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ビタミンB6
Vitamin B6

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[補足]
本文中の必要摂取量、推奨摂取量、上限値・下限値等は米国人を対象としたデータです。日本人に関するデータについては「日本人の食事摂取基準(厚生労働省)」などをご参照ください。
日本人の食事摂取基準(厚生労働省)
本項目の説明・解説は、米国の医療制度に準じて記載されているため、日本に当てはまらない内容が含まれている場合があることをご承知ください。
英語版最終アクセス確認日:2024年12月
これは医療関係者向けです。一般的な概要については、「一般向けファクトシート」をご覧ください。
はじめに
ビタミンB6は、多くの食品に天然に含まれる水溶性ビタミンで、他の食品に添加されたり、ダイエタリーサプリメント(栄養補助食品)(eJIMサイト内:一般向け・医療関係者向け)として利用することができる。ビタミンB6活性を有する6種類の化合物(ビタマー)の総称で、アルコール類のピリドキシン、アルデヒド類のピリドキサール、アミノ基を有するピリドキサミン、およびそれぞれの5'-リン酸エステルである。ピリドキサール5'リン酸(Pyridoxal 5’ phosphate:PLP)およびピリドキサミン5'リン酸(pyridoxamine 5’ phosphate:PMP)は、ビタミンB6の活性補酵素の形態である[2]。果物、野菜、穀物に含まれる天然由来のピリドキシンのかなりの割合は、バイオアベイラビリティー(生物学的利用能)を低下させるグリコシル化形態で存在する[3]。
ビタミンB6は補酵素の形で体内でさまざまな機能を発揮し、100以上の酵素反応に関与する非常に汎用性の高い物質で、そのほとんどがタンパク質代謝に関係する[1]。PLPとPMPは共にアミノ酸の代謝に関与し、PLPは一炭素単位、炭水化物、脂質の代謝にも関与している[3]。また、ビタミンB6は、神経伝達物質の生合成を通じて認知機能の発達に関与し、血中アミノ酸であるホモシステインの正常値を維持する役割を担っている[3]。ビタミンB6は、糖新生およびグリコーゲン分解、免疫機能(例えば、リンパ球およびインターロイキン2の産生を促進する)、およびヘモグロビンの形成に関与している[3]。
人体は空腸でビタミンB6を吸収する。ビタミンのリン酸化体は脱リン酸化され、遊離型ビタミンB6は受動拡散によって吸収される[2]。
ビタミンB6濃度は、血漿、赤血球、または尿中のPLP、他のビタマー、または総ビタミンB6の濃度を評価することによって直接測定することができる[1]。ビタミンB6濃度は、PLPあるいはトリプトファン代謝物による赤血球アミノトランスフェラーゼ飽和度を計算することによって間接的に測定することも可能である。血漿PLPは、ビタミンB6の状態を測定する最も一般的な方法である。
30nmol/L以上のPLP濃度は、従来、成人における十分なビタミンB6の状態を示す指標とされてきた[3]。しかし、米国アカデミー(National Academies、旧National Academy of Sciences)医学研究所の食品・栄養委員会(Food and Nutrition Board:FNB)は、成人の推奨所要量(推奨量、Recommended Dietary Allowance、RDA)を算出するために、血漿PLP濃度20 nmol/Lを適正化の主要指標としていた[1,3]。
推奨摂取量
FNBが設定した食事摂取基準(Dietary Reference Intakes:DRI)には、ビタミンB6や他の栄養素の推奨摂取量が提示されている[1]。DRIは、健康な人の栄養摂取の計画と評価に関する一連の基準値に対する総称である。この値は、年齢、性別、下記条件により異なる:
