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マグネシウム
Magnesium

- 写真に掲載している食材の成分表一覧
[補足]
本文中の必要摂取量、推奨摂取量、上限値・下限値等は米国人を対象としたデータです。日本人に関するデータについては「日本人の食事摂取基準(厚生労働省)」などをご参照ください。
日本人の食事摂取基準(厚生労働省)
本項目の説明・解説は、米国の医療制度に準じて記載されているため、日本に当てはまらない内容が含まれている場合があることをご承知ください。
英語版最終アクセス確認日:2024年12月
このファクトシートは医療関係者向けです。一般的な概要については、「一般向けファクトシート」をご覧ください。
はじめに
マグネシウムは体内に多く含まれるミネラルで、食品に天然に含まれたり、一部の塩に人工的に添加されたりするほか、ダイエタリーサプリメント(栄養補助食品)(eJIMサイト内:一般向け・医療関係者向け)としても利用することができる。また、一部の医薬品(制酸薬や便秘薬など)にも配合されている。マグネシウムは300以上の酵素系の補酵素であり、タンパク質合成、筋肉や神経機能、血糖値制御、血圧調節など、体内の多様な生化学反応を制御している[1-3]。マグネシウムは、エネルギー生産、酸化的リン酸化、解糖に必要である。骨の構造発達に寄与し、DNA、RNA、抗酸化物質であるグルタチオンの合成にも必要である。マグネシウムはまた、細胞膜を介したカルシウムおよびカリウムイオンの活発な輸送にも関与しており、この過程は神経インパルスの伝導、筋肉の収縮、および正常な心拍に重要である[3]。
成人の体内には約25gのマグネシウムが存在し、その50~60%は骨に、残りの大部分は軟部組織に存在する [4]。血清中に含まれるマグネシウムは全マグネシウムの1%以下であり、その濃度は厳密にコントロールされている。血清マグネシウム濃度の正常値は0.75~0.95ミリモル/L(mmol/L)である [1,5]。低マグネシウム血症の定義は、血清マグネシウム濃度が0.75 mmol/L未満と定められている[6]。マグネシウムのホメオスタシス(恒常性)は主として腎臓で調節され、通常1日に約120 mgのマグネシウムが尿中に排泄される[2]。血中マグネシウム濃度が低いと尿中排泄量は低下する[1]。
マグネシウムのほとんどは細胞内または骨に存在するため、マグネシウムの状態を評価することは困難である[3]。マグネシウムの状態を評価する方法として最も一般的で容易に利用できるのは血清マグネシウム濃度の測定であるが、血清濃度は全身のマグネシウム濃度や特定の組織における濃度とほとんど相関がない[6]。マグネシウムの状態を評価する他の方法としては、赤血球、唾液、尿中のマグネシウム濃度の測定、血液、血漿、血清中のイオン化マグネシウム濃度の測定、マグネシウム負荷(または「耐性」)試験などがある。どの方法も単独では不十分である[7]。一部の専門家[4] は、マグネシウム負荷試験(マグネシウム非経口注入後に尿中マグネシウムを測定)が成人のマグネシウムの状態を評価する最良の方法だと考えている人もいるが、反対意見もみられる [3]。マグネシウムの状態を総合的に評価するためには、臨床検査と臨床評価の両方が必要な場合がある[6]。
推奨摂取量
米国科学アカデミー医学研究所(National Academies of Sciences, Engineering, and Medicine)の食品栄養委員会(Food and Nutrition Board:FNB)が設定した食事摂取基準(Dietary Reference Intakes:DRIs)には、マグネシウムや他の栄養素の推奨摂取量が提示されている[1]。DRIは、健康な人の栄養摂取の計画と評価に関する一連の基準値に対する総称である。これらの基準値は年齢や性別によって異なり、次のような項目がある。
- 推奨所要量(推奨量、Recommended Dietary Allowance、RDA):ほぼすべて(97%~98%)の健康な人の栄養所要量を満たすのに十分な1日あたりの平均摂取量であり、個人の栄養的に適切な食事を計画する際によく用いられる。
- 適正摂取量(目安量、Adequate Intake:AI):このレベルの摂取は、栄養の適切性を確保するために想定されており、RDAを策定するためのエビデンス(科学的根拠)が不十分な場合に設定される。
