医療専門家に助けや励ましを求めましょう。直接会ってサポートを受けることも、Eメールやテキスト、電話でサポートを受けることも可能です。サポート・グループに参加することも可能です。特別に訓練を受けた医療専門家が、あなたの生活習慣の改善を支援します。

どうすれば減量を維持できますか?

体重を維持するのは難しいことです。減量中は代謝が低下し、新しいより低い体重では体が必要とするカロリーが少なくなるからです。ホルモンの変化やその他の要因も、体重を維持するのが難しい原因となるかもしれません。

健康的な食事計画を守りましょう

健康的な食品を選び続け、健康的な食事計画を生涯の習慣としましょう。好みに合った健康的な食品を見つけ、楽しみましょう。そうすることで、食事計画を継続しやすくなります。

定期的な身体活動を継続しましょう

定期的な運動は、減量後の体重増加を防ぐのに役立つかもしれません。32 体重増加を防ぐには、中強度の運動を週に少なくとも300分行うことを目標にしましょう。33 定期的な運動を生涯の習慣にしましょう。

体重を記録しましょう

定期的に体重を測り、体重の変化を記録するようにしましょう進捗状況を記録することは、目標達成に集中し続け、挫折を乗り越えるのに役立つかもしれません。忘れないでください。つまずいても、失敗したということではありません。誰もが挫折を経験します。重要なのは、できるだけ早く軌道修正することです。

過体重と肥満に対する治療

ほとんどの場合、医療専門家は、過体重や肥満の治療にあたり、余分な体重を安全に減らし、長期的に維持するのに役立つ生活習慣の変更を取り入れる手助けをします。場合によっては、減量薬や減量手術などの他の治療法も有効です。

どのくらい体重を減らすべきか?

減量が必要な場合は、医療専門家の助言を受けながら、自分に最も適した減量目標と期間を設定しましょう。例えば、6カ月間で体重の5%を減らすことを最初の目標にするとよいでしょう。34体重が90.7kgの場合は、4.5kgの減量となります。

余分な体重を減らすことで、過体重や肥満に関連する健康問題を発症する可能性が低くなるかもしれません。すでに高血圧や糖尿病などの体重に関連する健康問題を抱えている場合は、体重を減らすことで健康状態が改善するかもしれません。

医療専門家は過体重や肥満をどのように治療するのか?

生活習慣の変化

医療専門家は、体重を安全に減らすために、健康的な食事計画を採用し、運動量を増やすなどの生活習慣の変更を推奨することによって、過体重や肥満を治療することがよくあります。これらの生活習慣の変更は、食べ物や飲み物から摂取するカロリーを減らし、活動することで消費するカロリーを増やすのに役立ちます。

オーダーメイドの減量プログラム

場合によっては、今かかっている医療機関※が体重管理の訓練を受けた医療専門家や医療チームを紹介することもあります。これらの専門家が、あなた専用の計画を立て、その計画を実行するのを手助けします。

安全で成功する減量プログラムには、一般的に以下が含まれます32

  • 6カ月間に14回以上の減量カウンセリングを実施
  • 体に必要なカロリーと栄養素に基づいた食事計画
  • 早歩きやサイクリングなど、週に少なくとも150分の中強度の有酸素運動
  • 毎日の食事摂取量と運動量のモニタリング、週1回の体重モニタリング
  • 専門家による定期的なフィードバックとサポート

個人セッションでもグループセッションでも、専門家と一緒に取り組むかもしれません。セッションは、スマートフォン、パソコン、その他のデバイスを使用して、対面またはオンラインで行われるかもしれません。専門家は、あなたの計画をサポートするために、電話やEメールで定期的に連絡を取ることがあるかもしれません。スマートフォンのアプリやその他のツールを使えば、計画をどれだけ守れているかを追跡できるかもしれません。

減量薬

減量は達成し、維持することが難しい場合があります。生活習慣の改善だけでは不十分な場合、今かかっている医療機関※は過体重や肥満の治療薬を処方することがあります。また、減量を維持するために使用できる医薬品もあります。減量薬を服用している間は、健康的な食事計画を守り、体を動かす必要があります。

減量手術

減量手術は、代謝・肥満外科手術とも呼ばれ、消化器系に変化を加えることによって減量を助けるいくつかの種類の手術を含みます。あなたの医師は、BMIが35以上の場合に、減量手術を推奨することがあります。一部の医師や専門家団体は、2型糖尿病や睡眠時無呼吸症候群など、肥満に関連する重篤な健康問題を抱えている人に対しては、BMIが低い場合でも減量手術を推奨しています。35,36