- 推奨所要量(推奨量、Recommended Dietary Allowance、RDA):ほぼすべて(97%~98%)の健康な人の栄養所要量を満たすのに十分な1日あたりの平均摂取量であり、個人の栄養的に適切な食事を計画する際によく用いられる。
- 適正摂取量(目安量、Adequate Intake:AI):このレベルの摂取は、栄養の適切性を確保するために想定されており、RDAを策定するためのエビデンス(科学的根拠)が不十分な場合に設定される。
- 推定平均必要量(Estimated Average Requirement:EAR):健康な人の50%の必要量を満たすと推定される1日の平均摂取量。通常、集団の栄養摂取量を評価し、栄養的に適切な食事を計画するために使用される。また、個人の栄養摂取量の評価にも使用可能である。
- 許容上限摂取量(上限量、Tolerable Upper Intake Level:UL):健康への悪影響はないと思われる1日の最大摂取量。
表1には、現在のビタミンB6のRDAを示す[1]。生後0ヶ月から12ヶ月の乳児については、FNBは健康な母乳育児児のビタミンB6摂取量の平均値に相当するAIを設定した。
年齢 | 男性 | 女性 | 妊娠 | 乳婦 |
---|---|---|---|---|
生後0~6カ月 | 0.1 mg* | 0.1 mg* | ||
生後7~12カ月 | 0.3 mg* | 0.3 mg* | ||
1~3歳 | 0.5 mg | 0.5 mg | ||
4~8歳 | 0.6 mg | 0.6 mg | ||
9~13歳 | 1.0 mg | 1.0 mg | ||
14~18歳 | 1.3 mg | 1.2 mg | 1.9 mg | 2.0 mg |
19~50歳 | 1.3 mg | 1.3 mg | 1.9 mg | 2.0 mg |
51歳以上 | 1.7 mg | 1.5 mg |
*適正摂取量(AI)
ビタミンB6の供給源
食品
ビタミンB6は、さまざまな食品に含まれている[1,3,4]。ビタミンB6を豊富に含む食品として、魚、牛レバー、その他の内臓肉、ジャガイモその他の澱粉質の野菜、果物(柑橘類を除く)が挙げられる。米国では、成人は食事由来のビタミンB6のほとんどを、栄養強化されたシリアル、牛肉、鶏肉、澱粉質の野菜、一部の非柑橘系の果物から摂取している[1,3,5]。混合食から摂取されたビタミンB6の約75%は体内で吸収されて利用することが可能である[1]。
ビタミンB6の代表的な食品供給源の表は、多くの食事によるビタミンB6の摂取を示唆しています。
食品(1オンスは約28g、1カップは240ml) | 1回当たりの摂取量(mg) | %DV* |
---|---|---|
ヒヨコマメ、缶詰、1カップ(240ml) | 1.1 | 65 |
牛レバー、焼いたもの、3オンス(約85g) | 0.9 | 53 |
マグロ、キハダマグロ、鮮魚、加熱調理、3オンス(約85g) | 0.9 | 53 |
鮭、紅サケ、加熱調理、3オンス(約85g) | 0.6 | 35 |
鶏むね肉、ロースト、3オンス(約85g) | 0.5 | 29 |
朝食用シリアル、ビタミンB6をDVの25%強化 | 0.4 | 25 |
ジャガイモ、茹でたもの、1カップ(240ml) | 0.4 | 25 |
七面鳥、皮なし、ロースト、3オンス(約85g) | 0.4 | 25 |
バナナ、中1本 | 0.4 | 25 |
マリナーラ(スパゲッティ)ソース、インスタント、1カップ(240ml) | 0.4 | 25 |
牛ひき肉、パテ、85%赤身、焼いたもの、3オンス(約85g) | 0.3 | 18 |
ワッフル、プレーン、半加工品、1枚 | 0.3 | 18 |
ブルグア(小麦を半ゆでにして砕いて乾燥させたもの。トルコ地方の常食)、加熱調理、1カップ(240ml) | 0.2 | 12 |