- 推定平均必要量(Estimated Average Requirement:EAR):健康な人の50%の必要量を満たすと推定される1日の平均摂取量。通常、集団の栄養摂取量を評価し、栄養的に適切な食事を計画するために使用される。また、個人の栄養摂取量の評価にも使用可能である。
- 許容上限摂取量(上限量、Tolerable Upper Intake Level:UL):健康への悪影響はないと思われる1日の最大摂取量
表1に、最新のマグネシウムのRDAを示す [1]。FNBは、出生から12カ月までの乳児に対しては健康な母乳栄養児の、また7カ月~12カ月までの乳児に対しては離乳食を併用した母乳栄養児の平均マグネシウム摂取量に相当する量をマグネシウムのAIに設定している。
年齢 | 男性 | 女性 | 妊娠 | 乳婦 |
---|---|---|---|---|
生後0~6カ月 | 30 mg* | 30 mg* | ||
生後7~12カ月 | 75 mg* | 75 mg* | ||
1~3歳 | 80 mg | 80 mg | ||
4~8歳 | 130 mg | 130 mg | ||
9~13歳 | 240 mg | 240 mg | ||
14~18歳 | 410 mg | 360 mg | 400 mg | 360 mg |
19~30歳 | 400 mg | 310 mg | 350 mg | 310 mg |
31~50歳 | 420 mg | 320 mg | 360 mg | 320 mg |
51歳以上 | 420 mg | 320 mg |
*適正摂取量(AI)
マグネシウムの供給源
食品
マグネシウムは植物性食品や動物性食品、あるいは飲料に広く含まれている。ほうれん草のような葉物野菜、マメ科植物、ナッツ類、種子類、全粒粉は優れた供給源である[1,3]。一般的に食品由来繊維を含む食品はマグネシウムを含んでいる。マグネシウムはまた、一部の朝食用シリアルや強化食品にも添加されている。穀物の精製など、栄養価の高い胚芽や糠を取り除くような一部の食品加工処理は、マグネシウム含有量を大幅に低下させる[1]。マグネシウムの供給源となる食物を表2に記載している。
水道水、ミネラルウォーター、ペットボトル水もマグネシウムの供給源となり得るが、水中のマグネシウム量は供給元やブランドによって異なる(1mg/L~120mg/L以上)[8]。
通常、食事で摂取したマグネシウムの約30%から40%が、体内に吸収される[2,9]。
食品(1オンスは約28g、1カップは240ml) | 1回当たりの摂取量(mg) | %DV* |
---|---|---|
かぼちゃの種、ロースト、1オンス(約28g) | 156 | 37 |
チアシード、1オンス(約28g) | 111 | 26 |
アーモンド、ドライロースト(乾煎り)、1オンス(約28g) | 80 | 19 |
ほうれん草、茹でたもの、1/2カップ(120ml) | 78 | 19 |
カシューナッツ、乾煎り、1オンス(約28g) | 74 | 18 |
ピーナッツ、オイルロースト(油煎り)、1/4カップ(60ml) | 63 | 15 |
朝食用シリアル、押し麦、大ビスケット2個 | 61 | 15 |
豆乳、プレーンまたはバニラ味、1カップ(240ml) | 61 | 15 |
黒豆、加熱調理、1/2カップ(120ml) | 60 | 14 |
枝豆、さや入り、加熱調理、1/2カップ(120ml) | 50 | 12 |
ピーナッツバター、粒なし、大さじ2 | 49 | 12 |
じゃがいも、皮つきでオーブン焼き、3.5オンス(約98g) | 43 | 10 |
米、玄米、加熱調理、1/2カップ(120ml) | 42 | 10 |
ヨーグルト、プレーン、低脂肪、8オンス(約227g) | 42 | 10 |
朝食用シリアル類、マグネシウムの1日摂取量10%添加、1食分 | 42 | 10 |
オートミール、インスタント、1パック | 36 | 9 |
赤インゲン豆、缶詰、1/2カップ(120ml) | 35 | 8 |
バナナ、中1本 | 32 | 8 |
鮭、大西洋産、養殖、加熱調理、3オンス(約85g) | 26 | 6 |
牛乳、1カップ(240ml) | 24-27 | 6 |
オヒョウ、加熱調理、3オンス(約85g) | 24 | 6 |
レーズン、1/2カップ(120ml) | 23 | 5 |
パン、全粒粉、1切れ | 23 | 5 |
