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カルシウム
Calcium

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[補足]
本文中の必要摂取量、推奨摂取量、上限値・下限値等は米国人を対象としたデータです。日本人に関するデータについては「日本人の食事摂取基準(厚生労働省)」などをご参照ください。
日本人の食事摂取基準(厚生労働省)
本項目の説明・解説は、米国の医療制度に準じて記載されているため、日本に当てはまらない内容が含まれている場合があることをご承知ください。
英語版最終アクセス確認日:2024年12月
これは医療関係者向けです。一般的な概要については、 一般向けファクトシートをご覧ください。
はじめに
体内で最も多く存在するミネラルであるカルシウムは、食品には自然に含まれたり、人工的に添加されたりするほか、一部の医薬品(制酸剤など)に含まれ、ダイエタリーサプリメント(栄養補助食品)(eJIMサイト内:一般向け・医療関係者向け)としても利用されている。
カルシウムは骨や歯の構造の大部分を占めており、組織の剛性、強度、柔軟性を保つことで身体の正常な動きを可能にする[1]。循環系、細胞外液、さまざまな組織に存在する小さなイオン化されたカルシウムのプールは、血管の収縮と拡張、筋肉機能、血液凝固、神経伝達、ホルモン分泌を媒介する[1,2]。
食品およびダイエタリーサプリメントから摂取したカルシウムは、腸管粘膜を介した能動輸送と受動拡散の両方によって吸収される[1,3]。カルシウムの摂取量が少ないときは能動輸送が吸収の大部分を占め、摂取量が増えるにつれて受動拡散がカルシウムの吸収の割合を増していく。ビタミンD(eJIMサイト内:一般向け・医療関係者向け)は、カルシウムが腸内で能動輸送により吸収され、血中のカルシウム濃度を適切に維持するために必要である[1]。
体内のカルシウムのほぼすべて(98%)は骨に貯蔵されており、体は骨をカルシウムの貯蔵場所および供給源として、カルシウムのホメオスタシスを維持している[1]。体内のカルシウムの99%以上は、カルシウムとリン酸塩の無機質マトリックスであるカルシウムハイドロキシアパタイトの形態で、骨や歯に貯蔵されている[1,4,5]。歯とは異なり、骨は連続的にリモデリング(再構築)され、カルシウムの吸収と新しい骨への沈着が繰り返されている[4]。骨のリモデリングは、成長期の骨の大きさの変化、損傷の修復、血清カルシウム濃度の維持、および他のミネラルの供給源として必要である[4]。
生まれたとき、体内には約26~30gのカルシウムが含まれている。この量は出生後急速に増加し、成人するまでに女性で約1,200g、男性で約1,400gに達する[1]。この値は、男性では一定であるが、女性では閉経の始まりにエストロゲンの分泌が減少することにより骨のリモデリングが増加し、その結果カルシウム量が低下し始める[1]。
カルシウムの摂取量と吸収量には逆相関が存在する。食品からのカルシウムの吸収は、200mg/日の摂取量では約45%であるが、2,000mg/日を超えると15%しかない[6]。年齢も食事性カルシウムの吸収に影響を与えることがある[1, 4]。食事からのカルシウムの純吸収率は、骨を形成するためにかなりの量を必要とする乳幼児では60%と高いが、成人では約25%に減少し、加齢とともに低下し続ける[1]。
総カルシウム濃度は血清または血漿で測定可能である。血清値は、健康な人では通常8.8~10.4mg/dL(2.2~2.6mmol/L)である[1,7]。しかし、血清値は、その厳しいホメオスタシス(恒常性)制御のために、栄養状態を反映するものではない[4]。血清中のイオン化カルシウム(または遊離カルシウム)の値も、カルシウムの状態を測定するために使用される。健康な人のイオン化カルシウムの正常範囲は4.6~5.3 mg/dL(1.15~1.33 mmol/L)である[7]。骨格は体内のほぼすべてのカルシウムを貯蔵しているため、骨密度の二重X線吸収法検査は生涯にわたる累積カルシウム状態の評価に用いることができる[3]。
推奨摂取量
カルシウムおよびその他の栄養素の推奨摂取量は、全米科学・工学・医学アカデミー(National Academies of Sciences, Engineering, and Medicine) の食品・栄養委員会(Food and Nutrition Board:FNB)が策定した食事摂取基準(Dietary Reference Intakes:DRI)に記載されている[1]。DRIは、健康な人の栄養摂取の計画と評価に関する一連の基準値に対する総称である。これらの基準値は年齢や性別によって異なり、次のような項目がある。
- 推奨所要量(推奨量、Recommended Dietary Allowance、RDA):ほぼすべて(97%~98%)の健康な人の栄養所要量を満たすのに十分な1日あたりの平均摂取量であり、個人の栄養的に適切な食事を計画する際によく用いられる。
- 適正摂取量(目安量、Adequate Intake:AI):このレベルの摂取は、栄養の適切性を確保するために想定されており、RDAを策定するためのエビデンス(科学的根拠)が不十分な場合に設定される。
- 推定平均必要量(Estimated Average Requirement:EAR):健康な人の50%の必要量を満たすと推定される1日の平均摂取量。通常、集団の栄養摂取量を評価し、栄養的に適切な食事を計画するために使用される。また、個人の栄養摂取量の評価にも使用可能である。
- 許容上限摂取量(上限量、Tolerable Upper Intake Level:UL):健康への悪影響はないと思われる1日の最大摂取量
カルシウムの現在のRDAを表1に示す[1]。成人の場合、FNBがRDAを設定する際に用いた主な基準は、骨の維持とカルシウムの中性バランスを促進するために必要な量である。生後0カ月から12カ月の乳児については、FNBは健康な母乳育児児のカルシウム摂取量の平均値に相当するAIを設定した。小児と青年については、RDAは骨の蓄積とカルシウムの正のバランスに関連した摂取量に基づいている。
年齢 | 男性 | 女性 | 妊娠 | 乳婦 |
---|---|---|---|---|
生後0~6カ月* | 200 mg | 200 mg | ||
生後7~12カ月* | 260 mg | 260 mg | ||
1~3歳 | 700 mg | 700 mg | ||
4~8歳 | 1,000 mg | 1,000 mg | ||
9~13歳 | 1,300 mg | 1,300 mg | ||
14~18歳 | 1,300 mg | 1,300 mg | 1,300 mg | 1,300 mg |
19~50歳 | 1,000 mg | 1,000 mg | 1,000 mg | 1,000 mg |
51~70歳 | 1,000 mg | 1,200 mg | ||
70歳以上 | 1,200 mg | 1,200 mg |
*適正摂取量(AI)
カルシウムの供給源
食品