カッテージチーズ、1%低脂肪、1カップ(240ml) | 0.2 | 12 |
クリカボチャ、冬カボチャ、オーブン焼き、1/2カップ(120ml) | 0.2 | 12 |
白米、長粒種、強化米、加熱調理、1カップ(240ml) | 0.1 | 6 |
ナッツ類、ミックス、乾煎り、1オンス(28g) | 0.1 | 6 |
レーズン、種なし、1/2カップ(120ml) | 0.1 | 6 |
タマネギ、刻み、1/2カップ(120ml) | 0.1 | 6 |
ホウレンソウ、冷凍、刻み、茹でたもの、1/2カップ(120ml) | 0.1 | 6 |
豆腐、生、木綿、硫酸カルシウム使用、1/2カップ(120ml) | 0.1 | 6 |
スイカ、生、1カップ(240ml) | 0.1 | 6 |
*DV = 1日摂取量。米国食品医薬品局(U.S. Food and Drug Administration:FDA)は、消費者が総合的な食生活の中で、食品やダイエタリーサプリメントの栄養素の含有量を比較するためにDVを設定した。ビタミン B6のDVは、成人と4歳以上の小児で1.7mgである[6]。FDAは、ビタミンB6が食品に追加されていない限り、ビタミンB6含有量を食品ラベルに表記することを要求していない。DVの20%以上を含む食品は、その栄養素を多く含む供給源と考えられるが、DVの低い割合の食品も健康的な食生活に寄与している。
米国農務省(The U.S. Department of Agriculture:USDA)のFoodData Central[英語サイト]では、多くの食品の栄養素含有量をリストアップし、栄養素含有量別および食品別に整理された、ビタミンB6を含む食品の総合リストを提供している。
ダイエタリーサプリメント(栄養補助食品)
ビタミンB6は、マルチビタミン(eJIMサイト内:一般向け・医療関係者向け)として、また他のビタミンB群も含むサプリメントやビタミンB6単独のサプリメントとして販売されている[7]。サプリメントで最も一般的なビタミンB6ビタマーはピリドキシン(塩酸ピリドキシン[HCl]の形態)であるが、一部のサプリメントにはPLPが含まれています。ビタミンB6サプリメントには、経口カプセルあるいは錠剤(舌下錠およびチュアブル(咀嚼)錠含む)、液剤がある。サプリメントからのビタミンB6の吸収は食品を供給源とする場合と同様であり、さまざまな形態のサプリメントの間でもほとんど差はない[1]。身体は高用量の薬理学的用量ビタミンB6をよく吸収するが、そのほとんどは尿中に速やかに排出される[8]。
米国人全体の約28%~36%はビタミンB6を含むサプリメントを使用している[9,10]。51歳以上の成人および9歳未満の小児は、他の年齢層よりもビタミンB6を含むサプリメントを多く摂取しているとみられる。

ビタミンB6の摂取状況
2003~2004年の米国国民健康栄養調査(National Health and Nutrition Examination Survey:NHANES)のデータ解析結果によると、米国の小児、青年、成人のほとんどは、推奨される量のビタミンB6を摂取している[10]。ビタミンB6の平均摂取量は、女性で約1.5 mg/日、男性で2 mg/日である[1]。
しかし、ビタミンB6サプリメント使用者の11%と、ビタミンB6を含むサプリメントを使用していない米国人の24%は、血漿PLP濃度が低い(20 nmol/L未満)[10]。2003~2004年NHANESの解析では、現在のRDAより多い2.0~2.9 mg/日を摂取していた群でも血漿PLP濃度が低いという結果が得られた。サプリメント使用者と非使用者の間では、血漿PLP濃度は、男性より女性の方がかなり低く、非ヒスパニック系白人よりも非ヒスパニック系黒人が、喫煙未経験者より喫煙者の方が、正常な体重の人より低体重の人の方がかなり低値であった。10代の小児は最もビタミンB6濃度が低く、次いで21~44歳の成人が低値を示した。しかし、高齢者では、サプリメントを使用していない人でも、血漿PLP濃度は特に低くなかった。これらのデータに基づいて、この解析の著者らは、現在のRDAは多くの人口集団において十分なビタミンB6の状態を保証していない可能性があると結論付けた[10]。