アボカド、さいの目切り、1/2カップ(120ml) | 22 | 5 |
鶏むね肉、ロースト、3オンス(約85g) | 22 | 5 |
牛肉、ひき肉、90%赤身、油を使わずに焼いたもの、3オンス(約85g) | 20 | 5 |
ブロッコリ、刻んで加熱調理、1/2カップ(120ml) | 12 | 3 |
米、白米、加熱調理、1/2カップ(120ml) | 10 | 2 |
リンゴ、中1個 | 9 | 2 |
にんじん、生、中1本 | 7 | 2 |
*DV = 1日摂取量。米国食品医薬品局(U.S. Food and Drug Administration:FDA)は、消費者が総合的な食生活の中で、食品やダイエタリーサプリメントの栄養素の含有量を比較するためにDVを設定した。マグネシウムのDVは、成人と4歳以上の小児で420mgである[11]。FDAは、マグネシウムが食品に追加されていない限り、マグネシウム含有量を食品ラベルに表記することを要求していない。DVの20%以上を含む食品は、その栄養素を多く含む供給源と考えられるが、DVの低い割合の食品も健康的な食生活に寄与している。米国農務省(The U.S. Department of Agriculture:USDA)のFoodData Central[英語サイト]では、多くの食物の栄養素含有量をリスト化し、栄養素含有量別および食物別に整理された、マグネシウムを含む食物の総合リストを提供している。
ダイエタリーサプリメント(栄養補助食品)
マグネシウムサプリメントは、酸化マグネシウム、クエン酸塩、塩化マグネシウムなど、さまざまな形態で販売されている[2,3]。ダイエタリーサプリメントラベルの栄養成分表には、マグネシウム含有化合物の総重量ではなく、製品に含まれるマグネシウム元素の量が記載されている。
マグネシウムサプリメントの種類によって、マグネシウムの吸収率は異なる。液体に溶けやすい形態のマグネシウムは、溶けにくい形態のものより腸で高率に吸収される[2,12]。小規模研究の結果から、アスパラギン酸マグネシウム、クエン酸マグネシウム、乳酸マグネシウム、塩化マグネシウムといった形で含まれるマグネシウムは、酸化マグネシウムや硫酸マグネシウムに含まれるマグネシウムより吸収率やバイオアベイラビリティ(生物学的利用能)が高いことが明らかになった[12-16]。ある研究では、サプリメントから非常に多量の亜鉛(142mg/日)を摂取すると、マグネシウムの吸収が妨げられ、体内のマグネシウムバランスが乱れることが明らかになった[17]。
医薬品
一部の緩下剤にはマグネシウムが主成分のものがある[18]。例えば、フィリップス・ミルク・マグネシア(商品名Phillips' Milk of Magnesia)は大さじ1杯中に500 mgのマグネシウム元素を水酸化マグネシウムの形態で含有している。説明書には青年と成人の摂取量は1日あたり大さじ4杯までと指示されている[19]。(このようなマグネシウムの量は安全上限値を大きく超えているが、薬の下剤効果によりマグネシウムの一部は吸収されない。)また、マグネシウムは、胃酸過多が原因の胸やけや胃の不調に対する一部の治療薬に使われることもある[18]。例として、エクストラ・ストレングス・ロレイド(商品名Extra-strength Rolaids)は1錠につき55 mgのマグネシウム元素を(水酸化マグネシウムとして)含有している[20]が、タムス(商品名Tums)はマグネシウムを含有していない[21]。
マグネシウムの摂取状況
米国人の食事調査は、多くの人が推奨量より少ない量のマグネシウムを消費していることを一貫して示している。2013~2016年の米国国民健康栄養調査(National Health and Nutrition Examination Survey:NHANES)のデータ解析によると、全年齢の48%の米国人は食品及び飲料からEARより少ない量のマグネシウムしか摂取していない。71歳以上の成人男性と青年期の男性および女性は、マグネシウム摂取量が少ない可能性が最も高いと考えられる[22]。2003~2006年のNHANESのデータを用いて成人のミネラル摂取量を評価した研究では、マグネシウムサプリメントを摂取している人では、食物由来のみのマグネシウムの平均摂取量(男性350mg、女性267 mgでそれぞれのEARと等しいかやや上回っている)が、マグネシウムサプリメントを摂取していない人(男性268mg、女性234mg)より多いという結果が得られた[23]。マグネシウムサプリメントを摂取量に含めた場合、平均総マグネシウム摂取量は男性449 mg、女性387 mgであり、EARをはるかに上回っていた。