減量医療機器

減量薬などの他の治療法を使っても減量できなかったり、減量した体重を維持できなかったりする場合、医療専門家は減量医療機器の使用を検討するかもしれません。減量医療機器は、米国食品医薬品局(U.S. Food and Drug Administration:FDA)によってごく最近承認されたばかりであるため、研究者はその長期的なリスク(危険)とベネフィット(有益性)を把握していません。

過体重・肥満に対する臨床試験

NIDDKは、過体重や肥満を含む多くの疾患や症状における臨床試験を実施し、支援しています。臨床試験は、病気を予防、発見、治療し、生活の質を改善する新しい方法を見つけることを目的としています。

過体重・肥満の臨床試験とは?

臨床試験やその他の臨床研究は医学研究の一部であり、あなたのような人が関わっています。臨床研究にボランティアとして参加することで、医療専門家や研究者らが病気についてより深く学び、未来の人々のために医療を改善することができます。

研究者らは、以下のような過体重や肥満のさまざまな側面を研究しています。

  • 長期にわたって減量を維持するのが難しい人がいる理由
  • 肥満症患者の減量と維持に役立つ可能性のある新薬
  • 代謝改善手術や肥満外科手術とも呼ばれる、減量手術後の体重増加を防ぐさまざまな治療法
  • 体の一部、たとえば腹部などに余分な脂肪を蓄積することが、体の他の部分に蓄積する場合と比べて、2型糖尿病などの健康問題を発症するリスク(危険)を高める可能性がある理由
  • 減量手術が、肥満の成人にとって長期的な医療費をどのように削減する可能性があるか

臨床研究が自分に適しているかどうかを確認する[英語サイト]

NIDDK所長のGriffin P. Rodgers博士が臨床試験に参加することの重要性を説明している動画[英語]をご覧ください。

過体重や肥満の臨床研究ではどのような参加者を募集していますか?

ClinicalTrials.gov[英語サイト]で、連邦政府から資金提供を受けており、現在募集中の、過体重または肥満に関する臨床研究を絞り込んだリストを閲覧できます。リストを拡大または絞り込むことで、企業、大学、個人による臨床研究を含めることが可能です。ただし、米国国立衛生研究所(National Institutes of Health:NIH)はこれらの研究を審査しておらず、安全性を保証することはできません。臨床研究に参加する前に、必ず今かかっている医療機関※に相談しましょう。

NIDDKが資金提供した研究から、過体重と肥満について何がわかったか?

NIDDKは過体重と肥満についてより深く知るために以下のような多くの研究プロジェクトを支援してきました。

Look AHEAD(ルック・アヘッド):Action for Health in Diabetes(糖尿病における健康のための行動)研究[英語サイト]は、2型糖尿病を患い、過体重または肥満である人が、健康的な食生活と身体活動の増加を組み合わせたプログラムを通じて、減量し、その体重減少を維持できることを示しました。本研究ではまた、減量によって身体運動能力が向上し、血糖、血圧、コレステロールのレベルが改善されるなど、他の健康上のメリットも得られることが示されました。この試験は、2型糖尿病の高齢者における長期的有益性を検証するために延長されました。

LABS(肥満外科手術の長期評価)研究[英語サイト]は、胃バイパス術と調節可能胃バンディング術という2種類の減量手術が成人に与える影響を検証しました。LABSは、経験豊富な外科医が行えば、減量手術は比較的安全であることを明らかにしました。また、大幅な体重減少につながり、体重に関連する多くの健康問題を改善する可能性があります。7年後、胃バイパス手術を受けた患者の平均体重減少量は38.1kg、つまり開始時の体重の約28%でした。胃バンド手術を受けた患者の平均体重減少は18.5kg(開始時の体重の約15%)でした。胃バンド手術は他の減量手術よりも有益性が少ないため、あまり行われません。

(※補足:原文では、healthcare provider。米国では主に医療サービス等のヘルスケアを提供している病院/医師を指す。また、健康保険会社や医療プログラムを提供する施設等も含む。)