PLP濃度は、アルコール依存症の人、肥満の人、妊婦、特に子癇前症または子癇のある女性で低い傾向がある[1]。また、吸収不良症候群(セリアック病、クローン病、潰瘍性大腸炎など)の人でも低い[3]。
ビタミンB6の欠乏
ビタミンB6単独の欠乏は、まれである。ビタミンB6不足は一般的に、他のビタミンB群(ビタミンB12 (eJIMサイト内:一般向け・医療関係者向け)や葉酸(eJIMサイト内:一般向け・医療関係者向けなど)の不足と同時に起こる[2]。ビタミンB6の欠乏は、進行するに従って生化学的な変化が顕著になる[2]。
ビタミンB6欠乏は、小球性貧血、脳波の異常、口唇症(口唇の鱗屑と口角のひびわれ)を伴う皮膚炎、舌炎(舌の腫脹)、うつと錯乱、免疫機能の低下に関連している[1,2]。ビタミンB6濃度が境界域の人や軽度の欠乏の人は、何カ月あるいは何年も徴候や症状が認められない可能性がある。乳児では、ビタミンB6が欠乏すると、易刺激性、聴覚過敏、痙攣発作を引き起こす[2]。
末期の腎臓病、慢性腎不全などの腎疾患はビタミンB6欠乏を引き起こす可能性がある[3]。さらにビタミンB6欠乏は、吸収不良症候群(セリアック病、クローン病、潰瘍性大腸炎など)が原因でも起こる可能性がある。ある種の遺伝性疾患(ホモシスチン尿症など)もビタミンB6欠乏を引き起こす可能性がある[2]。抗てんかん薬など一部の医薬品の長期にわたる使用によって欠乏をきたすこともある。
ビタミンB6不足のリスク群
明らかなビタミンB6欠乏は、米国では比較的まれであるが、一部にビタミンB6の状態が境界域の人がいる可能性がある[2]。以下のグループは、ビタミンB6の摂取量が不十分である可能性が最も高いグループである。
腎機能障害のある人
末期の腎疾病の患者や慢性腎不全患者など、腎機能が低下した人では、しばしばビタミンB6濃度の低下がみられる[3]。血漿PLP濃度は、持続的な腎臓透析あるいは間欠的腹膜透析を受けている患者、腎移植を受けた患者でも低い。これはおそらく、PLPの代謝クリアランスが増加するためである[11]。腎疾患患者は、しばしばビタミンB6欠乏と同様の臨床症状を呈する[11]。
自己免疫疾患のある人
関節リウマチの人は、ビタミンB6濃度が低いことが多く、疾患重症度が上がるほどビタミンB6濃度が下がる傾向にある[3]。このようなビタミンB6の低下は、疾患による炎症が原因で、逆に疾患に伴う炎症が強くなってしまうのである。ビタミンB6サプリメントは、関節リウマチ患者のビタミンB6濃度を正常化させますが、炎症性サイトカインの産生を抑制したり、炎症性マーカーのレベルを低下させることはない[3,12]。
セリアック病、クローン病、潰瘍性大腸炎、炎症性腸疾患、およびその他の吸収不良性自己免疫疾患の患者は、血漿PLP濃度が低い傾向にある[3]。この効果のメカニズムは不明である。しかし、セリアック病はピリドキシン吸収の低下と関連しており、炎症性腸疾患の低PLP濃度は、炎症反応が原因である可能性がある[3]。
アルコール依存症の人
血漿PLP濃度は、アルコール依存の人できわめて低い傾向がある[1]。アルコールから産生されるアセトアルデヒドは、細胞による正味のPLP産生量を減少させ、タンパク質結合においてPLPと競合する[1,3]。結果として、細胞内のPLPは膜に結合した脱リン酸化酵素による加水分解の影響をさらに受けやすくなる可能性がある。アルコール依存の人には、ピリドキシンの補給が有効である可能性がある。[3]。