米国におけるマグネシウムの状況について、現在のデータは入手できていない。マグネシウム摂取状況を評価するために、食事由来のマグネシウム摂取量を調査する方法が、通常用いられている。NHANESは1974年以来、参加者の血清マグネシウム濃度を測定しておらず[24]、また、病院やクリニックにおける電解質のルーチン検査ではマグネシウム濃度を測定していない[2]。
マグネシウム欠乏症
食事由来のマグネシウム摂取量が少ないことを除いて健康な人では、腎臓がマグネシウムの尿中排泄を制限するため、症候性マグネシウム欠乏症はほとんど認められない[3]。しかし、健康上の理由から日常的にマグネシウムの摂取量が少ない場合やマグネシウムの喪失量が過剰な場合、あるいは慢性アルコール依存症やある種の医薬品を服用している場合は、マグネシウムの欠乏になる可能性がある。
マグネシウム欠乏の初期症状として、食欲不振、嘔気、嘔吐、倦怠感、脱力感などがある。マグネシウム欠乏症が悪化すると、痺れ、刺痛、筋収縮、筋痙攣、痙攣発作、人格変化、不整脈、冠状動脈攣縮を生じる可能性がある[1,2]。重度のマグネシウム欠乏では、ミネラルの恒常性が崩れているため、低カルシウム血症または低カリウム血症(血清カルシウム値または血清カリウム値がそれぞれ低い状態)になることがある[2]。
マグネシウム不足のリスク群
マグネシウム不足は、マグネシウム摂取量がRDAを下回っているものの明らかな欠乏を防ぐために必要とされる量は満たしている場合に起こる可能性がある。以下のグループは、一般的に摂取量が不十分であったり、腸からのマグネシウム吸収を減少させたり、体外への喪失を増加させる病状がある(または薬を服用している)ため、マグネシウム不足のリスク(危険)が他のグループよりも高いと考えられる。
消化器疾患を有する人
クローン病、グルテン過敏性腸症(セリアック病)、限局性腸炎が原因の慢性下痢症や脂肪吸収不全症によって、徐々にマグネシウム欠乏が起こることがある[2]。小腸、特に回腸の切除術やバイパス術を受けると、多くの場合、マグネシウム吸収不全やマグネシウムの喪失が認められる [2]。
2型糖尿病の人
インスリン抵抗性糖尿病または2型糖尿病では、マグネシウム欠乏や尿中マグネシウム排泄量の増加が起こる可能性がある [25,26]。マグネシウムの喪失は、腎臓におけるグルコース濃度が上昇し、尿量が増加した後に起こると考えられる [2]。
アルコール依存症の人
マグネシウム欠乏は、慢性アルコール依存症の人によく見られる[2]。慢性アルコール依存症の人では、食事摂取量が少なく栄養状態が不良であること、膵炎に起因する嘔吐、下痢、脂肪便などの消化管異常、尿中への過剰なマグネシウム排泄を伴う腎機能障害、リン酸欠乏、ビタミンD欠乏症、急性アルコール性ケトアシドーシスおよび肝臓病に伴う高アルドステロン症などが、すべてマグネシウムを減少させる原因となり得る[2,27]。
高齢者
高齢者では、若年成人より食事由来のマグネシウム摂取量が減少する[21,28]。さらに、年齢と共に腸管でのマグネシウム吸収が低下し、腎臓からのマグネシウム排泄が増加する[29]。また、高齢者は慢性疾患に罹患しやすく、マグネシウムの状態を変化させる医薬品を服用していることも多いため、マグネシウム欠乏のリスク(危険)が増加する可能性がある[1,30]。
マグネシウムと健康
日常的にマグネシウムの摂取量が少ないと、生化学的経路に変化を生じ、時間の経過とともに疾患のリスク(危険)が増加する。ここでは、マグネシウムが関与していると思われる4つの疾患および症状、すなわち、高血圧症、心疾患、2型糖尿病、骨粗鬆症および片頭痛に焦点を当てている。
高血圧と心疾患