参考文献

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  34. Jensen MD, Ryan DH, Apovian CM, et al. 2013 AHA/ACC/TOS guideline for the management of overweight and obesity in adults: a report of the American College of Cardiology/American Heart Association Task Force on Practice Guidelines and The Obesity Society. Circulation. 2014;129(25 Suppl 2):S102–S138.doi:10.1161/01.cir.0000437739.71477.ee
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  36. ElSayed NA, Aleppo G, Aroda VR, et al. 8. Obesity and weight management for the prevention and treatment of type 2 diabetes: standards of care in diabetes—2023. Diabetes Care. 2022;46(Suppl 1):S128–S139. doi:10.2337/dc23-S008

更新日:2026年1月28日

監訳:時信亜希子(京都大学)、大野茜(国立国府台医療センター)、大野智(島根大学)

「痩せる」という広告の真実

痩せたいですか?この動画でダイエット製品の広告の真実を知ってください。「食事制限しなくても痩せる」「運動しなくても痩せる」、「誰にでも効果がある」という文句は嘘です。

動画:「ダイエット製品の真実」[英語サイト]

写本:
A: ジェーン今日もステキ!
B: ありがとう運動と健康な食事で頑張っているわ。必要でしょ。
A: わかるわー私はネットで見つけた薬を試しみる
B: ダイエットピル?本気?
A: なぜだめなの?みんな勧めているわ。医者も利用者も報道記事も。
B: 見せて。キャロル これはフェイクよ。
A: フェイク?どうして?
B: 私も試したけど効果なし
B: 医者は雇われた俳優で記事は広告記事だったの
A: でもお試しは無料だし私には効くかもしれないわ
B: 私が お試しに登録したら毎月商品が届いてカード請求が続いたの
A: ひどい…!
B: 最悪よ。しかも効き目ゼロ
A: 無数のダイエット製品はどれも効かないの??
B: 魔法の薬なんてモノはないのよ
A: 健康な食事と運動あるのみね
B: その通り。摂取カロリーを減らして動けば痩せられるわ。来週 一緒に走りましょう。
A: ええ、楽しそう
B: メールするわ

監訳:大野智、富塚啓貴(島根大学)

安全で成功する減量プログラムの選択
最新版(英語版オリジナルページ)はこちら
英語版改訂年月(翻訳時):2024年12月

減量プログラムに挑戦しようと考えているのは、あなただけではありません。米国の成人の4人に3人近く(73%)が過体重または肥満であり、その多くが余分な体重を減らしたいと考えています。1

これらのプログラムの多くは、ソーシャルメディア、インターネット、雑誌、その他のメディアで宣伝されています。しかし、それらは安全なのでしょうか?そして、そのようなプログラムはあなたにとって効果があるのでしょうか?

ここでは、安全に減量するのに役立つ可能性のある減量プログラムの選び方のヒントを紹介します。また、自分の体重について医療専門家に相談する方法や、減量プログラムへの参加を決める前にプログラムのスタッフに質問すべきことについても学ぶことができます。

減量プログラムとは?

減量プログラムとは、単に体重を減らすことを約束する本やアプリ以上のものです。これは、減量を促進する可能性のある健康的な生活習慣を身につけるために、継続的な指導とサポートを行う正式なプログラムです。2 プログラムには以下の内容が含まれる必要があります。

  • カロリーを抑えた健康的な食事と飲酒プラン
  • 適切な場合は、身体活動を増やすためのプラン
  • これらの生活習慣を取り入れるためのガイダンスとサポート
  • 減量した体重を維持するためのプラン

減量プログラムは私にとって良い選択肢ですか?

過体重または肥満症の人は、減量することで、高血圧、心臓病、糖尿病などの体重に関連する問題を予防または軽減できるかもしれません。体重を減らすことで、生活の質も向上するかもしれません。安全で有用な減量方法については、今かかっている医療機関※に相談しましょう。

体重について今かかっている医療機関※に相談しましょう

自分の体重について医療専門家に相談することは、重要な第一歩です。今かかっている医療機関※は、健康的な食品や飲料を選ぶことのベネフィット(有益性)、運動、体重などの問題について、通常の診察では取り上げないことがあります。このような問題を自分から提起する必要があるかもしれません。

自分の体重について話すことに不安を感じる場合は、診察の前に心配事について話す練習をし、質問事項を持参しましょう。質問例には次のようなものがあります。

  • 「私の体重は健康的ですか?」
  • 「自分の体重が健康にどのような影響を及ぼしていますか?」
  • 「体重を減らすことで、一般的な健康状態だけでなく、抱えている特定の健康問題も改善されますか?」