ビタミンB6と健康
心血管疾患
科学者らは、ビタミンB群の一部(葉酸、ビタミンB12、ビタミンB6)が、ホモシステイン濃度を低下させることによって心疾患リスク(危険)を低下させる可能性があるという仮説を立てている[1,13]。そのため、心疾患リスク(危険)を低下させるビタミンB群の補給量の安全性と有効性を評価する複数の臨床試験が行われている。これらの臨床試験の多くは、葉酸とビタミンB12の補給も含まれているため、ビタミンB6だけの影響を評価することは困難である。たとえば、既知の心疾患を有する成人5,500例以上が登録されたHeart Outcomes Prevention Evaluation 2(HOPE 2)試験では、ビタミンB6(50 mg/日)、ビタミンB12(1 mg/日)、葉酸(2.5 mg/日)を5年間補給すると、ホモシステイン濃度が低下し、脳卒中リスク(危険)が約25%低下した。しかし、この研究ではビタミンB6のみを補給した群が設定されていなかった[14]。
さらに、他の大規模臨床試験のほとんどでは、ビタミンBの補給によってホモシステイン濃度が低下したが、実際に心血管イベントのリスク(危険)が低下するかどうかは示すことはできなかった。例えば、42歳以上の女性5,442例によるランダム化比較試験で、ビタミンB6 (50 mg/日)を葉酸2.5 mg、ビタミンB12 1 mgと組み合わせて補給した場合の心疾患リスク(危険)に対する影響はみられなかった[15]。2つの大規模ランダム化比較試験、Norwegian Vitamin Trial(ノルウェービタミン試験)とWestern Norway B Vitamin Intervention Trial (ノルウェー西部ビタミンB介入試験)では、ビタミンB6(40 mg/日)のみを補給した群が設定された。これら2試験のデータの統合解析では、虚血性心疾患患者6,837例で、葉酸(0.8 mg/日)とビタミンB12 (0.4 mg/日)を併用した場合および併用しなかった場合に、主要な心血管イベントに対するビタミンB6補給の有益性は示されなかった[13]。後遺障害のない脳卒中に罹患した成人の試験では、ビタミンB6、ビタミンB12および葉酸の高用量または低用量の組み合わせを2年間補給した結果、脳卒中の再発、心血管イベント、死亡リスク(危険)に影響を及ぼさなかった[16]。
現在までの研究で、ビタミンB6の単独、または葉酸およびビタミンB12と組み合わせた補給量が心血管疾患および脳卒中のリスク(危険)と重症度を低下させるというエビデンスはほとんどない。
がん
一部の研究で、血漿ビタミンB6濃度の低値と、ある種のがんのリスク(危険)上昇が関連付けられている[3]。例えば、複数の前向き研究のメタアナリシスでは、ビタミンB6摂取量が最高の五分位にある人は、最低の五分位にある人と比べて大腸がんのリスク(危険)が20%低いことが示された[17]。
しかし、現在までに完了した数少ない臨床試験で、ビタミンB6の補給が、がんの予防に役立つ、あるいはがんによる死亡率を低下させることは示されていない。例えば、ノルウェーで行われた2件の大規模ランダム化二重盲検プラセボ対照臨床試験のデータを解析した結果、ビタミンB6補給とがんの発生率、死亡率、または全死因死亡との間に関連性は認められなかった[18]。
認知機能
ビタミンB6の不足した状態は、高齢者にしばしば起こる認知機能低下に関与しているという仮説が立てられている[19]。複数の研究で、高齢者におけるビタミンB6と脳機能との関連が示されている。例えば、Boston Normative Aging Study (ボストン標準的加齢研究)のデータを解析し、54~81歳の男性70例において、血清ビタミンB6濃度の高値と記憶テスト高スコアとの間の関連が示された[20]。