高血圧は、心疾患や脳卒中の主な危険因子である。しかし、これまでの研究では、マグネシウムの補給果は、よくてもわずかに血圧を下げる程度であるとされていた。臨床試験12件のメタアナリシスによれば、高血圧症患者545例を対象に8~26週間にわたりマグネシウム補給を実施した結果、拡張期血圧がわずかに低下した(2.2 mmHg)[31]。マグネシウム投与量は1日あたり約243~973 mgであった。他の研究22件のメタアナリシスでは、正常血圧と高血圧の成人1,173例を対象にマグネシウム補給を3~24週間行ったところ、収縮期血圧が3~4 mmHg、拡張期血圧が2~3 mmHg低下したと報告されている[32]。この有用性は、9件のクロスオーバー試験において、参加者のマグネシウム摂取量が1日あたり370 mgを超えている場合にやや顕著にみられた。マグネシウムを多く含む果物や野菜の追加、さらに低脂肪または無脂肪乳製品を多く含み、全体的に脂肪が少ない食事を摂取した結果、収縮期および拡張期の血圧をそれぞれ平均5.5mmHgおよび3.0mmHg下げることが示された[33]。しかし、この「高血圧を防ぐ食事法(Dietary Approaches to Stop Hypertension:DASH)」に基づいた食事では、同時にカリウムやカルシウムのような降圧に関与している栄養素の摂取も増えるため、マグネシウムのみが関与する効果を明らかにすることはできない。
2022年にFDAはマグネシウムを含む従来の食品とダイエタリーサプリメントに対するヘルスクレーム(健康強調表示)を承認した[34]。その一例として、「マグネシウムを十分に含んだ食事は、高血圧(高血圧症)のリスク(危険)を低減する可能性がある」という記載がある。しかし、FDAは、そのエビデンスに一貫性がなく、結論に至っていない" と結論付けている。また、FDAは、この表示のある食品およびダイエタリーサプリメントは、1食あたり少なくとも84mgのマグネシウムを提供しなければならず、ダイエタリーサプリメントについては350mgを超えてはならないと定めている。
複数の前向き研究では、マグネシウムの摂取量と心疾患との関連が検討されている。「地域における動脈硬化症リスク(危険)研究(Atherosclerosis Risk in Communities)」では、45~64歳の白人およびアフリカ系米国人の男女14,232例のコホートにおけるベースライン時の心疾患の危険因子と血清マグネシウム値を評価した[35]。平均12年の追跡調査を通して、正常な生理的血清マグネシウム値の四分位における最上位群(0.88 mmol/L以上)では、最下位群(0.75 mmol/L以下)と比較して心臓突然死のリスク(危険)が38%低値であった。しかし、食事由来のマグネシウム摂取量と心臓突然死のリスク(危険)との関連性は認められなかった。米国で実施された別の前向き研究では、女性看護師88,375例を追跡し、研究の初めに測定した血清マグネシウム値と、2~4年ごとに評価した食品およびサプリメント由来のマグネシウム摂取量と心臓突然死との関連について26年間の追跡調査を通して検証した[36]。マグネシウム摂取量と血漿マグネシウム濃度の四分位において最上位群の女性では、最下位群の女性より心臓突然死のリスク(危険)が前者では34%、後者では77%低かった。オランダで実施された心疾患の既往歴のない20~75歳の成人7,664例を対象にした前向き集団研究では、追跡調査期間の中央値10.5年を通して尿中マグネシウム排泄量(食事由来マグネシウム摂取量が少ないことの指標)が少ないことと、虚血性心疾患のリスク(危険)が高いことが関連していた。血漿マグネシウム濃度は虚血性心疾患のリスク(危険)とは関連していなかった[37]。前向き研究のシステマティックレビューおよびメタアナリシスではと、血清マグネシウム値が高いほど心疾患のリスク(危険)が有意に低くなり、食事由来のマグネシウム摂取量が多いほど(最大で1日あたり約250 mg)心筋への血液供給の低下が原因で起こる虚血性心疾患のリスク(危険)が有意に低くなることが示された [38]。
マグネシウムの摂取量が多いほど、脳卒中のリスク(危険)が低下するかもしれない。参加者総数241,378例を対象とした7件の前向き試験のメタアナリシスでは、食事にマグネシウムを1日あたり100 mg追加すると脳卒中全般のリスク(危険)が8%低下し、なかでも出血性卒中ではなく虚血性脳卒中のリスク(危険)が低下していた[39]。しかし、このような観察研究の限界として、脳卒中のリスク(危険)に影響を与える可能性のある他の栄養素や食事成分との交絡因子の可能性があることが挙げられる。
心臓の健康と心疾患の一次予防に対する食品およびダイエタリーサプリメントからのマグネシウムの寄与をよりよく理解するためには、適切にデザインされた大規模臨床試験が必要である40]。
2型糖尿病