診察の際、今かかっている医療機関※は以下のことを行うかもしれません:

  • 食事、飲酒、身体活動の習慣について尋ねる
  • 体格指数(body mass index:BMI)やその他の健康要因を測定し、健康的な体重かどうかを確認する
  • 持っている医学的問題、服用・摂取している医薬品やダイエタリーサプリメント(栄養補助食品)が体重や減量能力に影響を及ぼしていないか確認する

安全で有用な減量方法について尋ねましょう

  • 今かかっている医療機関※から減量を勧められた場合は、安全で有用な方法について尋ねましょう。多くの成人にとって、過体重や肥満の治療は生活習慣の改善から始まります。今かかっている医療機関※は、あなたのニーズや好みに合わせて減量プログラムを作成するために、あなたと協力することができるかもしれません。また、 登録栄養士 や特定のプログラムを紹介されることもあります。すでに減量プログラムを考えている場合は、そのプログラムが自分に合うかどうか、今かかっている医療機関※に尋ねてみましょう。
  • また、過体重や肥満は、減量薬や減量手術(代謝手術や肥満手術とも呼ばれる)によって治療されることもあるかもしれません。今かかっている医療機関※は、医薬品や手術と併せて生活習慣の改善を勧めることが一般的です。これらの選択肢を検討する必要があるかどうかは、今かかっている医療機関※に尋ねましょう。

減量プログラムには何を求めるべきですか?

減量に成功したプログラムでは、安全に体重を減らし、その体重を維持するのに役立つ健康的な行動を促進します。

あなたが試してみようと思っている減量プログラムに、以下のような特徴があるかどうかをチェックしましょう。

現実的な減量目標

成功する減量プログラムは、減量のための現実的な目標を設定するのに有用です。専門家は、6カ月以内に開始時の体重の5%から10%の減量を目標にすることを推奨しています。2 例えば、体重が200ポンド(約90.7kg)の場合、最初の6カ月間で約10ポンド(約4.5kg)の減量を目標にするとよいかもしれません。

低カロリーの健康的な食事プラン

成功する減量プログラムは、カロリーを抑えた健康的な食事プランを採用するための指導とサポートを提供します。さまざまな食事・飲酒プランが減量に有用であるかもしれないという研究結果がありますが、あなたに適したプランもあれば、そうでないプランもあります。3 最も良いプランとは、科学的に裏付けられ、個人の健康状態、文化的ニーズや好み、価値観に合わせてカスタマイズされたもので、長期間にわたって継続できるものです。

身体活動プラン

そのプログラムが、より体を動かすための方法を提供しているかどうかを確認しましょう。
減量プログラムには、定期的な運動を行うためのプランを含まれているべきです。活動の量や種類は、個人の健康状態や能力によって異なります。時間とともに、中には週に150分以上、呼吸が荒くなり心拍数が上がる有酸素運動を行う人もいるかもしれません。運動量を増やしても減量効果はそれほど大きくないかもしれませんが、減量とは関係なく、健康面では重要なメリットがあります。体を動かすことは、減らした体重を維持するのにも有用かもしれません。

健康的な習慣を身につけるための指導とサポート

減量に成功したプログラムでは、健康的な生活習慣を身につけるための具体的な目標を設定し、進捗状況を確認することができます。

プログラムは以下を提供する必要があるでしょう。3,4,5

  • 健康的な生活習慣を身につけ、継続するためのカウンセリング(目標の設定、障壁への対処、挫折の乗り越え方など)
  • 毎日の食事、飲酒、睡眠、身体活動のモニタリングと1週間ごとの体重チェックのサポート
  • プログラム期間中、定期的なフィードバック、モニタリング、サポート(対面、電話、オンライン、またはこれらのアプローチの組み合わせのいずれか)
  • グループによる社会的支援という選択肢

体重を維持するためのプラン

減量を維持するのは難しいことがあります。新しい生活習慣を継続することが、長期的な成功の鍵となります。体重増加を防ぐために役立つかもしれない戦略には、以下のものなどがあります。3

  • 新しい体重に合った食事プランに従う
  • 週に150分~300分以上の身体活動を行う6
  • 少なくとも週に一度は体重を測定する

体重を維持するために、カウンセリング・セッションなど、継続的なサポートが受けられるプログラムを探す

プログラムがオンラインで提供される場合はどうなりますか?