牛乳、ヨーグルト、チーズは天然のカルシウムを豊富に含んでいる[1]。米国では、カルシウムの摂取量の約72%が乳製品と乳成分を添加した食品から摂取されている[1]。乳製品以外では、イワシや骨付きサーモンの缶詰、ケール、ブロッコリー、白菜などの野菜類がある。ほとんどの穀物には、栄養強化されていない限り、多量のカルシウムは含まれていない。しかし、カルシウムの含有量が少なくても、頻繁に摂取しているため、カルシウムの摂取量に寄与している[1]。米国でカルシウムが強化された食品には、多くのフルーツジュースや飲料、豆腐、調理済みシリアルが含まれる[1,8]。クエン酸リンゴ酸カルシウムは、一部の強化ジュースで使用されている吸収率の高いカルシウムの形態である[3]。
カルシウムの吸収率は、食品の種類によって異なる。乳製品や栄養強化食品からのカルシウムの吸収率は約30%である[1]。植物に含まれる特定の化合物(シュウ酸、フィチン酸など)は、カルシウムと難消化性の塩を形成して、カルシウムの吸収を低下させることがある[3]。その結果、カルシウムの吸収率は、ほうれん草ではわずか5%であるのに対し、牛乳では27%とはるかに高くなる[3]。シュウ酸を多く含む食品には、ほうれん草の他、コラードグリーン(葉野菜の一種)、サツマイモ、ルバーブ、豆類などがある[1]。これらの化合物を含まない他の植物(ブロッコリー、ケール、キャベツなど)からのカルシウムの生物学的利用能は牛乳とほぼ同じであるが、1食分のカルシウム量ははるかに少なくなっている[3]。さまざまな種類の食品を食べる場合、シュウ酸やフィチン酸との相互作用は、おそらく栄養学的にほとんど影響しない。食事性カルシウムの純吸収は、カフェインおよびリンの摂取によっても若干低下し、ビタミンDの摂取量が少ない場合にはより大きく低下する[9-11]。
さまざまな食品とそのカルシウムの含有量を表2に示す。
食品(1オンスは約28g、1カップは240ml) | 1回当たりの摂取量(mg) | %DV* |
---|---|---|
ヨーグルト、プレーン、低脂肪、8オンス(約224g) | 415 | 32 |
オレンジジュース、カルシウム強化、1カップ(240ml) | 349 | 27 |
ヨーグルト、フルーツ入り、低脂肪、8オンス(約224g) | 344 | 27 |
モツァレラ、一部スキムミルク、1.5オンス(約43g) | 333 | 26 |
イワシ、オイル漬けの缶詰、骨付き、3オンス(約85g) | 325 | 25 |
牛乳、無脂肪乳、1カップ(240ml)** | 299 | 23 |
豆乳、カルシウム強化、1カップ(240ml) | 299 | 23 |
牛乳、成分無調整乳(乳脂肪3.25%)、1カップ(240ml)** | 276 | 21 |
豆腐、木綿、硫酸カルシウム添加、1/2カップ(120ml)*** | 253 | 19 |
鮭、カラフトマス、身と中骨、3オンス(約85g) | 181 | 14 |
カッテージチーズ、乳脂肪1%、1カップ(240ml) | 138 | 11 |
豆腐、絹ごし、硫酸カルシウム添加、1/2カップ(120ml)*** | 138 | 11 |
大豆、加熱調理、1/2カップ(120ml) | 131 | 10 |
朝食用シリアル類、カルシウムの1日摂取量の10%添加、1食分 | 130 | 10 |
ほうれん草、茹でたもの、水切り、1/2カップ(120ml) | 123 | 9 |
フローズンヨーグルト、バニラ味、ソフトクリーム、 1/2カップ(120ml) | 103 | 8 |
カブラ菜、生、茹でたもの、1/2カップ(120ml) | 99 | 8 |
ケール、生、加熱調理、1カップ(240ml) | 94 | 7 |
チアシード、大さじ1 | 76 | 6 |
白菜(青梗菜)、生、細切り、1カップ(240ml) | 74 | 6 |
うずら豆、缶詰、水切り、1/2カップ(120ml) | 54 | 4 |
トウモロコシ、トルティーヤ、1枚、直径6インチ(約15cm) | 46 | 4 |
サワークリーム、低脂肪、大さじ2杯 | 31 | 2 |
パン、全粒粉、1切れ | 30 | 2 |
ケール、生、刻み、1 カップ (240ml) | 24 | 2 |
ブロッコリー、生、1/2カップ(120ml) | 21 | 2 |
リンゴ、ゴールデンデリシャス、皮付き、中1個 | 10 | 0 |
DV=1日摂取量(Daily Value):米国食品医薬品局(U.S. Food and Drug Administration:FDA)は、消費者が総合的な食生活の中で、食品やダイエタリーサプリメントの栄養素の含有量を比較するためにDVを設定した。カルシウムのDVは、成人と4歳以上の小児で1,300mgである[13]。FDAは食品ラベルにカルシウムの含有量を記載することを義務付けている。DVの20%以上を含む食品は、その栄養素を多く含む供給源と考えられるが、DVの低い割合の食品も健康的な食生活に寄与している。
** カルシウムの含有量は、脂肪の含有量によって若干異なり、脂肪が多い食品ほどカルシウムの含有量は少なくなる。
*** カルシウム含有量は、カルシウム塩で処理した豆腐の場合である。他の塩で加工された豆腐は、カルシウムを大量に摂取できるわけではない。
米国農務省(The U.S. Department of Agriculture:USDA)の「FoodData Central」[英語サイト]では、さまざまな食品の栄養成分が掲載されており、カルシウムを含む食品の詳細なリストが、栄養成分別[英語サイト]および食品名別[英語サイト]に整理されている。
ダイエタリーサプリメント(栄養補助食品)
カルシウムは、マルチビタミン/ミネラル製品(eJIMサイト内:一般向け・医療関係者向け)、カルシウムのみまたはカルシウムとビタミンDを含むサプリメントなど、多くのダイエタリーサプリメントで摂取可能である[14]。サプリメントに含まれるカルシウムの量はさまざまであり、マルチビタミン/ミネラルサプリメントには一般的に約200~300mg、カルシウムまたはカルシウムとビタミンDのサプリメントには一般的に500または600mgが含まれている[14]。
サプリメントに含まれるカルシウムは、炭酸カルシウムとクエン酸カルシウムの2種類が一般的である[1]。胃酸の少ない人では、炭酸カルシウムの溶解率が低く、食事と一緒に摂らないと炭酸カルシウムのサプリメントからのカルシウムの吸収が悪くなる可能性がある[3]。クエン酸カルシウムは、炭酸カルシウムに比べて吸収の際の胃酸への依存度が低いため、食事なしでも摂取することができる[1]。しかし、一般に、カルシウムのサプリメントは、胃酸が少ないかどうかにかかわらず、食事と一緒に摂取した方が吸収率は高くなる[3]。サプリメントに含まれるその他のカルシウムの形態には、硫酸カルシウム、アスコルビン酸塩、微結晶性ヒドロキシアパタイト、グルコン酸塩、乳酸塩、およびリン酸塩がある[14]。
サプリメントに含まれるカルシウムの形態は、元素となるカルシウムの含有量が異なる。例えば、炭酸カルシウムのカルシウム重量は40%であるのに対し、クエン酸カルシウムのカルシウム重量は21%である[1]。元素カルシウムはサプリメントの成分表示パネルに記載されているため、消費者はサプリメントに含まれるさまざまな形態のカルシウムから供給されるカルシウムの量を計算する必要はない。
サプリメントから吸収されるカルシウムの割合は、食品から吸収される場合と同様に、カルシウム源だけでなく、一度に消費される元素カルシウムの総量にも依存する。量が増えるにつれて、吸収される割合は減少する。サプリメントからの吸収率は、500mg以下の用量の時、で最も高くなる [15] 。例えば、300mgのカルシウムを摂取した場合の体内吸収率は約36%、1,000mgを摂取した場合の体内吸収率は約28%である。[16]