マグネシウムを多く含む食事は糖尿病のリスク(危険)を有意に低下させるが、これはマグネシウムがグルコース代謝に重要な役割を果たすためであると考えられる[41,42]。低マグネシウム血症は、糖尿病に先行することが多いインスリン抵抗性を悪化させる、あるいはインスリン抵抗性の結果であるかもしれない[43]。糖尿病では、マグネシウムの尿中損失が増加し、その後のマグネシウム不足によりインスリンの分泌や作用が損なわれ、糖尿病のコントロールが悪化するかもしれない[3]。
マグネシウム摂取と2型糖尿病に関する調査のほとんどは前向きコホート研究であった。糖尿病患者286,668例と症例10,912例を6年~17年間追跡した7件の前向きコホート研究のメタアナリシスでは、1日あたりの総マグネシウム摂取量が100 mg増加すると、糖尿病のリスク(危険)が統計的に有意に15%低下することが判明した[41]。また、271,869例の男女を4~18年間追跡した8件の前向きコホート研究のメタアナリシスでは、食事由来のマグネシウム摂取量と2型糖尿病のリスク(危険)との関連は有意に逆相関であることが判明した(最大摂取量と最少摂取量を比較した場合の相対リスク(危険)減少率は23%であった[44]。
2011年に報告された、536,318例の糖尿病患者と24,516例の症例を対象とした13件の研究の前向きコホート研究では、マグネシウム摂取量と2型糖尿病のリスク(危険)の関連を検証した[45]。平均追跡調査期間は4~20年であった。研究者らは、マグネシウム摂取量と2型糖尿病のリスク(危険)との間に用量反応性の逆相関が認められることを明らかにしたが、この逆相関は体重過多の対象者(肥満度指数BMIが25以上)でのみ統計学的に有意であったが、正常体重の参加者(BMIが25未満)では有意ではなかった。ここでも、これらの観察研究の限界は、マグネシウム摂取量と相関のある他の食事成分やライフスタイル、環境変数との交絡の可能性があることである。
マグネシウムの補充が2型糖尿病コントロールに与える影響については少数の小規模短期臨床試験のみが実施されており、結果も相反するものである[42,46]。例えば、コントロール不良の糖尿病患者128例を対象としたブラジルの臨床試験では、プラセボまたは酸化マグネシウム500mg/日もしくは1,000mg/日(それぞれ300または600mgの元素マグネシウムを供給)を含むサプリメントを摂取した[47]。30日間のサプリメント摂取後、血漿、細胞、尿中のマグネシウム濃度は、より多くの量のサプリメントを摂取した参加者で上昇し、血糖コントロールも改善された。メキシコで実施された別の小規模臨床試験では、2型糖尿病と低マグネシウム血症を併発している患者が塩化マグネシウムの液体サプリメント(マグネシウム元素1日あたり300 mgを補充)を16週間摂取したところ、空腹時グルコース濃度と糖化ヘモグロビン濃度がプラセボ群と比較して有意に低下し、また血清マグネシウム値が正常化した [48]。一方、インスリン投与を受けている2型糖尿病患者50例がアスパラギン酸マグネシウムサプリメント(マグネシウム元素1日あたり369mgを補充)またはプラセボを3カ月間摂取した場合には、いずれの群でも血糖コントロールに対する効果は認められなかった[49]。
米国糖尿病協会(American Diabetes Association)は、マグネシウムの日常的利用が糖尿病患者の血糖コントロールを改善することを裏づけるエビデンスは十分ではないと明言している[46]。また、同協会は、根本的に栄養欠乏がない糖尿病患者に、ビタミンとミネラルの補充が有用であることを示す明確なエビデンスがないことにも言及している。
骨粗鬆症
マグネシウムは骨形成に関与しており、骨芽細胞および破骨細胞の活性に影響を与える[50]。また、マグネシウムは副甲状腺ホルモンと活性型ビタミンDの濃度に影響を与え、骨のホメオスタシスの主要な調節因子となっている。地域住民を対象とした複数の研究の結果、男女ともマグネシウム摂取と骨密度との間に関連性があることが認められた[51]。他の研究では、骨粗鬆症の女性は、骨減少症の女性や骨粗鬆症や骨減少症でない女性と比較して、血清マグネシウム濃度が低いことがわかっている[52]。これらの結果から、マグネシウム欠乏症は骨粗鬆症の危険因子であるかもしれないことが示唆された[50]。
少数ではあるが、食品やサプリメント由来のマグネシウム摂取量を増加させれば閉経後の女性や高齢女性の骨密度が増加するかもしれないことが示唆されている [1]。例えば、ある短期研究によれば、20例の閉経後の骨粗鬆症女性に1日あたり290 mgのマグネシウム元素をクエン酸マグネシウムとして30日間投与したところ、プラセボと比較して骨代謝が抑制され、骨量減少が低下した[53]。