ほとんどの減量プログラムは、インターネットやスマートフォンなどのデジタル機器を何らかの形で利用しています。しかし、プログラムによっては、完全にオンラインまたはこれらの機器を使って提供され、対面接触がない場合もあります。

バーチャル減量プログラムとも呼ばれるデジタル減量プログラムは、まだ研究段階にあります。研究によると、上記の主要な特徴を含んでいれば、一部のバーチャルプログラムは有用であるかもしれないことが示唆されています。3,7 しかし、バーチャル減量プログラムが有用であるかどうか、特に長期的に見て有用であるかどうかについては、現在も研究者らが研究を続けています。

バーチャル減量プログラムに参加しようと考えている場合は、そのプログラムには以下が含まれていることを確認しましょう:

  • 個人の目標に合わせた週1回のセッションがオンラインで提供されている
  • 目標達成のための、登録栄養士、健康カウンセラー、ライフスタイルコーチなどの専門家のサポートがある
  • 健康的な食事や運動などの生活習慣の改善について、携帯電話、活動量計、オンライン日記などのツールを使用して進捗状況を追跡するプラン
  • Eメール、電話、テキストメッセージを通じて、カウンセラーによる目標、進捗状況、結果に関する定期的なフィードバック
  • オンラインミーティングやチャットグループを通じて、グループからのソーシャルサポートのオプション

現在、多くの減量プログラムがオンラインやモバイル機器用のアプリを通じて提供されています。

どのような減量プログラムを避ける必要がありますか?

プログラムがオンラインか対面式かに関わらず、参加を決める前にできるだけ多くの背景情報を入手すべきです。考慮すべきいくつかの警告サインを次に示します:

過度の約束

このような約束をする減量プログラムには近づかないようにしましょう。

  • 食事制限や運動をせずに体重を減らそう!
  • 好きなものを好きなだけ食べながら減量しよう!
  • 30日間で30ポンド(約13.6kg)減量しよう!
  • 体の気になる部分だけを痩せよう!

その他の警告サイン

その他に注意すべき警告サイン:

  • 重要な情報が、非常に小さな文字、アスタリスク、脚注などで記載されているため見落としやすい。
  • 事実であるにはあまりにも良すぎると思われるビフォーアフターの写真や個人的な推薦文

このような主張については、今かかっている医療機関※に相談しましょう。減量プログラムに関する不正請求や詐欺行為は、連邦取引委員会(Federal Trade Commission)[英語サイト]に報告することが可能です。

減量プログラムについて、どのような質問をすればよいですか?

減量プログラムのスタッフは、プログラムの特徴、安全性、費用、結果についての質問に答えられるべきです。

あなたのプログラムは有用であるという研究結果がありますか?

プログラムが有用であるといエビデンス(科学的根拠)があるかどうかを調べましょう。エビデンスがない場合は、別のプログラムを検討したほうがいいかもしれません。

  • あなたのプログラムが安全で有用であるかどうか、正式に検証されていますか?
  • 研究結果は科学雑誌に掲載されていますか?
  • 研究結果のコピーやリンクを入手できますか?

研究結果に疑問がある場合は、今かかっている医療機関※に相談しましょう。

あなたのプログラムはどのように機能していますか?

  • このプログラムはどのように私の減量に役立つのですか?
  • プログラムの期間は?
  • プログラムはどのように提供されるのですか?対面ですか?オンラインですか?スマートフォンですか?
  • ライフスタイル、仕事のスケジュール、文化的なニーズや嗜好に合わせてプログラムを変更できますか?

プログラムの費用はいくらですか?

  • プログラムの最初から最後まで、総費用はいくらですか?
  • その合計に含まれない費用、例えば会費や手数料はありますか?
    • 毎週の訪問
    • 食品、代替食品、サプリメント(eJIMサイト内:一般向け医療関係者向け)、その他の製品
    • 健康診断
    • カウンセリング
    • 減量した体重を維持するためのフォローアップ
    • オンラインチャットへのアクセス

プログラムの内容は何を含んでいますか?