カルシウムサプリメントを摂取する人の中には、ガス、腹部膨満、便秘、またはこれらの症状の組み合わせなど、胃腸の副作用を経験するかもしれない。炭酸カルシウムは、クエン酸カルシウムよりも、特に胃酸の量が少ない高齢者において、これらの副作用をより多く引き起こすようである[1]。別の形態のカルシウムを含むサプリメントに変更する、1日に摂取するカルシウム量を少なくして回数を増やす、または食事と一緒にサプリメントを摂取することによって、症状を軽減することができる。
医薬品
炭酸カルシウムには胃酸を中和する作用があるため、市販の制酸剤(TumsやRolaidsなど)にも含まれている。強さにもよるが、チュアブルタイプの錠剤またはソフトチュウ(柔らかい食感のサプリメントや錠剤)1個あたり約270~400mgのカルシウムが摂取できる [14] 。

カルシウムの摂取状況
米国では、かなりの割合の人が推奨量以下のカルシウムしか摂取していない。米国国民健康栄養調査(National Health and Nutrition Examination Survey:NHANES)の2007年から2010年のデータの解析によると、4歳から18歳の小児の49%、4歳以上の全個人の39%が、食品やサプリメントから摂取するカルシウムのEARを下回っていることがわかった[17]。
食品および飲料からのカルシウムの1日あたりの平均摂取量は、20歳以上の男性で1,083mg、女性で842mgである[18]。2~19歳の小児では、食品および飲料からの1日あたりの平均カルシウム摂取量は965~1,015mgである[18]。男性の約22%、女性の約32%、小児の4~8%が、カルシウムを含むダイエタリーサプリメントを摂取している[18]。食品とサプリメントの両方から摂取する1日の平均カルシウム量は、男性で1,156mg、女性で1,009mg、小児で968~1,020mgである[18]。
2009~2012年のNHANESデータによると、米国では、カルシウム不足(摂取量がEAR未満)の割合は、ヒスパニック系(30%)および非ヒスパニック系白人(24%)よりも非ヒスパニック系黒人および非ヒスパニック系アジア人(47~48%)で高い[19]。貧困もまた,カルシウム摂取の不十分さの高いリスク(危険)と関連している。2007年~2014年のNHANESのデータによると、年間所得が2万ドル未満の世帯の50歳以上の成人では、カルシウム摂取不足(800~1,100mg未満)のリスク(危険)が他の世帯より11.6%高いことが示されている[20]。
カルシウムの欠乏
カルシウムの欠乏は、骨の強度が低下し、骨がもろくなり転倒しやすくなる骨粗鬆症になる可能性がある[1]。また、カルシウムの欠乏は小児のくる病や成人の骨疾患の原因となる可能性があるが、これらの疾患はビタミンDの不足が原因であることが多いようである。くる病の小児では、成長軟骨が正常に石灰化されず、骨格に不可逆的な変化をもたらすことがある[1]。慢性的なカルシウムの欠乏のもう一つの影響は、骨軟化症、すなわち骨の石灰化の欠陥と骨の軟化で、これは成人でも小児でも起こりうる[1]。くる病と骨軟化症については、カルシウムとビタミンDの必要量が相互に関連しているようで、血清ビタミンD値(25-ヒドロキシビタミンD[25(OH)D]として測定)が低いほど、これらの疾患の予防に多くのカルシウムが必要とされる[21]。
低カルシウム血症(血清カルシウム値が8.5mg/dL [2.12mmol/L]未満またはイオン化カルシウム値が4.61mg/dL [1.15mmol/L]未満)は通常、ビタミンDまたはマグネシウムの欠乏、副甲状腺ホルモンの産生障害による副甲状腺機能低下、カルシウムの骨吸収障害、重症または特定の薬剤(例、ビスフォスフォネート、シスプラチンまたはプロトンポンプ阻害剤)の使用に起因している[22,23]。低カルシウム血症は、特に軽度または慢性の場合、無症状の可能性がある[23]。血清カルシウム値の低さは、ほとんどの臓器および症状に影響を及ぼすため、徴候および症状が発現した場合、その範囲は広い[24]。最も一般的な症状は、口周囲のしびれ、手足のしびれ、筋肉のけいれんなどの神経筋の過敏性の増大である[23]。より重篤な徴候および症状としては、腎石灰化または損傷、脳石灰化、神経症状(うつ病および双極性障害など)、白内障、鬱血性心不全、知覚異常、痙攣発作、およびまれに昏睡がある。[22, 24]。
カルシウム不足のリスク群
以下のグループは、カルシウムを余分に摂取する必要性が最も高いグループである。
閉経後の女性
更年期は、エストロゲン産生量の減少によりカルシウムの吸収が低下し、尿中カルシウム損失と骨からのカルシウム再吸収が増加するため、骨量の減少を招く[1]。平均して、女性は閉経後に年間約1%の骨密度(bone mineral density:BMD)を失う[25]。このような変化は、時間の経過とともに骨量の減少や骨のもろさを引き起こす[1]。欧米では閉経後女性の約30%が骨粗鬆症であり、その40%以上が少なくとも1回の脆弱性骨折(立位以下からの転落など軽微な外傷の後に発生する骨折)を起こしている[26]。閉経後の骨量減少を抑えるために、50歳以上の女性のカルシウムRDAは1,200mg(若い女性は1,000mg)である[1]。
乳製品を避けている人
乳糖不耐症の人、牛乳アレルギーの人、乳製品を食べない人(ビーガン〔完全菜食主義者:動物性食品を一切摂取しない人〕を含む)は、乳製品がカルシウム供給源として豊富であるため、カルシウムの摂取不足のリスク(危険)が高くなる[1,27]。乳糖不耐症の人のカルシウム摂取量を増加させる選択肢としては、従来の乳製品と同量のカルシウムを含む無乳糖または低乳糖の乳製品を消費することが挙げられる [1,3]。アレルギーまたはその他の理由で乳製品を避ける人は、一部の野菜(例、ケール、ブロッコリーおよび白菜[青梗菜])、骨付き魚の缶詰、または栄養強化食品(例、フルーツジュース、朝食シリアルおよび豆腐)など、乳製品以外の供給源からカルシウムを摂取することが可能である [1]。しかしながら、これらの人は、一般に、推奨量を摂取するために、カルシウムを強化した食品を食べる、またはサプリメントを摂取する必要がある [28]。

カルシウムと健康
ここでは、カルシウムが役割を果たす可能性のある6つの健康状態および疾患(高齢者の骨の健康、がん、心血管疾患(cardiovascular disease:CVD)、子癇前症、体重管理、およびメタボリックシンドローム)に焦点を当てている。
高齢者の骨の健康
骨は常にリモデリング(骨再形成)されている。閉経期から約5年間は女性のエストロゲン濃度が低下するため、骨形成率よりも骨吸収率の方が高くなり、骨量が急速に減少する[7]。閉経後の女性は、時間の経過とともに、骨密度と骨質の低下により骨強度が低下する骨粗鬆症を発症する可能性がある[1]。加齢に伴う骨量減少は男性にも起こり、骨粗鬆症につながるが、高齢男性では高齢女性より約5~10年遅れて骨折リスク(危険)が高まる傾向がある[1]。骨粗鬆症は、特に股関節、椎骨、前腕の骨折のリスク(危険)を高める[1,7]。
FDAは、カルシウムとビタミンDを含むサプリメントの使用が骨粗鬆症のリスク(危険)を軽減するという健康強調表示(ヘルスクレーム)を承認した[29]。しかし、すべての研究がこの表示を支持しているわけではない。