推奨量のマグネシウムを含有する食事は骨の健康を促進したが、骨粗鬆症の予防と治療におけるマグネシウムの役割を解明するためにはさらなる研究が必要である。
片頭痛
マグネシウム欠乏症は、神経伝達物質放出や血管収縮などの頭痛を助長する因子と関連している[54]。片頭痛を有する人は、そうでない人に比べて血清および組織のマグネシウム濃度が低くなる。
しかし、片頭痛の予防や症状の軽減を目的としたマグネシウムのサプリメントの使用に関する研究は限定的である。小規模短期プラセボ対照試験4件のうち3件では、片頭痛患者に1日あたり最大600 mgのマグネシウムを投与した結果、片頭痛の頻度がわずかに減少することが明らかになった[54]。片頭痛予防法に関するレビューの著者らは、マグネシウム300 mgを1日2回、単独摂取または他の治療薬と組み合わせることで片頭痛を予防できる可能性があると示唆している [55]。
米国神経学会(American Academy of Neurology)および米国頭痛学会(American Headache Society)は、エビデンスに基づいた最新ガイドラインにおいて、マグネシウム療法は片頭痛予防に対して「おそらく有用(probably effective)」と結論づけている[56]。一般的に片頭痛予防に使用されるマグネシウムの用量はULを超えているため、マグネシウム療法は医療従事者の指導や監督の下でのみ行われるべきである。
マグネシウム過剰摂取による健康上のリスク
食品由来のマグネシウムを摂りすぎても、過剰分は腎臓から尿として排出されるため、健康な人であれば健康上のリスク(危険)はない[29]。しかし、ダイエタリーサプリメントや医薬品からマグネシウムを大量に摂取すると、しばしば悪心や腹部疝痛を伴う下痢を起こす可能性がある[1]。最も下痢を引き起こしやすいマグネシウムの形態は、炭酸マグネシウム、塩化マグネシウム、グルコン酸マグネシウムおよび酸化マグネシウムである[12]。マグネシウム塩による下痢や緩下作用は、腸や大腸で吸収されなかった塩の浸透圧作用と胃の運動刺激によるものである[57]。
非常に高用量のマグネシウムを含有する緩下剤や制酸剤(通常1日あたりマグネシウム5,000 mg超を補充)は、マグネシウム中毒[58]と関与しており、生後28カ月の男子乳児[59]および高齢男性[60]において致死的な高マグネシウム血症が認められている。マグネシウム中毒の症状は、通常、血清マグネシウム濃度が1.74~2.61 mmol/Lを超えた場合に発現し、低血圧、嘔気、嘔吐、顔面紅潮、尿閉、イレウス、うつ、筋力低下につながる倦怠感、呼吸困難、極度の低血圧、不整脈、心不全などが認められる [29]。腎機能障害や腎不全が認められる場合は、過剰なマグネシウムを排泄する能力が低下または失われるため、マグネシウム中毒のリスク(危険)が高まる[1,29]。
FNBが設定したマグネシウムサプリメントのULは、健康な乳児、小児および成人を対象としている(表3参照)[1]。多くの年齢層で、ULはRDAより低いようである。これは、推奨量には、食品、飲料、ダイエタリーサプリメント、医薬品など、あらゆる供給源からのマグネシウムが含まれているためである。ULには、ダイエタリーサプリメントと医薬品からのマグネシウムのみが含まれ、食品や飲料に自然に含まれるマグネシウムは含まれない。
年齢 | 男性 | 女性 | 妊娠 | 乳婦 |
---|---|---|---|---|
生後0~12カ月 | 設定なし | 設定なし | ||
1~3歳 | 65 mg | 65 mg | ||
4~8歳 | 110 mg | 110 mg | ||
9~18歳 | 350 mg | 350 mg | 350 mg | 350 mg |
19歳以上 | 350 mg | 350 mg | 350 mg | 350 mg |
医薬品との相互作用
医薬品の種類によっては、マグネシウムサプリメントと相互作用する、あるいはマグネシウムの状態に影響を与える可能性がある。以下に例を記載する。このような医薬品やそれ以外の医薬品を定期的に服用している人は、マグネシウム摂取に関して今かかっている医療機関※に相談する必要がある。
ビスホスホネート製剤(Bisphosphonates)