  • 健康的な食事指導
    • 特定の食事計画に従う必要がありますか?
    • 毎日食べたものを記録する必要がありますか?
    • 特別な食事やサプリメントを購入する必要はありますか?購入する場合は、1日または1週間の費用はいくらですか?
    • あなたのプログラムでは、私が実行しやすい健康的な食事プランを提案してくれますか?
    • プログラムに特別な食べ物が必要な場合、私の好き嫌いや文化的嗜好、食物アレルギーに基づいて変更できますか?
  • 身体活動ガイダンス
    • あなたのプログラムには身体活動計画が含まれていますか?
    • あなたのプログラムは、さまざまな能力レベルや身体活動の強度にどのように対応していますか?
    • ジムや体系的な運動プログラムに参加する必要がありますか?
    • あなたのプログラムには、自宅、職場、旅行中など、短時間で、さまざまな場所でできる身体活動が含まれていますか?
    • あなたのプログラムは、私がもっと身体を動かし、モチベーションを維持するためにどのように役立ちますか?
  • カウンセリング
    • あなたのプログラムでは、健康的な生活習慣を身につけ、それを維持するための1対1またはグループ・カウンセリングを提供していますか?
    • あなたのプログラムには、障害を克服し、軌道に乗るのを支援してくれる訓練されたコーチやカウンセラーが含まれていますか?
    • このプログラムは、ストレスや社交的な食時、十分な睡眠の確保、仕事のスケジュールの変更、モチベーションの低下、怪我や病気などの問題に対処するのに役立ちますか?
  • 体重を維持するためのプラン
    • プログラムには、減量した体重を維持するためのプランも含まれていますか?
    • 減量維持プログラムの期間はどのくらいですか?
    • 減量維持プログラムには何が含まれますか?
  • スタッフはどのような教育やトレーニングを受けていますか?
    • 医師またはその他の認定された医療専門家がプログラムを運営または監督していますか?必要であれば、医師や認定医療専門家に相談できますか?
    • プログラムには、登録栄養士、メンタルヘルス・カウンセラー、運動生理学者など、特定の専門家が含まれていますか?
    • スタッフはどのような資格、教育、経験、トレーニングを受けていますか?スタッフの平均勤続年数は?
    • スタッフは文化的適性に関する訓練を受けていますか?
  • プログラム参加者は通常、どのような結果を出していますか?
    • 平均して、一人あたり体重はどのくらい減りますか?
    • 平均して、一人あたりどのくらい体重を維持できるのですか?
  • あなたのプログラムのリスク(危険)は何ですか?
    • プログラムが健康問題を引き起こしたり、何らかの形で私に害を及ぼしたりする可能性はありますか?
    • プログラムに参加している間、私の安全を確保するために継続的な意見やフォローアップがありますか?
    • プログラムの医師やスタッフは、例えば、プログラムが現在進行中の医学的問題にどのような影響を及ぼす可能性があるかなどについて私の今かかっている医療機関※と必要に応じて協力してくれますか?

減量プログラムに対する臨床試験

NIDDKは、過体重や肥満を含む多くの疾患や病態における臨床試験を実施し、支援しています。臨床試験は、病気を予防、発見、治療し、生活の質を改善する新しい方法を見つけることを目的としています。

減量プログラムの臨床試験とは?

臨床試験やその他の臨床研究は医療研究の一部であり、あなたのような人々が関わっています。臨床研究にボランティアとして参加することで、医療従事者や研究者らが病気についてより深く学び、将来の人々のために医療を改善することができます。

研究者らは、減量プログラムのさまざまな側面を研究しています。

  • 減量を促進し、2型糖尿病を予防するための戦略
  • 親子で健康的な生活習慣と体重管理を奨励する家族ベースのプログラム
  • 減量プログラムを強化するデジタル技術の新しい利用法
  • 減量薬を服用している患者をライフスタイル・プログラムがどのようにサポートできるか

Find out if clinical studies are right for you(臨床試験が自分に適しているかどうかを確認する)[英語サイト]

NIDDK所長のGriffin P. Rodgers博士が臨床試験に参加することの重要性を説明している動画[英語]をご覧ください。

減量プログラムに関するどのような臨床研究が参加者を募集していますか?

www.ClinicalTrials.gov[英語サイト]」で、減量プログラムに焦点を当てた連邦政府資金による公開中の臨床研究で、現在参加者を募っているもののフィルタリングされたリストを見ることができます。産業界、大学、個人による臨床研究を含めるために、リストを広げたり狭めたりすることができます。しかし、国立衛生研究所はこれらの研究を審査しておらず、あなたにとって安全であるかどうかを保証することはできません。臨床研究に参加する前に、必ず今かかっている医療機関※に相談しましょう。

NIDDKが資金提供した研究から、減量プログラムについて何がわかりましたか?