骨密度
骨の健康におけるカルシウムの重要性にもかかわらず、高齢者におけるカルシウム摂取量と骨強度の測定値との関連性については、観察研究によるエビデンスの結果はまちまちである。このような関連性を裏付けるものとして、60歳以上の成人2,904人(女性54.6%)に関する2001~2006年のNHANES横断的データの解析から、食事からのカルシウム摂取量の多さと腰椎骨密度の増大との関連性が示されたが、これは女性においてのみ示された[30]。一方、オーストラリアで行われたランダム化試験のベースラインデータの解析では、食事性カルシウムの平均摂取量が886mg/日の65歳以上の女性1,994例において、年齢、身体活動、身長、体重などの因子で調整しても、カルシウム摂取量の5分位とどの部位における骨密度との関連は見られなかった[31]。6年間追跡された698例の女性においても、この期間中に1日の平均カルシウム摂取量が平均40mg減少したにもかかわらず、結果は同様であった。
一部の臨床試験で、カルシウムの補給が高齢者の骨の健康を改善することが判明しているが、すべてではない。女性の健康イニシアチブ(Women's Health Initiative:WHI)に登録された50~79歳の女性36,282例を対象に、炭酸カルシウムの形態の元素状カルシウム1,000mgおよびビタミンD3 400国際単位(International Units:IU)(10マイクログラム[μg])を毎日またはプラセボとした二重盲検無作為比較試験(randomized controlled trial:RCT)のデータの事後解析では、平均追跡期間5.9年後に、カルシウムの補給は身長の低下を予防しないことがわかった[32]。平均して、女性はカルシウム補給群で身長が1.28mm/年、プラセボ群で1.26mm/年低下した。しかし、500例の健康な閉経後女性における2年間のRCTでは、900mgのカルシウムと15μg(600IU)のビタミンDを摂取できるように濃縮した500ml/日の脱脂乳の毎日の摂取により、大腿骨頸部の骨密度が増加することが示された [33]。
最近のいくつかのシステマティックレビューおよびメタアナリシスにより、カルシウム単独またはカルシウムとビタミンDの組み合わせによる補給が、高齢者の骨密度を増加させることが明らかにされている。例えば、あるシステマティックレビューおよびメタアナリシスでは、閉経後女性を対象とした15件のRCT(ただし、前項で述べた2件の研究は含まれない)が78,206例の女性を対象とし、このうち37,412例が介入群、40,794例が対照群であった[34]。カルシウムとビタミンDの両方を補給するか、両方の栄養素を強化した乳製品を摂取すると、総骨密度だけでなく、腰椎、腕、大腿骨頚部の骨密度も増加した。しかし、サブグループ解析では、カルシウムは大腿骨頚部骨密度に影響を与えなかった。以前のシステマティックレビューおよびメタアナリシスでは、カルシウムおよびビタミンDの補給と高齢男性における骨密度の増加との間に正の関係があり [35] 、また食事源またはサプリメントからのカルシウム摂取量の増加と50歳以上の成人における骨密度の増加との間に正の関係があることが明らかにされている [25] 。しかしながら、これらの骨密度の増加が臨床的に意味のあるものかどうかは明らかでない。
骨折
カルシウム摂取量の増加と骨密度減少の関連性に関するエビデンスと同様に、高齢者の骨折予防のためのカルシウム補給の活用に関する研究結果もまちまちである。
ほとんどの場合、観察研究によるエビデンスは、カルシウム摂取量の増加が高齢者の骨折および転倒のリスク(危険)を減少させることを示していない。例えば、ベースライン時に42~52歳の女性1,490例を10~12年間追跡調査した縦断的コホート研究では、サプリメントの使用は研究期間を通じて骨密度の減少が少ないことと関連していたが、骨折リスク(危険)はカルシウムサプリメント使用者(その一部はビタミンDサプリメントも摂取)と非使用者で有意差がないことがわかった[36]。
カルシウムとビタミンDを組み合わせたサプリメントが、高齢者の骨折のリスク(危険)を低減する可能性を示す臨床試験エビデンスもある。例えば、50歳以上の成人30,970例を対象としたRCT8件のメタアナリシスでは、カルシウム500~1,200mg/日およびビタミンD400~800IU/日(10~20μg/日)を1~7年間補給することにより、全骨折のリスク(危険)が15%および股関節骨折のリスク(危険)が30%減少することが明らかにされた[37]。しかし、50歳以上の高齢者において、カルシウム補給に関する14件のRCTと、カルシウムおよびビタミンD補給をホルモン療法、プラセボまたは無治療と比較した13件の試験を含む別のシステマティックレビューおよびメタアナリシスでは、解析結果は否定的であった[38]。具体的な結果としては、カルシウムの補給だけでは股関節骨折のリスク(危険)には効果がなく、カルシウムとビタミンDの両方の補給においても股関節骨折、非椎体骨折、椎体骨折、全骨折のリスク(危険)には効果がないことが示された。同様に、50歳以上の成人51,419例を対象とした11件のRCTのシステマティックレビューでは、ビタミンDとカルシウムの2~7年間の補給は、全骨折のリスク(危険)にも股関節骨折のリスク(危険)にも影響を及ぼさないことが明らかにされた[39]。
米国予防医療専門委員会(U.S. Preventive Services Task Force:USPSTF)は、1日量1,000mg未満のカルシウムと400IU(10μg)未満のビタミンDは閉経後女性の骨折を予防せず、この集団における利益を評価するには、より大量に摂取した場合のエビデンスが不十分であると中等度の確実性で結論付けた[40]。USPSTFはまた、カルシウム単独またはビタミンDとの併用による有益性に関するエビデンスは、男性および閉経前女性における骨折予防の効果を評価するには不十分であると判断した。
高齢者の骨の健康を改善し骨折を予防するためのカルシウムサプリメントの使用について結論を出すには、さらなる研究が必要である。
がん
カルシウムは、特に結腸と直腸のがんのリスク(危険)を減らすのに役立つかもしれない[1]。しかし、食品またはサプリメントからのカルシウム摂取量とさまざまな形態のがんとの関係に関するエビデンスは一貫していない [4]。
全がんの発生率と死亡率
ほとんどの臨床試験のエビデンスは、カルシウムのサプリメントが、がんの発生率に有益な効果をもたらすことを支持していない。55歳以上の健康な女性2,303例を対象に、カルシウム1,500mgとビタミンD 2,000 IU(50μg)またはプラセボを毎日4年間投与した研究では、サプリメントの摂取はすべての種類のがんのリスク(危険)について低減しないことが示された[41]。上述の大規模なWHI研究でも、7年間の試験期間中 [42] および22.3年の長期追跡期間中 [43] 、カルシウムとビタミンDの補給が、がんの発生率に及ぼす影響は認められなかった。さらに、500mg以上のカルシウムを含むサプリメント(ビタミンDなし)を平均3.9年間摂取した10,496例を含む10件のRCTのメタアナリシスでは、カルシウムの補給は全がんリスク(危険)に変化を与えないことが明らかにされた[44]。しかし、ある大規模な臨床試験で、カルシウムのサプリメントが、がんのリスク(危険)を減らすことがわかった。上記の 4 年間の試験と同じ研究者により、ネブラスカ州の 55 歳以上の女性 1,179例が、毎日 1,400〜1,500mgのカルシウム単独、1,400〜1,500mgのカルシウムと 1,100 IU(27.5 μg)のビタミン D3、またはプラセボを摂取した。すべての原因によるがんの発生率は、プラセボ群に比べ、カルシウムとビタミンD3の併用群で60%、カルシウム単独のサプリメント群で47%低下した[45]。一部の研究者らは、統計的検出力の不足(これらの研究は、がん発生率ではなく、骨の健康指標の違いを検出するために設計された)、研究者らの研究サンプルと無作為化手順の詳細から、これらの結果に疑問を呈している [46,47]。