しかし、ランダム化比較試験14件のシステマティックレビューでは、正常な認知機能、認知症、虚血性の血管疾患を有する人において、ビタミンB6補給単独、あるいはビタミンB12または葉酸あるいはその両方との併用が認知機能に及ぼす影響についてのエビデンスは十分ではなかった[19]。このレビューによると、ほとんどの研究は質が低く、適用性は限定的であった。コクランレビューでは、筆者らが評価した2件の研究で、短期間(5~12週間)のビタミンB6補給が認知機能または気分を向上させるというエビデンスは見いだせなかった [21]。このレビューでは、健康な高齢男性において、毎日のビタミンB6サプリメント(20 mg)がビタミンB6の状態を示す生化学的指標に影響を及ぼすという一部のエビデンスが示されたが、これらの変化は認知機能に全体的な影響を及ぼさなかった。
ビタミンB6補給が高齢者における認知機能低下の予防または治療に役立つかどうかを判断するには、さらに多くのエビデンスが必要である。
月経前症候群
ビタミンB6サプリメントが月経前症候群(premenstrual syndrome:PMS)の症状を緩和する可能性を一部のエビデンスが示唆しているが、ほとんどの研究の質は低いため、結論は限定的である[22]。報告された9件の試験のメタアナリシスでは、PMSの女性約1,000例のデータを解析した結果、ビタミンB6はプラセボと比較してPMS症状の緩和に有効であったが、解析対象となった研究のほとんどは小規模であり、一部の研究は方法論的な欠点があった[22]。最近の二重盲検ランダム化比較試験では、94例の女性を対象とし、1日80mgのピリドキシンを3周期にわたって摂取することにより、気分不良、易刺激性(易怒性)、物忘れ、膨満感、そして特に不安などの幅広いPMS症状が統計的に有意に減少することがわかった [23]。PMSの気分関連症状の緩和へのビタミンB6の潜在的な有効性は、神経伝達物質の生合成における補助因子としての役割による可能性がある[24]。ビタミンB6はPMS症状を緩和する見込みがあるが、確固とした結論を導き出すには、さらに多くの研究が必要である。
妊娠中の悪心・嘔吐(つわり)
妊娠初期の数カ月間に、約半数の人が悪心と嘔吐を、約50%~80%は悪心のみを経験する[25,26]。この状態は、一般に「つわり」として知られているが、症状はしばしば一日中続く。この症状は命に関わるものではなく、通常は12~20週間で自然に治まるが、その症状は人の社会的・身体的な機能に支障をきたすこ可能性がある。
つわりを治療するためのビタミンB6サプリメントに関する前向き研究では、さまざまな結果が得られている。2件のランダム化プラセボ対照試験において、1日30~75mgのピリドキシン経口投与は、悪心を経験している妊娠中の人の悪心を有意に減少させた[27,28]。妊娠中の悪心・嘔吐への治療介入に関する研究の最新のコクランレビューの著者らは、つわりの症状をコントロールするためのビタミンB6の有用性について、確固たる結論を引き出せなかった[26]。
複数のランダム化試験で、ビタミンB6とドキシラミン(抗ヒスタミン薬)の併用によって、妊娠中の人の悪心・嘔吐が70%減少し、悪心・嘔吐による入院率が低下することが示された[25,29]。
米国産婦人科学会(American College of Obstetricians and Gynecologists:ACOG)は、妊娠中の悪心・嘔吐の治療に、ビタミンB6を1回10~25 mg、1日3~4回投与する単剤療法を推奨している[29]。患者の症状が改善しない場合、ACOGはドキシラミンを追加することを推奨している。用量がULに達する可能性があるため、妊娠中の人はビタミンB6サプリメントを摂取する前に、医師に相談する必要がある。

ビタミンB6過剰摂取による健康上のリスク