NIDDKは、「Look AHEAD(糖尿病における健康のための行動)」研究を含む、減量プログラムについてより深く理解するための多くの研究プロジェクトを支援してきました。Look AHEAD研究により、2型糖尿病に加えて過体重や肥満の人は、健康的な食事や運動量の増加など、生活習慣を改善するプログラムによって減量し、その減量をある程度維持することが可能であると示されました。本研究ではまた、減量によって身体運動能力が向上し、血中グルコース、血圧、コレステロールのレベルが改善されるなど、他の健康上のメリットも得られることが示されました。

参考文献

  1. Fryar CD, Carroll MD, Afful J. Prevalence of overweight, obesity, and severe obesity among children and adolescents aged 2–19 years: United States, 1963–1965 through 2017–2018. NCHS Health E-Stats. Centers for Disease Control and Prevention; 2020. Accessed February 5, 2024.www.cdc.gov/nchs/data/hestat/obesity-child-17-18/overweight-obesity-child-H.pdf External link(PDF, 352 KB)[英語サイト]
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  3. Wadden TA, Tronieri JS, Butryn ML. Lifestyle modification approaches for the treatment of obesity in adults. American Psychologist. 2020;75(2):235–251. Accessed February 5, 2024. www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC7027681[英語サイト] NIH external link
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  5. Ufholz, K. Peer support groups for weight loss. Current Cardiovascular Risk Reports. 2020;14:19. Accessed February 5, 2024. https://link.springer.com/article/10.1007/s12170-020-00654-4[英語サイト] External link[英語サイト]
  6. US Department of Health and Human Services, Office of Disease Prevention and Health Promotion. Physical Activity Guidelines for Americans. 2nd ed. US Department of Health and Human Services; 2018. Accessed September 21, 2023. https://health.gov/sites/default/files/2019-09/Physical_Activity_Guidelines_2nd_edition.pdf(PDF, 14.2 MB)[英語サイト] External link[英語サイト]
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更新日:2025年3月10日

監訳:大野智(島根大学)

もっと身体を動かしましょう

しっかり身体を動かしてカロリー制限をすれば、徐々に体重を落としていくことができるでしょう。

体重管理に必要な運動量は人によりかなり違いますが、早歩きなどの中程度の運動を週に150分から300分(2時間半から5時間)することにより多くの人が体重を維持できます。

大幅に減量したい人(体重の5%以上)や減量した状態を維持したい人は週に300分以上の中程度の運動をする必要があるかもしれません。

勧告に関してもっと詳しく知りたい方は、2008 Physical Activity Guidelines for Americans’(アメリカ人に対する運動のガイドライン(2008年版)(英語サイト)をご覧下さい。または「NHLBIの病気疾患指標」(英語サイト)の運動に関する概況報告書をご覧下さい。

監訳:大野智、富塚啓貴(島根大学)

オンラインまたは店舗で販売されている減量、男性強化、その他の製品は危険かもしれません
最新版(英語版オリジナルページ)はこちら
英語版改訂年月(翻訳時):2024年12月

減量、男性強化、その他の製品を購入するにしても、最近では実店舗ではなくオンラインで探すことが多くりました。

しかし、購入する際は気をつけましょう。このような製品を購入した場合、実際には違法な製品を購入しているかもしれません。また、その製品にはラベルに記載されていない潜在的に危険な成分が含まれているかもしれません。

これは今に始まったことではありません。過去10年間、米国食品医薬品局(U.S. Food and Drug Administration:FDA)は、市販薬(over-the-counter:OTC薬)の中には、有害な可能性のある有効成分が隠されているものがあると消費者にたびたび警告してきました。隠された成分は、減量、ボディビル、鎮痛、睡眠補助、性機能向上をプロモーション(宣伝・販売促進)している製品で問題となっています。FDAが承認した医薬品の有効成分を含む製品が、ダイエタリーサプリメント(栄養補助食品)(eJIMサイト内:一般向け医療関係者向け)と偽って販売されることもよくあります。

10年間にわたる我々の検証から明らかなのは、オンライン市場を含む小売業者や販売業者は、こうした潜在的に有害な製品が消費者に販売されるのを効果的に防止できていないということです。

FDAはまた、がん、HIV、COVID-19のような深刻な疾病を治療または予防するとの謳い文句でサプリメントとして販売されている製品も摘発しています。これらの製品は通常、FDAによる安全性や有効性の審査を受けていない未承認医薬品であり、消費者は購入すべきでありません。