マグネシウム含有量の多いサプリメントや医薬品は、アレンドロン酸(Fosamax)など骨粗鬆症の治療に使われる経口投与のビスホスホネート製剤の吸収を低下させる可能性がある[61]。マグネシウム含有量の多いサプリメントや医薬品と経口ビスホスホネート製剤の服用間隔は2時間以上空ける必要がある[57]。
抗菌薬
マグネシウムは、デメクロサイクリン(Declomycin)やドキシサイクリン(Vibramycin)などのテトラサイクリン系抗生物質ならびにシプロフロキサシン(Cipro)やレボフロキサシン(Levaquin)などのキノロン系抗菌薬と不溶性複合体を形成する可能性がある。これらの抗菌薬は、マグネシウムを含むサプリメントを少なくとも2時間前または4~6時間後に服用する必要がある[57,62]。
利尿剤
フロセミド(Lasix)やブメタニド(Bumex)などのループ利尿剤、あるいはヒドロクロロチアジド(Aquazide H)やエタクリン酸(Edecrin)などのサイアザイド系利尿剤は、長期間投与すると尿中へのマグネシウム喪失量が増加し、マグネシウムの枯渇を起こす可能性がある[63]。一方、アミロライド(Midamor)やスピロノラクトン(Aldactone)などのカリウム保持性利尿剤はマグネシウム排泄を減少させる[63]。
プロトンポンプ阻害剤
エソメプラゾールマグネシウム(Nexium)やランソプラゾール(Prevacid)などのプロトンポンプ阻害(proton pump inhibitor:PPI)剤は、長期間にわたり(通常1年以上)服用を続けると低マグネシウム血症を引き起こす可能性がある[64]。FDAのレビューによれば、マグネシウムのサプリメントの摂取によって、プロトンポンプ阻害剤が原因で低下した血清マグネシウム値が上昇した例がいくつかある。しかし、症例の25%ではサプリメントを摂取しても血清マグネシウム値は上昇せず、患者はプロトンポンプ阻害剤を中止せざるを得なかった。FDAは医療従事者に対して、長期PPI投与を開始する前に患者の血清マグネシウム値を測定し、その後も定期的に値を確認するよう助言している[64]。
マグネシウムと健康的な食生活
連邦政府の「2020–2025 Dietary Guidelines for Americans(2020-2025年版 米国の食事指針)」では、「食品は健康に役立つさまざまな栄養素やその他の成分を提供するため、栄養ニーズは主に食品を通して満たす必要がある。…場合によって、強化食品やダイエタリーサプリメントは、他の方法では1つまたは複数の栄養素の必要量を満たすことができない場合(例えば、妊娠などの特定のライフステージ)に有用である。」と記されている。健康的な食生活の構築についての詳細は、「Dietary Guidelines for Americans(米国の食事指針)」[英語サイト]と米国農務省の「MyPlate(私の食事)」[英語サイト]をご覧ください。
「Dietary Guidelines for Americans(米国の食事指針)」では、健康的な食生活を以下のように説明している。
- さまざまな野菜、果物、穀物(少なくとも半分が全粒粉)、無脂肪および低脂肪の牛乳、ヨーグルト、チーズ、油脂を含む。
- 全粒粉と濃緑色の葉物野菜はマグネシウムの優良な供給源である。また、低脂肪乳やヨーグルトにもマグネシウムが含有されている。一部のインスタントの朝食用シリアルにはマグネシウムが強化されたものもある。
- 赤肉、鶏肉、卵、魚介類、インゲン豆・エンドウ・レンズ豆、ナッツ・種子、大豆製品など、さまざまなタンパク質食品を含む。
- 乾燥マメやマメ科植物(大豆、ベークドビーンズ[インゲン豆を甘辛いソースで調理した料理]、レンズマメ、ピーナッツなど)、ナッツ類(アーモンド、カシュ―ナッツなど)はマグネシウム供給源である。
- 糖分、飽和脂肪、ナトリウムを多く含む食品や飲料を制限する。
- アルコール飲料を制限する。
- 1日に必要なカロリーの範囲内に収まっている。
(※補足:原文では、healthcare provider。米国では主に医療サービス等のヘルスケアを提供している病院/医師を指す。また、健康保険会社や医療プログラムを提供する施設等も含む。)
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更新日:2025年6月19日
監訳:大野智(島根大学) 翻訳公開日:2021年3月12日
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