観察に基づくエビデンスでは、カルシウムの摂取量の多さと、がん死亡率の低さとの関連は支持されていない。平均17.5年間追跡されたCancer Prevention Study II Nutrition Cohortの参加者132,823例のデータの解析では、食事およびサプリメントの総カルシウム摂取量と、男性または女性におけるがん関連死亡または肺がん、大腸がん、乳がん、前立腺がんによる死亡のリスク(危険)には関連がないことが明らかにされた[48]。8歳以上の2,346,368例を対象に4.6年~28年間追跡調査した22件の観察研究のシステマティックレビューおよびメタアナリシスでも、食事およびサプリメントによるカルシウムの総摂取量とがん死亡率の間に関連は見られなかった[49]。
すべてではないが、多くの臨床試験の結果からも、カルシウム単独またはビタミンDとの併用は、すべてのがんによる死亡リスク(危険)に影響を与えないことが示唆されている。英国の70歳以上の成人5,292例(85%が女性)を対象としたRCTでは、カルシウム1,000mg、ビタミンD3 8,000 IU(200 μg)、両方、またはプラセボの効果を24~62カ月にわたって比較した[50]。カルシウムのサプリメントを摂取した人としなかった人の間で、がんの発生率やがん死亡率に差はなかった。WHI試験では、36,282例の閉経後女性が、1,000mgのカルシウムと400IU(10μg)のビタミンD3を毎日補給する群とプラセボに無作為に割り付けられた[42]。平均7年後のがん死亡リスク(危険)は、グループ間で差はなかった。しかし、中央値22.3年の長期追跡では、カルシウムとビタミンDのサプリメントを摂取した女性では、プラセボを摂取した女性に比べてがん死亡率が7%低かった[43]。カルシウムを単独で投与し、10,496例を対象とした10件のRCTを対象とした上述のメタアナリシスでは、がん死亡率に対するカルシウム補給の影響は認められなかった[44]。
大腸がん
大腸がんやその前駆体である腺腫の予防におけるカルシウムの役割については、多くのエビデンスが報告されている。
全てと言うわけではないが、多くの観察研究によるエビデンスが、カルシウムの摂取量の多さと大腸がんのリスク(危険)の低さの関連性を支持している。成人77,712例を対象としたコホート研究では、平均7.8年間にわたり、食事およびサプリメントによるカルシウムの総摂取量が最も多い場合(中央値1,999mg/日)は、最も少ない五分位(587mg/日)に比べて結腸がんのリスク(危険)が26%低かったが、直腸がんのリスク(危険)とは関連がなかった[51]。1,415,597例(食事およびサプリメントによる平均カルシウム総摂取量250~1,900mg/日)を3.3~16年間追跡した15件の前向きコホート研究の用量反応メタアナリシスでは、カルシウム総摂取量が300mg/日増加するごとに大腸がんのリスク(危険)が8%減少した[52]。他の2件のメタアナリシスでも、食事からのカルシウム摂取量について同様の結果が得られている[53,54]。
カルシウム摂取量の増加と大腸がんリスク(危険)の低下との関連を支持する観察研究によるエビデンスがあるにもかかわらず、大腸がんまたは腺腫の予防を目的としたカルシウムサプリメントの臨床試験(介入研究)では、さまざまな結果が得られている。Cauleyらによる2013年の追跡研究では、閉経後の女性36,282例を対象に、1,000mg/日のカルシウムと400IU(10μg)/日のビタミンD3またはプラセボの7年間のWHI試験終了後4.9年のアウトカムを評価した[55]。大腸がんの発生率に群間差はなかった。同様に、1,121例の参加者に1,200mg/日のカルシウム、1,000IU(25μg)/日のビタミンD3、または両方を3~5年間投与した後の平均55カ月の追跡研究では、サプリメントは腺腫再発のリスク(危険)に影響しなかった[56]。しかし、4件のRCT(Cauleyらによる2013年の研究を除く)のシステマティックレビューおよびメタアナリシスによると、1,200~2,000mgの元素カルシウムを毎日36~60カ月間補給すると、進行腺腫のリスク(危険)には影響がなかったものの、再発の可能性が11%減少した[57]。
その他のがん
複数の観察研究では、カルシウムの摂取量が多いほど前立腺がんのリスク(危険)が高くなるかもしれないと示されているが、これはカルシウムが乳製品から摂取された場合に限られる可能性がある。フランスのSU.VI.MAX(Supplementation en Vitamines et Minéraux Antioxydants)前向き研究に参加し、平均7.7年間追跡した男性2,776例のデータの解析では、カルシウムの摂取量が多いほど前立腺がんのリスク(危険)が高かった[58]。摂取量の四分位が最も多い男性(1,081mg/日以上)では、最も少ない男性(725mg/日未満)に比べてリスク(危険)が2.4倍高かった。しかしながら、さまざまなカルシウム源に関する結果の解析では、乳製品由来のカルシウムのみが前立腺がんリスク(危険)と有意に関連していた(摂取量が696mg/日を超える男性では、354mg/日未満の男性の2.9倍);非乳製品由来のカルシウム摂取量は前立腺がんリスク(危険)と有意に関連していなかった。750,275例の男性を対象とした9件のコホート研究のシステマティックレビューおよびメタアナリシスでは、食事およびサプリメントの総カルシウム摂取量が400mg/日増加するごとに前立腺がんのリスク(危険)が2%高かったが、非乳製品およびサプリメントのカルシウム摂取量は前立腺がんリスク(危険)と関連していなかった[59]。
7,453件の卵巣がんを発症した493,415例の女性を対象に、カルシウム摂取と卵巣がんリスク(危険)に関する15件の観察研究を含むメタアナリシスが行われた[60]。このメタアナリシスでは、食事性カルシウムの摂取量が最も多いカテゴリー(研究により820~1,500mg/日以上)の参加者は、最も少ないカテゴリー(研究により362~800mg/日未満)よりも卵巣がんリスク(危険)が20%低いことが示された。しかし、食事とサプリメントの両方のカルシウム摂取量を考慮した場合、リスク(危険)の差は統計的に有意ではなかった。
乳がんに関して、観察研究では、カルシウムの摂取量が多いほどリスク(危険)が低いかどうかについて、さまざまな結果が得られている。7~25年の間に26,606件の乳がんを発症した872,895例の女性を対象とした11件の前向きコホート研究のメタアナリシスでは、カルシウムの摂取量が多い女性では乳がんのリスク(危険)が8%低いことがわかった[61]。しかし、WHI(前述)では、サプリメント群とプラセボ群で浸潤性乳がんの発生率が同程度であることが判明した[62]。