あなたが知らないことは、あなた自身を傷つけることがあります。

例えば、減量や男性強化のための製品。FDAは最近、Amazon、eBay、Walmart.comで販売されている70種類近くのこれらの製品を検査したところ、そのほとんどにラベルに記載されていない医薬品有効成分が含まれていることが判明しました。これらの隠された成分は、あなたが服用している他の薬と相互作用、または重篤な副作用を伴うかもしれません。

FDAがAmazonで購入した29製品すべて、eBayで購入した25製品中20製品(80%)、Walmart.comで購入した半数の製品に未申告の医薬品有効成分が含まれていました。FDAの実験室検査により、この製品にはシルデナフィル(sildenafil)、タダラフィル(tadalafil)、バルデナフィル(vardenafil)、シブトラミン(sibutramine)、デスメチルシブトラミン(desmethylsibutramine)、フェノールフタレイン(phenolphthalein)、フルオキセチン(fluoxetine)など、さまざまな未申告の有効成分が含まれていることが判明しました。これらの有効成分のほとんどは、バイアグラ(Viagra)やシアリス(Cialis)を含むFDA承認の処方薬に含まれています。その他の成分は、深刻な安全性への懸念から市場から排除されました。

危険な製品を見分けるには?

潜在的に危険な製品をオンラインで販売することは簡単です。上記のリンク先の公告に掲載されている、減量、性欲増強、身体増強、睡眠補助、鎮痛のための製品を購入しないよう、消費者に忠告しています。

ダイエタリーサプリメントとして販売されている製品の購入を検討している場合は、FDAの「tainted products database(汚染製品データベース)」[英語サイト]にアクセスしてください。そこには、これらの潜在的に危険な製品が約1000件掲載されています。FDAは、未承認の活性医薬品成分を含む新製品を発見するたびにデータベースを更新しています。しかし、新しい製品やウェブサイトは常に登場するため、データベースがそれらすべてに対応することは不可能です。

製品名は異なるが類似している場合や、リストに載っていない場合であっても、注意が必要です。また、即効性を謳う1カプセルや2カプセルのパッケージで販売されている製品にも注意が必要です。FDAは、潜在的に危険な製品を市場から特定し、排除するために努力していますが、それは絶え間なく継続する取り組みです。

安全に過ごすためのステップ

これらのカテゴリーに属する製品の使用を考えている場合は、まず今かかっている医療機関※に相談しましょう。製品に関する信頼、信用できる情報を確認するために、医師に助言を求めましょう。

処方箋なしで販売され、がんやHIVなどの重篤な疾患の治療、治癒、予防を謳った製品を使用しないようにしましょう。重篤な疾患の治療や予防を目的として承認された製品は、一般的に処方薬であり、免許を持つ医療専門家の監督下での使用に限定されています。

  • 奇跡的な病気の治療や予防を謳う消費者レビューを信用するのは慎重になりましょう。
  • 製品を購入するためにオンライン市場へ誘導するウェブサイトに注意しましょう。これらのウェブサイトに掲載されている、製品の疾病予防や治療効果に関する主張は、FDAによる審査を受けていません。
  • オンラインで安全に医薬品を購入する方法については、BeSafeRx[英語サイト]をご覧ください。

そして最後に、もし製品による傷害を負った場合は、オンライン市場に製品レビューを投稿するだけではなく、FDAの「MedWatch Adverse Event Reporting(MedWatch有害事象報告プログラム)[英語サイト]に懸念事項を報告してください。そうすることで、FDAが不適切な製品から消費者を保護するための適切な措置を取ることができます。消費者はまた、オンラインで販売されている製品の違法販売を報告するよう奨励されています。

(※補足:原文では、healthcare provider。米国では主に医療サービス等のヘルスケアを提供している病院/医師を指す。また、健康保険会社や医療プログラムを提供する施設等も含む。)

更新日:2025年3月10日

監訳:大野智(島根大学)

米国国立補完統合衛生センター(National Center for Complementary and Integrative Health:NCCIH)は、個人の参考情報として、この資料を提供しています。この資料は、あなたが今かかっている医療機関の医療従事者の医学専門知識やアドバイスに代わるものではありません。NCCIHは、治療やケアについてあらゆる意思決定をする際、今かかっている医療機関に相談することをお勧めします。この資料に記載されている特定の製品、サービス、治療法のいずれも、NCCIHが推奨するものではありません。
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翻訳公開日:2021年3月12日
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