食品からビタミンB6を大量に摂取して有害作用を引き起こしたという報告はない [1]。しかし、経口ピリドキシンを1~6 g/日で12~40カ月長期投与すると、運動失調(動作の制御の喪失)を特徴とする重度の進行性の感覚ニューロパチーを引き起こす可能性がある[10,30-33]。症状の重症度は用量依存性であると考えられるため、神経症状が現れたらすぐにピリドキシンのサプリメントの使用を中止すれば、通常は症状も消失する。ビタミンB6過剰摂取によるその他の影響には、痛みを伴い外観を損なう皮膚病変、光線過敏症、消化器症状(悪心や胸やけなど)がある[1,2,30]。
科学文献レビューには、妊娠期間の前半にピリドキシンのサプリメントを投与された妊娠中の人から生まれた乳児に先天性欠損症が発生したという稀な症例報告が含まれている[7]。しかし、さらに最近の観察研究では、妊娠7週目にピリドキシンの補給(平均用量132.3 ± 74 mg/日)を開始し、9 ± 4.2週間継続した妊娠中の人から生まれた乳児で催奇性作用との関連はみられなかった[34]。
FNBは、食品とサプリメントの摂取量に適用するビタミンB6のULを設定した(表3)[1]。FNBによると、500 mg/日未満の用量で感覚ニューロパチーが発生したという報告が複数あるが、最長5年間ビタミンB6を投与(平均用量200 mg/日)した患者でこの作用のエビデンスが得られなかったとしている。長期使用によって起こる潜在的な被害についてのデータが限られていたため、FNBは成人のUL(100 mg/日)を設定するための研究での用量を半量に設定した。ULは、小児および青年では身体の大きさに基づいてさらに低い値としている。ULは、治療のためにビタミンB6を摂取している人には適用されないが、このような人は医師の監督下でビタミンB6を摂取するべきである。
年齢 | 男性 | 女性 | 妊娠 | 乳婦 |
---|---|---|---|---|
生後0~6カ月 | 設定不可* | 設定不可* | ||
生後7~12カ月 | 設定不可* | 設定不可* | ||
1~3歳 | 30 mg | 30 mg | ||
4~8歳 | 40 mg | 40 mg | ||
9~13歳 | 60 mg | 60 mg | ||
14~18歳 | 80 mg | 80 mg | 80 mg | 80 mg |
19歳以上 | 100 mg | 100 mg | 100 mg | 100 mg |
*乳児のビタミンB6摂取源は母乳、調合乳、食品のみとする。
2023年に、欧州食品安全機関(European Food Safety Authority:EFSA)の栄養、新規食品、食品アレルゲンに関する専門委員会は、ビタミンB6の耐容上限摂取量に関する科学的見解を公表した[35]。ビタミンB6と末梢神経障害との関連を検討したシステマティックレビューに基づき、委員会は、妊娠中または授乳中の人を含むすべての成人のビタミンB6の上限量を12mg/日とし、乳幼児および小児の下限量は年齢に応じて2.2~10.7mg/日とした。
医薬品との相互作用
ビタミンB6は特定の医薬品と相互作用する可能性があり、いくつかの種類の医薬品はビタミンB6の濃度に悪影響を及ぼす可能性がある。以下に例を記載する。定期的にこれらの医薬品を服用している人は、ビタミンB6 摂取について今かかっている医療機関※に相談する必要がある。
サイクロセリン
サイクロセリン(Seromycin)は、結核の治療に用いる広域スペクトル抗菌薬である。ピリドキサールリン酸とサイクロセリンを併用すると、ピリドキシンの尿中排泄が増加する[9]。ピリドキシンの尿中への排泄によって、サイクロセリンに関連する痙攣発作と神経毒性を悪化させる可能性がある。ピリドキシンのサプリメントは、これらの有害作用の予防に役立つ可能性がある。
抗てんかん薬