結論
食事からのカルシウムまたはカルシウムサプリメントの摂取が、がん全般または特定の種類のがんのリスク(危険)、あるいはがん死亡率に増加、減少、あるいは影響を及ぼさないかどうかを決定するには、さらに十分にデザインされたランダム化試験が必要である。
心血管疾患(Cardiovascular disease:CVD)
カルシウムは脂肪酸と結合するため、脂質の吸収を抑えることができ、その結果、心血管疾患のリスク(危険)を低下させる可能性がある[1,4]。しかし、CVDの減少における食事由来カルシウムとカルシウムサプリメントの役割に関する研究結果はまちまちで、カルシウムサプリメントはCVDリスク(危険)を高める可能性さえあることを示すエビデンスもある。
複数の大規模な観察研究では、カルシウム摂取量の少なさと高血圧、脳卒中、動脈硬化のリスク(危険)の高さとの関連が示されている。例えば、肥満のある成人14,408例(平均年齢54歳)の1999~2010年のNHANESデータを解析したところ、肥満および高血圧のある成人では、高血圧のない成人よりもカルシウム摂取量が10%低いことが明らかになった [63]。この関連は、女性、20~44歳の成人、糖尿病でない人、特に20~44歳の女性で最も強かった。オーストラリアで40~69歳の成人41,514例を13年間追跡調査したプロスペクティブ・コホート研究では、カルシウム摂取量の四分位が最も多い成人(平均1,076mg/日)では、最も少ない四分位(平均641mg/日)に比べて脳卒中発症率が25%低いことがわかった[64]。しかし、カルシウムの摂取量とCVD死亡率や心筋梗塞のリスク(危険)との関連は見いだせなかった。45~84歳の成人5,448例を対象とした研究において、10年間のアテローム性動脈硬化のリスク(危険)は、カルシウム摂取量の最高五分位(平均2,157mg/日)が最低五分位(平均313mg/日)よりも27%低かった[65]。さらに、27件の観察研究を含むシステマティックレビューおよびメタアナリシスでは、総カルシウム摂取量、食事性カルシウム摂取量、またはサプリメントによるカルシウム摂取量とCVD死亡率との間に一貫した用量反応関係がないことが明らかになった [66]。カルシウム摂取量と脳卒中発症または脳卒中死亡のリスク(危険)との用量反応関係に関するエビデンスは一貫していなかった。
低脂肪または無脂肪の乳製品を加えたことで、典型的な米国の食事よりもカルシウムを多く含む食事は、収縮期血圧を平均5.5mmHg、拡張期血圧を3.0mmHg低下させた[67]。しかしながら、この「高血圧を防ぐ食事法(Dietary Approaches to Stop Hypertension:DASH)」は、血圧の低下と関連しているカリウムおよびマグネシウムなどの他の栄養素の摂取も増加させるため、カルシウムの独立した寄与は判断できない。
カルシウムサプリメントが高血圧のリスク(危険)の減少やコレステロール値の低下と関連することを示した臨床試験もあるが、それ以外の他の試験ではより複雑な結果が得られている。成人3,048例を対象とし、追跡期間中央値が3.5カ月であった16件の試験のコクランレビューでは、カルシウムの補給(通常1,000~2,000mg/日)は収縮期血圧を1.43mmHgおよび拡張期血圧を0.98mmHg減少させることが明らかにされた[68]。その効果は、35歳未満の成人と1,500mg/日以上のカルシウムの補給で最大となった。4,071例の参加者を対象とした23件のRCTのメタアナリシスでは、162~2,000mg/日(10件のRCTではビタミンDと併用)を2週間から5年間補給するカルシウムサプリメントは、低密度リポタンパク質コレステロール値を4.6mg/dL低く、高密度リポタンパク質コレステロール値を1.9mg/dL高くしていた[69]。
WHIのデータを用いた2つの解析では、結果はまちまちであった。50~79歳の女性35,983例を対象に、1,000mg/日のカルシウムと400IU(10μg)/日のビタミンDサプリメントまたはプラセボに10年間ランダムに割り付けた結果の解析では、心不全のリスク(危険)は減少しなかった[70]。しかし、カルシウムとビタミンDのサプリメントは、既存の心不全の危険因子(冠動脈疾患、糖尿病、高血圧)を持たない参加者の心不全リスク(危険)を5%低下させることに関連した。WHI参加者16,801例のデータを対象とした別の二次解析では、サプリメントは心房細動のリスク(危険)と関連がなかった[71]。WHIの追跡期間中央値22.3年における長期的な健康転帰の解析では、カルシウムとビタミンDのサプリメントによる心血管疾患リスク(危険)への影響は認められなかった [43] 。同様に、USPSTFのために実施されたエビデンスレポートとシステマティックレビューでは、50歳以上の成人51,419例を対象に、ビタミンD、カルシウム、またはその両方を2~7年間摂取させた11件のRCTが含まれ、ビタミンD単独またはカルシウムとの併用によるサプリメント摂取は、CVD発症率に影響を及ぼさないことが明らかにされた [39] 。
一方、いくつかの前向きコホート研究およびRCTでは、カルシウムのサプリメントがCVDのリスク(危険)を高めることが示されている。健康な閉経後女性28,935例を対象とした14件のRCT(1日当たり20μg[800IU]のビタミンDを含むサプリメントを補給した研究)のメタアナリシスでは、500~2,000mg/日のカルシウムを1~7年間補給したサプリメントはCVDリスク(危険)を15%、冠動脈心疾患リスク(危険)を16%増加させることがわかった[72]。また、成人132,823例(平均年齢63歳)を平均17.5年間追跡調査したところ、カルシウムサプリメントの摂取量が1,000mg/日以上の男性では、カルシウムサプリメントを摂取していない人に比べてCVD死亡リスク(危険)が22%高かった[48]。しかし、女性では、1,000mg/日のカルシウムを補給した場合、補給しない場合よりもCVD死亡率が16%低かった。WHIの追跡期間中央値22.3年における長期的な健康転帰の解析によると、カルシウムとビタミンDのサプリメントを摂取した女性は、プラセボを摂取した女性に比べて心血管系疾患による死亡リスク(危険)が6%高かった [43] 。
他の研究では、カルシウムサプリメントとCVDリスク(危険)やCVDアウトカムとの間に関連はないことが判明している。Nurses' Health Study(看護師健康調査)に参加したベースライン時30~55歳の女性74,245例を24年間追跡した結果、1,000 mg/日以上のカルシウムサプリメントを摂取している女性は、サプリメントを摂取していない女性に比べてCVDのリスク(危険)が高くなかった[73]。
全米骨粗鬆症財団(National Osteoporosis Foundation)および米国心臓病予防学会(American Society for Preventive Cardiology)が招集した専門家委員会は、質が中等度のエビデンスに基づいて、食品またはサプリメントからビタミンDを含むまたは含まないカルシウムの摂取は、CVDまたはCVD死亡のリスク(危険)を増加も減少もしないと判断した[74]。そのため、学会はULを超えないカルシウムの摂取は「心血管系の観点から」安全であると結論づけた。
子癇前症
子癇前症は、妊娠中の高血圧とタンパク尿または血小板減少症と定義され、通常、妊娠20週以降に発症する[75]。母体および新生児の罹患率と死亡率の主要な原因であり、米国では妊娠の約4%が罹患している[76]。
妊娠中のカルシウム補給は子癇前症のリスク(危険)を減らす可能性があるが、その有益性はカルシウム摂取が不十分な女性にのみ適用されるかもしれず、このエビデンスの多くは方法論的に弱点のある研究から得られている[77,78]。
コクランレビューでは、高血圧性疾患および関連する問題の予防を目的として、18,064例の女性を対象に妊娠中のカルシウムサプリメントに関する27件のRCTが含まれている[79]。15,730例の女性を対象に高用量(1,000mg/日以上)のカルシウムを評価した13件の研究(いずれもビタミンDサプリメントは投与していない)では、カルシウムの補給により高血圧のリスク(危険)が35%減少し、食事からのカルシウム摂取量が少ない女性(900mg/日未満:10,678例対象の8試験)では、子癇前症のリスク(危険)が64%減少していることが示された。しかし、このエビデンスの質は低いものであった。2,334 例の女性を対象とした 12件の試験で、1,000mg/日未満(通常は 500mg/日)の用量で、高血圧のリスク(危険)が 47%、子癇前症のリスク(危険)が 62%減少した。しかし、これらの研究のほとんどは、子癇前症のリスク(危険)が高い女性を対象にしたもので、バイアスのリスク(危険)が高いものであった。24,787例の女性を対象とした10件のRCTの以前のシステマティックレビューおよびメタアナリシスでも、カルシウムの補給(1,500~2,000mg/日)は子癇前症のリスク(危険)を38%、妊娠高血圧症候群のリスク(危険)が高い女性では64%減少することが明らかにされている[80]。しかし、4,000例以上の女性を対象とした試験に限定して解析したところ、その効果は統計的に有意ではなくなった。アルゼンチン、南アフリカ、ジンバブエの女性1,355例を対象としたRCTでも、妊娠前から500mg/日のカルシウムを補給しても子癇前症のリスク(危険)には差がないことが明らかになった[81,82]。
いくつかの専門機関は、子癇前症のリスク(危険)を減らすために、カルシウム摂取量の少ない女性に妊娠中のカルシウムサプリメントを推奨している。例えば、米国産科婦人科学会(American College of Obstetrics and Gynecology)は、カルシウム摂取量が600mg/日未満の妊娠中の女性において、1,500~2,000mgのカルシウムを毎日補給することにより子癇前症の重症度が低下する可能性があると述べている[77]。世界保健機関(World Health Organization:WHO)は、子癇前症のリスク(危険)を低減するために、食事からのカルシウム摂取量が少ない妊娠中の女性に対して1,500~2,000mg/日のカルシウムを推奨している[83]。カナダの妊娠高血圧症ワーキンググループ(Canadian Hypertensive Disorders of Pregnancy Working Group )[84]、国際妊娠高血圧症学会(International Society for the Study of Hypertension in Pregnancy)[85]、およびオーストラリア・ニュージーランド産科医学会(Society of Obstetric Medicine of Australia and New Zealand )[86]も同様の推奨を行っている。
体重管理
乳製品またはサプリメントからカルシウムを多く摂取することと、体重の減少または長期的な体重増加の抑制とを関連づける観察研究および臨床試験(介入研究)のエビデンスはまちまちである。
ある観察研究では、ヨーロッパ8カ国の6,696例の小児(51%が男性、平均年齢6歳)において、カルシウムの摂取量の多さと過体重または肥満の有病率の低さの間に関連があることを発見し、そのうち2,744例が6年後に再検査を受けた[87]。6年後の追跡調査における過体重または肥満の有病割合は、カルシウム摂取量の最高三分位(男児664mg/1,000kcal、女児667mg/1,000kcal)の男児(16%)と女児(18%)で、最低三分位(男児、女児とも249mg/1,000kcal)の男児(26%)と女児(25%)より低値であった。一方、ポルトガルの2,159例の参加者を13歳および21歳で評価した縦断研究では、エネルギー摂取量を調整した解析後、13歳時の食事およびサプリメントの総カルシウム摂取量と21歳時の体格指数(body mass index:BMI)の間に関連は見られなかった[88]。また、13歳時点での乳製品(牛乳、ヨーグルト、チーズ)の摂取量と21歳時点でのBMIとの間に関連は見られなかった。
カルシウムサプリメントまたは乳製品からのカルシウム摂取量の増加が体重増加の予防または脂肪減少もしくは体重減少の促進に及ぼす影響を評価した臨床試験およびRCTのメタアナリシスでは、さまざまな結果が得られている[89-93]。例えば、ベースライン時のカルシウム摂取量が1,200mg未満であった閉経後の女性がWHIで毎日1,000mgのカルシウムと400IU(10μg)のビタミンDを3年間摂取すると、この期間に1kg以上体重が増加する確率はプラセボ摂取者より11%低くなった[91]。成人4,802例を対象に乳製品食品またはカルシウム補助食品(少なくとも300mg/日)の効果を検討した41件のRCTのシステマティックレビューおよびメタアナリシスでは、乳製品からのカルシウム摂取量が多くても体重または体脂肪には影響がなかったが、エネルギー制限食と組み合わせると体脂肪が減少したことが明らかにされた[92]。また、カルシウムのサプリメントは、体重や体脂肪に影響を与えなかった。
カルシウムと体重管理に関するさらなる情報については、減量に関する医療専門家向けファクトシートに記載している。
メタボリックシンドローム
メタボリックシンドロームとは、心疾患、脳卒中、糖尿病の危険因子である、ウエストが太い、中性脂肪値が高い、高密度リポ蛋白コレステロール値が低い、血圧が高い、空腹時血糖値が高い、の少なくとも3つを組み合わせたものである。カルシウムの摂取量の多さとメタボリックシンドロームのリスク(危険)の低さを関連づける観察研究によるエビデンスもある。
成人9,148例に関する2001~2010年のNHANESデータの解析では、24時間の回想に基づくカルシウム摂取量の最高五分位(少なくとも1,172mg/日)の女性は、最低五分位(547mg/日未満)の女性よりもメタボリックシンドロームのリスク(危険)が27%低いことが明らかにされた[94]。さらに、成人のカルシウムのRDA(年齢により1,000~1,200mg/日)を満たしている女性は、メタボリックシンドロームのリスク(危険)が18%低かったが、カルシウムのRDAを満たしている男性では、この関連性は統計的に有意ではなかった。20歳以上の63,017例とした8件の横断研究および2件の前向きコホート研究のメタアナリシスでは、14,906例がメタボリックシンドロームを発症した[95]。食事性カルシウムの摂取量が300mg/日増加するごとに、メタボリックシンドロームのリスク(危険)は7%低下した。サブグループ解析では、食事由来のカルシウム摂取量とメタボリックシンドロームリスク(危険)の逆相関は、男性よりも女性で強いことが示唆された。