バルプロ酸(Depakene、Stavzor)、カルバマゼピン(Carbatrol、Epitol、Tegretolなど)、フェニトイン(Dilantin)などの一部の抗てんかん薬は、ビタミンB6ビタマーの分解速度を高め、血漿PLP濃度が低下し、高ホモシステイン血症となるものがある[36,37]。抗てんかん薬を服用している人における高ホモシステイン値は、てんかん発作と全身性の血管障害(脳卒中など)のリスク(危険)を増大させ、てんかん患者の発作をコントロールする能力が低下する可能性がある。さらに、患者は一般的に抗てんかん薬を何年も使用するため、慢性的な血管毒性を持つリスク(危険)が高くなる。
また、一部の研究で、ピリドキシン補給(200 mg/日、12~120日間)によってフェニトインとフェノバルビタールの血清中濃度が低下することが示されている。[33,38]。ピリドキシンの低用量での効果があるかどうかは不明である[9]。
レベチラセタム(Keppra)は、抗てんかん薬であり、過敏性、興奮、抑うつなどの行動の副作用があります[39-41]。予備的なエビデンスによると、ビタミンB6の補給(小児で50~350mg/日[40-42]および成人で50~100mg/日[39])は、これらの副作用を減らす可能性があることを示唆されている。
テオフィリン
テオフィリン(Aquaphyllin、Elixophyllin、Theolair、Truxophyllin、その他多数)は、喘息、慢性気管支炎、肺気腫、その他の肺疾患による息切れ、喘鳴、その他の呼吸障害を予防または治療する。テオフィリンを投与されている患者は、しばしば血漿PLP濃度の低下をきたし、そのためにテオフィリンに関連する神経性および中枢神経系の副作用(痙攣発作など)に寄与する可能性がある[9,33]。
ビタミンB6と健康的な食事
連邦政府の「2020–2025 Dietary Guidelines for Americans(2020-2025年版 米国の食事指針)」では、「食品は健康に役立つさまざまな栄養素やその他の成分を提供するため、栄養ニーズは主に食品を通して満たす必要がある。…場合によって、強化食品やダイエタリーサプリメントは、他の方法では1つまたは複数の栄養素の必要量を満たすことができない場合(例えば、妊娠などの特定のライフステージ)に有用である。」と記されている。
健康的な食生活の構築についての詳細は、「Dietary Guidelines for Americans(米国の食事指針)」[英語サイト]と米国農務省の「MyPlate(私の食事)」[英語サイト]をご覧ください。
「Dietary Guidelines for Americans(米国の食事指針)」では、健康的な食生活を以下のように説明している。
- さまざまな野菜、果物、穀物(少なくとも半分が全粒粉)、無脂肪および低脂肪の牛乳、ヨーグルト、チーズ、油脂を含む。
- さまざまな果物、野菜、全粒粉は、ビタミンB6の良質な供給源である。一部のインスタント朝食用シリアルは、ビタミンB6が栄養強化されている。
- 赤肉、鶏肉、卵、魚介類、豆・エンドウ・レンズ豆、ナッツ・種子、大豆製品など、さまざまなタンパク質食品を含む。
- 魚、牛肉、シチメンチョウには、ビタミンB6が多く含まれている。豆類とナッツ類もビタミンB6の供給源である。
- 糖分、飽和脂肪、ナトリウムを多く含む食品や飲料を制限する。
- アルコール飲料を制限する。
- 1日に必要なカロリーの範囲内に収まっている。
(※補足:原文では、healthcare provider。米国では主に医療サービス等のヘルスケアを提供している病院/医師を指す。また、健康保険会社や医療プログラムを提供する施設等も含む。)
参考文献
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更新日:2025年6月19日
監訳:大野智(島根大学) 翻訳公開日:2021年3月12日
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