カルシウムとメタボリックシンドロームの関連性に関する臨床試験のエビデンスは非常に限られている。過体重で2型糖尿病および冠動脈性心疾患を有する成人66例を対象としたイランでのプラセボ対照臨床試験において、ビタミンD 5 μg(200 IU)、ビタミンK 90 μgおよびカルシウム500 mgを12週間摂取させたところ、左頸動脈内膜中膜厚の最大レベルが有意に減少し、代謝状態(インスリン抵抗性、インスリン濃度、β細胞機能および定量的インスリン感受性チェック指数の改善を含む)が改善した[96]。
カルシウムの摂取量を増やすことでメタボリックシンドロームのリスク(危険)を低減できるかどうかを判断するには、十分にデザインされた臨床試験によるものも含め、さらなるエビデンスが必要である。
カルシウム過剰摂取による健康上のリスク
高カルシウム血症(血清レベルが10.5mg/dL [2.63mmol/L]。を超える)および高カルシウム尿症(尿中カルシウム値が女性で250mg/日、男性で275mg/日を超える)は健康人においてはまれで、従来はがん、原発性副甲状腺機能亢進症および他の疾患から生じる[1,4]。高カルシウム血症および高カルシウム尿症は、筋緊張の低下、腎不全、低リン酸血症、便秘、悪心、体重減少、倦怠感、多尿、不整脈、およびCVD死亡の高リスク(危険)の原因となる[1,4,49]。
カルシウムの高用量摂取は、CVD(上記「カルシウムと健康」のCVDの項目を参照)[39,63,68,70,71] 。および前立腺がん(詳細は上記「カルシウムと健康」の「その他のがん」を参照)のリスク(危険)を高めるかもしれないが、すべての研究でこれらの知見が確認されているわけではない[58,59]。
食品・栄養委員会(Food and Nutrition Board:FNB)が定めたカルシウムのULを表3に示す。これらは、補助カルシウムの高摂取量(1,000mg/日を7年間)と腎結石の高いリスク(危険)との関連を示したWHIからの観察研究によるエビデンスに基づいている[97,98]。しかしながら、骨粗鬆症の成人8,000例以上を対象に、120~1,500mgのカルシウムを1日1回、3日間~3年間投与した10件の研究のエビデンスを検証した2件のシステマティックレビュー [99] と、50歳以上の成人51,419例を対象に、1,000~1,600mgのカルシウムをビタミンDの併用または非併用で2~7年間投与した11件のRCT [39]では、そのような関連性は認められなかった。
年齢 | 男性 | 女性 | 妊娠 | 乳婦 |
---|---|---|---|---|
生後0~6カ月 | 1,000 mg | 1,000 mg | ||
生後7~12カ月 | 1,500 mg | 1,500 mg | ||
1~8歳 | 2,500 mg | 2,500 mg | ||
9~18歳 | 3,000 mg | 3,000 mg | 3,000 mg | 3,000 mg |
19~50歳 | 2,500 mg | 2,500 mg | 2,500 mg | 2,500 mg |
51歳以上 | 2,000 mg | 2,000 mg |
医薬品との相互作用
カルシウムは特定の医薬品と相互作用する可能性があり、いくつかの種類の医薬品はカルシウムの濃度に悪影響を及ぼす可能性がある。以下に例を記載する。これらの医薬品やその他の薬を常用している人は、カルシウムの状態について今かかっている医療機関※に相談する必要がある。
ドルテグラビル(Dolutegravir:DTG)
ドルテグラビル(Dovato、Tivicay)は、成人および小児に使用されるHIVインテグラーゼ阻害剤である。カルシウムサプリメントとドルテグラビルの併用は、キレート作用によって明らかにドルテグラビルの血中濃度を大幅に低下させる可能性がある[100,101]。ドルテグラビルに関するFDA承認のラベルでは、患者に対しカルシウムサプリメントを摂取する場合、ドルテグラビルをその2時間前または6時間後に服用するよう指示している[102,103]。
レボチロキシン(Levothyroxine)
炭酸カルシウムのサプリメントは、甲状腺機能低下症や甲状腺がんの治療に用いられる甲状腺ホルモンであるレボチロキシン(シンスロイド、レボキシルなど)の吸収を妨げる可能性がある[104-106]。この薬のFDA承認ラベルは、炭酸カルシウムのサプリメントを摂取している患者に対し、サプリメント摂取後4時間以内にレボチロキシンを服用しないように指示している[107]。
リチウム(Lithium)
双極性障害の治療薬であるリチウム(Eskalith, Lithobid)の長期使用は、高カルシウム血症を引き起こす可能性があり、リチウムとカルシウムサプリメントの併用は、このリスク(危険)を高める可能性がある[108]。
キノロン系抗生物質
カルシウムサプリメントとキノロン系抗生物質(シプロフロキサシン(Cipro)、ゲミフロキサシン(Factive)、モキシフロキサシン(Avelox)など)を同時に使用すると、キノロン系抗生物質の吸収が低下する可能性がある[109,110]。カルシウムを摂取する2時間前または2時間後に抗生物質を内服することで、この影響を防ぐことができる[109]。
カルシウムと健康的な食生活
連邦政府の「2020-2025年版 米国の食事指針」では、「食品は健康に役立つさまざまな栄養素やその他の成分を提供するため、栄養ニーズは主に食品を通して満たす必要がある。…場合によって、強化食品やダイエタリーサプリメントは、他の方法では1つまたは複数の栄養素の必要量を満たすことができない場合(例えば、妊娠などの特定のライフステージ)に有用である。」と記されている。
健康的な食生活の構築についての詳細は、「Dietary Guidelines for Americans(米国の食事指針)」[英語サイト]と米国農務省の「MyPlate(私の食事)」[英語サイト]をご覧ください。
「米国の食事指針」では健康的な食事を次のように述べている。
- さまざまな種類の野菜、果物、全粒穀物、無脂肪もしくは低脂肪ミルクと乳製品、油を重視している
- 牛乳、チーズ、ヨーグルトなどの多くの乳製品にはカルシウムが豊富に含まれている。一部の野菜にも、栄養強化シリアルやジュースと同じように、大量のカルシウムが含まれている。
- 魚介類、赤肉、鶏肉、卵、マメ科植物(インゲン豆、エンドウ豆)、ナッツ類、種子、大豆食品などのタンパク質食品に含む。
- カルシウム塩を使った豆腐(ラベル表示を確認)、骨まで食べられるイワシ缶やサケ缶もカルシウムのよい供給源となる。
- 糖分、飽和脂肪、ナトリウムを多く含む食品や飲料を制限する。
- アルコール飲料を制限する。
- 1日に必要なカロリーの範囲内に収まっている。
(※補足:原文では、healthcare provider。米国では主に医療サービス等のヘルスケアを提供している病院/医師を指す。また、健康保険会社や医療プログラムを提供する施設等も含む。)
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更新日:2025年6月19日
監訳:大野智(島根大学) 翻訳公開日:2021年3月12日
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